しつこい電話勧誘（２）

少し前の話だ。
風の向くままの小生が、「顧問」なんていうわけのわからない立場で某社にいたときのこと、投資勧誘の電話があった。まず、こういう電話を受けた場合、「投資の電話」ということ自体が怪しいと思わなければならない。どこの馬の骨ともわからない見ず知らずの相手に大切な自分の資産を任せるなんておバカなことを考えないほうがいいのだ。かけるほうも怪しいに決まっている。他人のふんどしで相撲を取ろうってぇ魂胆がミエミエなのだ。もちろん断った。
「どうして断るんですか？絶対上がるんだったら損しないんですよ。１０００万円が１５００万円に絶対になるとわかっていたら、普通の常識ある人ならばやりますよね？」ときた。
「ほぉぉぉう、絶対に上がるの？ところで私は普通じゃないんだけど。」
「はい、絶対に損しない話なんですよ」（こいつはもしかしたらバカじゃないのか？訪問販売法も金融に関する法律もぶっ飛びまくりだ）
「だったら君が１０００万円貸してくれるか？」
「いやぁー、それは出来ません」
「１００万円でもいいよ。」
「いや、その・・」
「だって絶対損しないのなら、１０００万円貸してくれて１５００万円になったら君が１０００万円と利息を持っていって、残りの利益分を俺にくれればいいんだよ。そうすりゃ君も腹が痛まないだろ？儲かる話なんだから。」
「それはできないですよぉ」
「どうしてできないんだ？」
「だって損すると困るじゃないですかぁ」
「あのなぁ、今しがた損しないっていったじゃねぇか？」
「（・・・ガチャン）」なんて失礼なヤツだ！
あとで大笑いだった。

その後知人に聞いてみたら、皆さん同じような経験があるようで、それぞれが撃退法、いじめ方を披露してくれて、「ここにいる私らはブラックリストになっているかもね」と大いに盛り上がった。

これを読んだ人は小生を「なんて嫌な人」、などと思わないでいただきたい。嫌われるためにやるわけだから。電話勧誘者に好かれてもしょうがないのだ。

（写真は鵜飼舟 ３月に撮影したもの）