『Welcomeのぶ・ろ・ぐ』A recluse in Manila

隠遁オヤジは今日もまた桜散る散る日本と陽はまた昇るマニラにて世の無常を嘆きつつ、後は野となれ山となれ。

『利食い千両、損切り万両』

2013年04月24日 | 投資関係
きょうは日本株式市場は全体的に上昇、上昇、また上昇、という一日だったようです。

今回の株価上昇は、「上げますよ」の約束手形的な側面がありますので、そりゃぁみなさん「GO!!」サインが入っているんでしょう。

本当にいいんだろうか?と半信半疑になりながらも、日経平均株価の上昇に押されて、「うん、やっぱりいいんだよ、きっと」みたいな感覚になっていくと思うのです。

(もしかしたら、今回、投資できる人と、眺めている人との間には、おそらく、経済的な差ができると思うのです。)

ちなみに「上昇電車」に乗っておそらく良い結果を出せる確率の高い人は、既に電車に乗っています。

電車に乗れなかった人は今のままです。ですから何も変わらないか、と言えばそうではなく、これから先、今より良くなることはないそうで。

一番困るのが、降りるべき駅で電車から降りなかった人と、「これから下り坂でもう止まりませんよ」という駅で、わざわざ高いお金払って(この時点では株価が上がっていますから)乗り込んでくるお客様です。
前者は強欲でありまして、おまけに切り替えができない人。
後者は、例えて言えば、ぐつぐつ煮立った鍋に向かってカモが歩いてくるようなものです。
おまけに頼まれもしないのにネギまで背負って。日本人に多いそうですよ。

突然ですが、
義理の伯父は、大東亜戦争時はビルマインパール作戦の地獄を生き抜き、虜囚の身の上となってからは、英国軍将校に英語を教えてもらいビルマの坊さんにビルマ語を教えてもらい、長い捕虜生活の後帰国しました。
帰国後は彦根高商(現在の滋賀大学)と早稲田のご縁で、西武の堤さん(康次郎翁のこと)にお世話になったのです。
小生が遊びに行ってた頃は既に70歳を過ぎて、隠居生活をしていた頃です。
世の中の裏の裏まで知っていた人で、小生が遊びにいくと飛んで火にいる夏の虫よろしく、朝9時から11時半まで2時間半、「講義」を聞く羽目になるのです。
見事な白髪、カジュアルで良いのに何故かワイシャツを着て、ネクタイをして、小生の前に泰然自若として座っている義伯父は、その体が小生よりも大きく感じるのでした。

小生、その義伯父に聞いたことがあるんですよ。彼は定年後は株だけで生きていたような人でしたので。

「おまえ、就職なら株屋もなかなかおもしろいぞ。あれは勉強になる」
小生は証券会社で働いたらノルマ地獄だと聞いていたので、絶対にいくもんか!と思いながら話を聞いていました。

「ところで、義伯父さん、株で負け知らずの人はいるの?」
「そんな奴はおらん。勝ち負けの繰り返しなんだよ。」

「儲ける人と損する人の違いは何ですか?」
「ふむ、今のは良い質問だな。」
といって、その日何本目かになるタバコを取り出してはマッチで火をつけ、一服吸ってふーっと煙を吐き出した後に出てきた言葉は

「まぁ、言ってみれば、『利食い千両、損切り万両』だ。」

それだけ言うと静かにたばこをくゆらしていました。

たった十文字ですが、実に実に、奥深い言葉ですね。

※意味は教えてくれません。「お前が自分で経験して考えろ」ということだったのでしょう。




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