欧州債務危機の深刻化と新興国経済の成長鈍化に加え、米国経済に失速の傾向が出てきたことで、世界の金融市場に動揺が広がっている。
外国為替市場では行き場をなくした投機マネーが比較的安全とされる「円」に殺到。
対ユーロ、対ドルともに円高が急進し、円独歩高の様相となった。
株価も日米欧で下落。
混乱は週明けも続くとみられ、各国で金融緩和への圧力が高まることは確実だ。
金融緩和は円へのマネー流入を招き、一層の円高につながりかねない。
ギリシャのユーロ圏離脱観測、スペインの大手銀破綻懸念など悪化の一途をたどる欧州経済に対し、比較的堅調だった米経済も1日の雇用統計で雇用者数の伸びが大幅に鈍化したことで暗転。
1日の円相場は一時1ドル=77円台、1ユーロ=95円台に急騰し、ニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均も前日比274.88ドル安の1万2118.57ドルと年初来安値をつけた。
新興国の失速も鮮明だ。
1日にはブラジルの2012年1~3月期の実質国内総生産(GDP)が、市場予想を大きく下回る前期比0.2%増と発表された。
中国、インドも経済統計がことごとく悪化している。
世界経済総崩れのなか、円に向かう投機マネーの動きは、4日以降も「前週末の流れを引き継ぐ」(メガバンク)可能性が高い。
欧州情勢の混迷が増せば過去最高値の1ドル=75円32銭、1ユーロ=88円93銭を「6月中に更新しうる」(証券大手)。
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