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だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

マスコミとFBIに怒りがこみ上げる『リチャード・ジュエル』

2020年01月21日 00時51分42秒 | 映画


鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:6/9
胸糞悪い😡:★★★★☆
  怒り😡:★★★★☆
  感動😭:★★★☆☆

辛い映画だった。。。
いわゆる無実の罪系の話ではあるのだけど、
実話ってこともあってかなり見ごたえありでした。

クリント・イーストウッドの作品って、
実話を扱ったものも多いんだけど、
けっこう淡々と話が進むから、
感動や興奮があと一歩足りないな
って感じることがあるんだよね。

だけど、今回は設定が設定なだけに、
物語の開始からずっと
スクリーンに釘付けになるほど見入ってしまった。

これは、1996年のアトランタオリンピックにて、
実際に起こった爆発事件を扱った映画です。

警備員のリチャード・ジュエル(ポール・ウォルター・ハウザー)は、
会場近くの公園で爆発物を発見・通報したことで、
多くの人の命を救い、一躍英雄となる。

しかし、第一発見者であることや、
過去の爆発事件の犯人像に近しい要素があったことから、
一気に容疑者扱いされ、
マスメディアやFBIに追われるようになってしまうんだ。。。

とにかく、リチャード・ジュエルの境遇がかわいそうでならない。。。
彼は人一倍正義感が強く、
警察などの法執行官に憧れを抱く純粋な人物である。
事件に関与しているわけがない。

なのに、アトランタ・ジャーナルの女性記者
キャシー・スラッグス(オリヴィア・ワイルド)は、
報道を独占したいがために、FBIから独自に手に入れた
「リチャード・ジュエルに容疑がかかっている」ことを報道し、
彼とその母親の生活を一変させてしまう。

FBIもFBIで物証もないのに、
リチャード・ジュエルを犯人だと決めつけ、
違法捜査で彼を追い詰めていくのが汚すぎる。

そりゃ疑うのがFBIの仕事だし、
事実を伝えるのが記者の仕事ではあるけれど、
同時に彼らは情報を黒にでも白にでもできるほどの力を持っており、
人ひとりの人生を狂わすなんて造作もないことだ。

本来は正しく使われるべき力なのに、
大した事実確認を行うことなく、
ひとりの人間を執拗に追い詰めていく流れは、
観ていて胸糞悪かったし、怒りがこみ上げてきた。

その中で、自慢の息子の守り方がわからず、
途方に暮れる母親の姿には胸が痛くなるし、
彼女が記者会見で話す姿は涙を禁じ得ない。

ただ、これは史実として結論がわかってるからそう感じるのであって、
誰が犯人かまったくわからない状況であれば、
疑わしきはとことん追い詰めなくてはならない状況も理解はできる。

だからこそ、捜査と報道に従事している方々には、
正しく真実を追求して欲しいなと思うわけです。

『ジョジョ・ラビット』に続き、
サム・ロックウェルがいい役なので、ぜひ観てください。

公式サイト


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