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間違いなく邦画のトップクラスである『砂の器』

2019年09月22日 14時01分56秒 | 映画


「午前十時の映画祭10-FINAL」にて。
1974年の日本映画『砂の器』。

3年前の「午前十時の映画祭7」に続いて2回目の鑑賞だけど、
これはもう、、、
邦画の中でトップクラスを誇る面白さである。・゜・(ノД`)・゜・。

とある殺人事件の犯人を追って行く刑事モノではあるんだけど、
そのジャンルを大きく超越する
犯人とその父親のヒューマンドラマが秀逸すぎるのが、
この映画の一番の魅力だろう。・゜・(ノД`)・゜・。

そもそも話の構成がものすごく絶妙なテンポなのがいい。

刑事役の丹波哲郎と森田健作が、
ひたすら足を使った地道な捜査を続けるも、
最初は操作に全然進展がないのだけど、
いいタイミングで手がかりを入手するんだよね。

で、また捜査が行き詰まるんだけど、
いいところで進展がある。

ちょうどいいタイミングで進展させて、
興味を尽きさせないのが神業だなと。

さらに、終盤で加藤剛の演奏に合わせて、
過去の生い立ちをプレイバックさせる演出も感情が揺さぶられる。

ハンセン病の父親(加藤嘉)と幼き日の加藤剛が、
まわりから疎まれながらも長い旅路を続け、
最終的には離れ離れになってしまうところはとても心が痛む。

そして、その父親がね、成長した息子の写真を見て、
大泣きしながら「こんなやつは知らん!」って言うんだけど、
そのときの心情を想うと辛くて。。。
絶対会いたいはずなのに、
そう言ってしまう親の愛に涙を禁じ得ない。。。
しかも、そのときの演技がすごすぎて圧倒されてしまうほど。
あんな迫真の演技、、、そうそう見れるもんじゃない。。。

その流れを踏まえた上で、演奏中の加藤剛を見て、
丹波哲郎が言う「彼にはもう音楽、、、音楽の中でしか父親に会えないんだ」
というセリフは強く心に残ります。。。

70年代のノスタルジックな雰囲気に、
現代以上にうまい役者さんの演技、
濃厚なストーリーを内包するこの映画は、
まさに邦画におけるトップクラスの作品だと思う。


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