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Blog of 俺 by 俺 for 俺

自分の自分による自分のためのブログ。
だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

タイトル詐欺感が否めない『プロジェクトV』

2021年05月16日 23時43分36秒 | 映画


【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:72/88
   ストーリー:★★★☆☆
  キャラクター:★★☆☆☆
      映像:★★★★☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★☆☆☆

【以下の要素が気になれば観てもいいかも】
アクション
コメディ
カンフー
カーチェイス

【あらすじ】
トン・ウンテン(ジャッキー・チェン)によって設立された“ヴァンガード”は、
世界中のクライアントにセキュリティサービスを提供する民間の国際特殊護衛部隊。

旧正月を迎えたロンドンのチャイナタウンで、
“ヴァンガード”のクライアントである
実業家チョン・クォックラップ(ジャクソン・ルー)が誘拐される。
チョンを救出するため、
トンはヴァンガードのメンバーである
ロイ・ジャンユー(ヤン・ヤン)、チョン・ホイシュン(アレン)、ミヤ(ムチミヤ)を派遣する。

一方チョンは、
ビジネスパートナーのマシムが
実は中東の過激派の首領であることに気付き、
ロンドン警察に通報していた。
マシムが米軍の攻撃によって殺されると、
マシムの息子のオマルはチョンを捕らえるよう命じる。
チョンはマシムの莫大な財産の在り処を知っていたのだ。

ヴァンガードに救出されたチョンは、
疎遠になっている自分の娘で
野生動物保護活動家のファリダ(シュ・ルオハン)も
守って欲しいと懇願する。
ヴァンガードはより大きなチームを組んで
アフリカへ飛ぶことになるが―。

【感想】
久しぶりのジャッキー・チェン映画だったんだけど、
かなりタイトルで煽ってると思った(笑)

いやー、続編かと思って、
『プロジェクトA』(1983)および『プロジェクトA2/史上最大の標的』(1987)を事前に観たのだけど、
なんの関係もなかったわ。

関係ないどころか、
肝心のジャッキー・チェンのアクションも少なくて。。。
主演にはなってるものの、
どちらかと言えば、
ヤン・ヤンとアレンの2人の方がメインだったなー。

まあ、それはそれでいいんだけど、
『プロジェクトA』を観た後だと、
生身の格闘アクションがかなり見劣りしてしまった印象。

ジャッキー・チェンの、
あの椅子やテーブルなど
身のまわりにあるものを利用したアクションや、
それらをぶっ壊しまくりながら
シュババッって繰り出す攻撃の数々を
また観れるんだと期待してたんだけども。

彼自身のそういうシーンはあまりなく、
あっても技のキレは昔ほどなく(笑)
しかも、途中から銃撃戦やカーチェイスなどが加わり、
それもCGが多用されているから、
中国版『ワイルド・スピード』とか『007』かなって思っちゃった。
ヤン・ヤンの中途半端なロマンスも蛇足な感じがしたし。。。

ハリウッド映画の要素が強かったのが、
個人的には惹かれなかったんだよな。
いや、そういうのは大好きだし、
もちろん映像自体はすごい。
ハリウッドに負けまいとするクオリティは
邦画より断然スケールが大きいものではあるけれど、
『プロジェクトV』って邦題がついてるなら、
やっぱりそこはカンフーというか、
ジャッキー・チェンの生身の超絶格闘アクションが観たかった。
中国映画ならではっていう要素がなかったのが残念だったかな。

所々、『プロジェクトA』および『A2』への
オマージュと取れるシーンはあったんだけどねー。

とはいえ、ジャッキー・チェンも格闘シーンは少なかったけど、
それ以外で体はかなり張っていたようで。
激流シーンでは彼が乗っていた水上バイクが横転し、
しばらく浮き上がれなかったという命の危機もあったらしい。
それは、エンドクレジットで流れるメイキングでわかるのだけど。

いまだに体を張り続ける彼は、
やっぱり僕の中で永遠の憧れだけど、
もう少し彼のカンフーシーンを取り入れて欲しかった。
もう年齢的に厳しいのかな。。。

カンフーはブルース・リーがその存在を知らしめ、
そこにコメディ要素を取り入れて
より広く面白さを伝えたのがジャッキー・チェンだと思ってる。
で、今その次を担っているのはドニー・イェンかなー。

映画『プロジェクトV』公式サイト

絶賛上映中 映画『プロジェクトV』公式サイト 全世界大ヒット超大作 オールタイムアクションレジェンド ジャッキー・チェンの集大成

映画『プロジェクトV』公式サイト

 

不倫なのに純愛、不倫だからこそ純愛『マディソン郡の橋』

2021年05月16日 20時40分05秒 | 映画


【個人的な評価】
「午前十時の映画祭11」で面白かった順位:3/4
   ストーリー:★★★★★
  キャラクター:★★★★★
      映像:★★★★☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★☆☆

【以下の要素が気になれば観てもいいかも】
ラブストーリー
不倫

【あらすじ】
アイオワ州マディソン郡。
母フランチェスカ(メリル・ストリープ)の葬儀に集まった
長男マイケル(ヴィクター・スレザック)と妹キャロリン(アニー・コーリー)は、
母が彼らに宛てた手紙と日記を読み始める。

1965年、秋。
夫と子供たちが子牛の品評会のため隣州に出かけ、
フランチェスカは4日間、
一人で過ごすことに。
そこにカメラマンのキンケイド(クリント・イーストウッド)が道を尋ねてきた。

珍しい屋根付きのローズマン橋の写真を撮りに来た
という彼に惹かれていくフランチェスカ。
彼女はその晩、彼を夕食に誘い、
2人の関係が徐々に近づいていくのだが……。

【感想】
「午前十時の映画祭11」にて。
1995年のアメリカ映画。

メリル・ストリープは『恋におちて』(1984)でも不倫する役だったけど、
昔の彼女ってラブストーリーの常連なんだよね。

で、この映画なんだけど、
もうね、泣いたよ。
あまりにも純愛で。

関係上は不倫になってしまうし、
その行為自体を肯定はしないよ。
でも、すぐヤッたヤらないの話になる
ハリウッドのラブストーリーにおいて、
しかも熟年のいい歳した男女が、
ここまでプラトニックさを出すとは。

それは映像描写の細かさにも表れていて。
車の中で、ダッシュボードを開けようと手を伸ばしたキンケイドの手が、
ほんの少しフランチェスカの脚に触れるのだけど、
そこでもう彼女は意識しちゃうんだよ。
まだ出会って10分も経っていないのに。

イタリアで生まれ、
アイオワ州の田舎に引っ越してきた彼女からしたら、
写真家で世界を飛びまわるキンケイドは
、さぞ魅力的に映ったんだろう。

別にフランチェスカ自身、
生活に不満はないんだよね。
愛する家族と優しいご近所さんに囲まれて、
望んだ未来(それが何かは語られないけど)とは違うものの、
幸せではあると。

でも、現状に大きな不満はなくとも、
外部からやってきた、
自分とは住む世界が違う存在は、
それだけで輝いて見えるんだろうな。
特に、他に刺激のない日々を過ごしている身からしたら。

この映画のいいところって、
4日間という限られた時間の中で、
事に及ぶまでの過程がもどかしくも清廉な部分だと思った。

向こうってすぐ口と口がくっつくじゃん。
体と体が重なるじゃん。
この映画では、お互いの息遣いが感じられる距離感になっても、
なかなか一線を越えないのよ。

フランチェスカはやはり家庭がある身だし、
小さな町の中で不倫して白い目で見られているルーシーの話もあるから、
今一歩踏み出せない。

なんだけど、心の中はもう思春期かってぐらい
浮き足立っているんだけどね(笑)
早い段階で、
鏡で自分の体を見て、
「まだいけるかしら」と確かめるし、
新しいドレスも買うし。

キンケイドに関しては、
年齢がそうさせるのか、
世界を飛びまわる性分がそうさせるのかはわからないけど、
「君を困らせる立場にはしたくない」と、
無理に事に及ぼうとはしない。
この分をわきまえた紳士から出る最上級の気遣いは、
同じ男から見てもマジでイケメンだと思った。

そんな2人が、
焦らして焦らしてようやく結ばれるのは、
今の自分よりもだいぶ年上ながらも、
とても微笑ましかったなあ。

それだけに、ラストの展開がとても悲しい。
これだけ愛し合って、
一度は2人で駆け落ちしようとするも、
フランチェスカが踏み切れなかったのがね、、、
なんとも。。。

結局、家族に対して後悔は残るし、
そうなるとこの素敵な愛自体も間違ったものだと思っちゃうから、
綺麗なままで残しておきたいと。

だから、彼女の死後、
「人生のすべてを家族に捧げたから、せめて残りの身は彼に捧げたい」と、
橋の上から遺灰を撒いて欲しいというのが、
彼女にできる唯一にして最大限の彼への償いと愛情表現だったかと思うと、
すごくロマンチック。

結婚したり、
離婚したりすると、
相手に望むものがよりクリアになるから、
不倫やら再婚やらの方が
純愛にしやすいのかなと思ったり(笑)

午前十時の映画祭11 デジタルで甦る永遠の名作

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