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整備手帳  尾崎 剛と北海道の四季とオートバイ

カワサキ650RS W3のスカイブルーは
故郷・四国の夏の空色
いつまでも、19歳の夏を忘れないように

鍵なし部品取り車のイグニッションキーを回すぜ!☆650RS W3

2015年05月10日 | カワサキ 650RS W3

鍵なし書類なし部品取り車。
鍵がないので、原始的な、いわゆる
「直結」
という方法でメンテを行っていましたが、

やっぱりイグニッションキーを回したい。

ということで、
モノキー化に挑戦です。

ここで断っておきますが、メインのイグニッションキーをモノキー化してしまうと、カワサキ旧車系のほとんどの鍵でスイッチON出来てしまいますから、
ご注意よろしくです。

イグニッションキーを取り外しました。


配線は4本です。


確かに4本です。


カシメと闘いようやく分解しました。


スイッチの接点です。ベアリングが入っているので玉を無くさないように…。


中の、灰色の長方形の部分がシリンダーです。
ココをトントン叩いてシリンダーを抜きます。


抜く前のシリンダーです。

写真を撮り忘れましたが、このあとシリンダーを抜き取って、分解し、鍵を構成するピンを抜き取りました。
ただ、ピンをすべて抜いてしまうと元に収まらないので、鍵の形状にあわせて差し支えのない1~2本を残して元に収めます。

さあ、やってみましょう。

まずZ750FX1の鍵です。


部品取り車に挿します。


おおー!ONしました!


続いて、実働W3のスペアキーで挑戦。


挿します。


ONだー!

イグニッションキーのモノキー化、成功しました。

これで、面倒な直結などしなくても良くなりました。


赤い直結コードよさらば!

鍵のない車両を所有の皆さま、
モノキー化は案外と簡単です。









君に心肺蘇生を!キャブレター分解掃除から火入れまで。 ☆650RS W3

2015年05月09日 | カワサキ 650RS W3
不動、書類なし、鍵なし
屋外放置朽ち果て系スクラップ。

部品取り車だけど、
無性に、もう一度、命を吹き込みたくなってしまいました。

火を灯せ!

蘇れ!650RS!

昨日、大変な苦労をして中身を分解掃除したキャブレターを再び組み入れて、
ついに新鮮なガソリンを流し込みました。

まるで点滴です。

エンジンオイルを交換。
オイルパンの底には泥状のものが滞留してました。
オイルパンなどの中に落ち込んだ液体ガスケットのカスを取り除くのに時間と労力を消耗。よく見ると、あちこちに液体ガスケットが使用されています。これから先はカバーなどを外すたびに30年以上前のものらしい残留ガスケットを削り取らなければなりません。(泣)

クラッチオイルを交換。
予想に反して汚れも劣化もない透明で良質なオイルが排出されてきました。
倉庫の奥に眠っていたトヨタディーゼル用10W-30鉱物油が丁度良い粘度でしたのでクラッチオイルに使用しました。(雑)

ポイント接点を水平に、いつもよりも丁寧に磨きました。
なんとブレーカーボックスにガスケットが付いていません!

しかし、中はとても綺麗でした。ガバナーもカッチリしていてゴムの劣化もなく新車みたいでした。

エンジンを始動してみます。

スターティングフルードを、キャブレターを通して燃焼ルームに2秒弱吹き込みます。

半キック2発。
ドゥルン!

あっさり掛かった!

しかし、片肺でした。(しょんぼり)

左は昨日、力強い火花を確認していましたから、新鮮なガソリンさえあればエンジンは復活するだろうと思っていましたが、
右も、たぶん大丈夫だろうとタカをくくってしまい、確認を怠ったのでした。

改めて確認して見ると
やはり、火花が飛んでいません。

プラグコードは割れていましたが、原因はコレじゃないようです。

交換してもダメでした。

あの手この手を試します。
ビビビビッときたらいいんだけど、ビリッともきません。(落)


右エンジンは、コンデンサーか、イグニッションコイルが死んでいるように思います。
イグニッションコイルにテスターを当てると、一応通電しますから、コンデンサーかな?
続きは明日。あらためて原因を探ってみようと思います。

火花さえ飛べば、きっと生き返ります!


それにしても…。

実働車ではなく、
部品取り車の整備に沈没するなんて。

僕はいったい何をやっているんでしょうか…。

続きはまた後日。

☆追記
原因はイグニッションコイルでした。
コンデンサーは左右を入れ替えても元気そのもの。
見た目はショボイのに、40年前の電子部品なかなかやります。









キャブレターえらいこっちゃ祭り!☆650RS W3

2015年05月08日 | カワサキ 650RS W3
午後3時。
なにやら始まったようです。

当初は、
「バッテリー繋ぐだけ」のつもりでした。

きょうの車両は、奥の赤いほう。部品取り車です。


鍵も書類もありません。昨年、スクラップを引き取ってきました。


まあいろいろと、

タンクのなかは泥化したガソリンが腐っていて、かつ錆びて、ひどい異臭。
しかも、この泥化した腐敗ガソリンのコルゲートはアセトン使っても取り除くことが困難という厄介者。
フューエルタンクをOHするだけでも大変です。

鍵もない。スクラップですから。


書類がないので車検もナンバー交付もほぼ不可能というW3。
復活させることはできません。

しかし、外見などは酷いものの、1万5千キロ台という低走行車。
けっこう使えるんじゃないかな~?
案外、エンジンもかかるんじゃないかな~?と思っています。

いざ、バッテリーを搭載してみます。

鍵がないのでこんなもの作りました。


いざ、接続。

おお、生きてます生きてます。

テールランプもヘッドライトも、電気系統すべて生きてました。

何でもないことなのに、なんか感動しました。

しかも、キックしたら、かなり力強い極太な火花がバチバチ☆
キックも素直に踏めます。

僕のW3よりもはるかに優秀な感じがします。(笑)

しかも、取りつけられていたプラグはB8ES。
それは綺麗に茶色に焼けていました。

僕は思いました。
「このエンジンいいかも!」
カワサキの1万5千キロなんて、慣らし運転終了程度じゃないですか。

新鮮なガソリンを流してやれば復活するような気がして、
左右のキャブレターを外してみました。

生まれて初めてW系のキャブを外します。まあ、練習だと思ってやってみます。
Wの内部あれもこれも生まれて初めて見るものばかり。Z750とはかなり違います。

取り外すの面倒臭いなあ・・・。

やっぱり面倒くさいぜW3!

なんじゃこりゃあ!


げええええええええ!


ぎゃあああああああ!


うげえええええええ!


右キャブレターはこの写真のとおりで、
左キャブレターはコルゲート化腐敗ガソリンどろどろ地獄でした。

これがW系の現実。
調子よく走っている車体のほうがむしろ、ありえないのですから。

・・・・・・。

これ、ガソリン入れたまま何年放置したんだろ?
20年?30年?

・・・・・・。

現実は厳しい。

まあ、20年であろうと30年であろうと、仕方ありません。
乗りかけた船、もとい、乗ってるW3.
とりあえずお掃除します。
まずはシューシューから始めました。

やれることは何でもやりました。


とりあえず新鮮なガソリンを流すだけ、という目的なのに、
ヘビィ級なキャブレターのOHが始まってしまい。

すっかり夜になってしまったので、そこそこで切り上げて組みつけます。
綺麗な真鍮色にまでは至らなかったものの、ジェット類は開通して、異物はほぼ全部こそげ落としました。

前オーナーさんはバンジョーボルトのガソリン漏れに苦労していたようで、
その苦心のあとがあちこちに見られました。

バンジョーボルトは何度も締め直したようで
ネジが崩れかけていています。
ペラペラのシートガスケットを使っています。
これじゃガソリン漏れは防げなかったでしょう。

とりあえず耐油ゴムのOリングを装着して、ネジ山がこれ以上崩れないように手でバンジョーボルトを締めました。


さて、火は灯るでしょうか。













やあやあ、クラッチオイルを交換だよ。☆650RS W3

2015年05月07日 | カワサキ 650RS W3
連休終わって仕事が無くなりました。(泣)
…。
オートバイでもイジろうか…。

という訳で、ずっと気になっていたクラッチオイル交換をすることにしました。

クラッチオイルは前オーナーさんから650RSの車体を受け取って以来、まだ一度も交換していない上、
最近、たまにクラッチが張り付き気味になることがある!

んー!やるなら今でしょう!

KAWASAKIと刻印しているボックスがクラッチです。


きょうの作業区域。

上から、丸い点検窓。ここからオイルを流し入れます。
真ん中の、ちょっと錆びの入った13ミリ六角ボルトが、点検孔。ドレンボルトと同じように外して、ここからタラーリと流れ出てくるまでオイルを入れます。
いちばん下の、同じく13ミリ六角ボルトが、オイルを抜くためのドレンボルトです。

ドレンボルト抜きました!

半透明やや灰色のオイルがタラーリ。
もう一つのぽっかり開いた穴は点検孔です。

オイル受けの正体はコレ。缶の切れ端で作りました。


点検孔のワッシャーはかなり傷んでいたので交換します。


新しいオイルを計量。

一般的なエンジンオイルSAE10とスピンドル油ISO10を混ぜてます。(謎)

新オイル、ジャーっと注入。

量はマニュアルどおり450ミリリットルくらいです。

取り出した廃油の中には、まるでラメが入ったみたいに細かい金属粉がキラキラしてました。結構な量でした。
ちょっと、いや、これはかなり気になります…。

クラッチやばいのか?!

ま!
とりあえず、クラッチオイル交換は無事終了しました。


ところで、クラッチオイル云々。
650RS W3のマニュアルには、
「SAE10またはスピンドルオイルを0.45リットル」とあります。

スピンドルオイルはホームセンターなどで簡単に手に入りますが、
ほとんどの場合、売られているスピンドルオイルはISO10という極めて低粘度の、シャバシャバの水みたいなオイルです。

いいのか?本当に?
こんなんで大丈夫なのか?

不安なので調べてみました。

オイル粘度から検証してみますと、
100℃を基準とした自動車オイル規格のSAE10は、
40℃を基準とした工業用オイル規格ではISO20からISO30に相当する粘度だということです。

つまり、SAE10=スピンドルオイルISO10ではない!
粘度が合わない。

さらに調べてみると、スピンドルオイルには2種類あることが判りました。
よくあるスピンドル油(ISO 10)と、
もうひとつは、
スピンドル油(ISO 22)

工業用オイル規格の、ISO 22…。
つまり、
自動車用オイルのSAE10に相当する粘度となります。

なるほど。

見つけました。これだと思います。

スピンドルオイル ISO 22
TRUSCO スピンドルオイル1L粘度VG22(150スピンドル用) TOSP22N 
Amazonで1340円
オイル粘度はSAE10に相当します。

だからといって今からアマゾンで買うのもナンだし、
結局、エンジンとミッションに使用したエンジンオイル(SAE10W-50)に、ホームセンターで買ってきたスピンドルオイルISO 10をブレンドしてみました。

・・・。

ん?

それ?本当にいいのか?

いいのだ…。(弱)


ダメかな…?


650RS W3のオイル交換してみた。

2015年04月29日 | カワサキ 650RS W3
世間は大型連休突入!
僕の店にもお客さんドッと大繁盛!

と思ったら、
全然ヒマでした。(笑)

暇つぶしにオートバイのオイル交換をすることにしました。

W3は面倒なオートバイ。
オイル交換くらいチャチャッとやっつけてしまおう、ということができないヤツなのです。

オイル交換は3箇所、
1、エンジンオイル
2、ミッションオイル
3、クラッチオイル
車かよ!

面倒だなぁW3。

きょうは定番のエンジンオイルと、ミッションオイルを交換します。

オイルはコレ。エンジンもミッションもこれ一本で。

オートバイ暦30年。
うち26年ずっとコレを使っています。

その結果なのか、たまたまか、
僕のオートバイは特に何をするわけでもないのにどれも長持ちしているので、
じゃ、いつも通り。
W3もコレで行きます。

他人の真似よりも、自分の経験。
実績と結果を優先しました。

というのも、
webで見る限り、W乗りの方々はもっと高級なオイルを、しかもエンジンオイル、ミッションオイルと種類を変えて繊細な選択をしているようなのですが、

まあいいや。
我流でいいや。

ということでざっくりカストロールRSで両方兼用します。
たまたまかもしれませんが、この一年間も問題なく好調を維持しました。
いちばん大事なことはオイルの種類やグレードではなくて、

マメなオイル管理。

頑なにそう信じている素人オザキでした。(痛)

W3のバイブル的な存在、
小説家片岡義男の名作「彼のオートバイ 彼の島」では、主人公はW3にカストロールGTXを使っていました。
僕は、もうちょい上ランクのカストロールRSで。

それが、どした?

(謎)


さて、車体底を覗きます。

四角いのがオイルパンです。

こいつをガバッと外したら、
ドッとオイルが出るはず、

あれ?

オイルちょびっとしか、出てこない!

マジか!

やっぱりちゃんと手順を踏まなきゃいけないみたいです。

面倒臭いなあW3。


ココです。このボルトを抜く。


蛇腹ホースでオイル受ける。なんなんだこの手間は?

ようやく、じゃーっ、と出てきました。

ドレンボルト抜いてそのままトレイに流せないので、いったん蛇腹ホースで受けてトレイに誘導しなきゃいけない。

面倒だぞW3。

いったん栓をして
少量の新しいオイルを入れてエンジン始動、
ブン回して全体に馴染ませて、
そのオイルもまた抜いて、
これで幾分、中は綺麗になったかなと思います。
気休めですけど。

昨年、こんなもの手に入れたんです。


ドレンボルト付きオイルパン。


しかもマグネットボルト。金属粉を集めてくれます。

ヤフオクで「あとから穴あけて溶接加工してドレンボルト付きにしましたオイルパン」の出品をよく見かけますが、あれではありません。

アルミ削り出しのオリジナル品なんですよ。

これは素晴らしい!
これで面倒だぞW3!から解放されるぜ!

そう思ってました。さっきまで。(苦)

しかし!

このドレンボルト一発でオイル全部丸ごと抜けるわけじゃない。ということを、きょう知りました。

簡単に抜けるのは、従来は抜けきれなかったエンジン下部に溜まったコップ一杯分のみ。

大部分の廃オイルは、ちゃんとオイルタンクから蛇腹ホースで誘導して…。
これは省略できない。

しょんぼり。

さて外したオイルパンなど。

上が古いオイルパン。
下が新しいドレンボルト付きオイルパン。洗浄油でピッカピカにしました。
フィルターと新品のガスケットも装着して、いまからまさに取り付けるところです。

装着完了!

なんか、カッコ良くね?(笑)

それからミッションオイル交換。
ドレンボルトは車体の底。

なんか汚いっす。
見苦しくてすみません。

このドレンボルトを抜くと、
汚れのない、綺麗な琥珀色のミッションオイルが流れ出てきました。
ミッション異常なし。

さて、そのミッションは、Y字型のクランクケースの左の部分です。


ここ。

上の17ミリ六角ボルトが注油口。
真ん中の丸蓋が点検窓。
下の普通なかんじのプラスネジが、点検孔といって、ここを開けて、ここからオイルがたらり~とこぼれるまでオイルを入れるそうですが、
この普通なかんじのプラスネジが、どうしてもウンともスンとも言わず。微動だにしません。

仕方ないので、点検窓を開いて、ペンライトを差しこんで照らし、
これくらいかな~みたいな感じでオイルレベルの確認。

これくらいかな~?



オイル交換だけでもうぐったり。
面倒なんだよW3!

でも、全部終わってエンジン始動してみたら、
なんだか嘘みたいにすごく軽やかで、
きょうやって良かったなーと、
しみじみ思いました。

終わったら夕方になってました。

クラッチオイルはスピンドル油なので、購入してからの後日の作業になります。
いや実はコイツも案外カストロールRSで兼用してもいいんじゃない?と思うんですけど、取扱説明書にはそうは書いてないので、試す勇気はないのです。
素人考えってヤツですね。

だってW3面倒すぎる。

ということで、
とりあえずきょうはこのへんで。