『ベースボール不要論』

[副題]~大マスゴミと野球(よきょう)/現代日本の致命傷~
[副々題]~がんばれ日本! なくなれ読売!!~

第6章 なぜサッカーではないのか?[1]

2005年04月29日 | 第6章
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 こう見てきますと、「なぜサッカーではないのか(なかったのか)?」がよくわかってくると思います。わが国にプロサッカーリーグが生まれたのは、つまりわが国のサッカー界に「本腰」が入ったのは、ついつい最近のことです。日本ほどの国力を有する国が、最近になってようやくサッカーに本腰を入れ始めた。どう考えたっておかしいです。不自然です。なぜこの国ではサッカーがあまり盛んに行われてこなかったのでしょうか?
 いやいや、とは言っても、もうすぐですね。外国の方々に「日本で一番盛んなスポーツは何ですか?」と問われて、迷うことなく「もちろんサッカーですよ」と答えられる、そんな「普通の国」「自然な国」に近い将来わが国もなります。もうすぐなるのですが、現時点ではまだですね。いまはあくまで「なりつつある」という状況でしょう。

 さて、もはやスポーツの枠を超え、「世界の言葉」とまで形容されるサッカーを引き合いに出すのは、かなりの嫌みになると思われます。が、やはり、人類にもっとも支持されているこのボールゲームとの比較を明確にすると、とてもわかりやすくなってくると思いますので断行いたします。

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 さて、この地球上には200を超える国・地域がありますが(野球ばかりやっていると、こんなことすら実感できない)、だいたいどこへ行っても、男どもは元気にサッカーです。少々乱暴な言いっぷりですが。
 アフガニスタンに行っても、マダガスカルでも、ブラジルでも、スウェーデンでも、ニジェールでも、ナイジェリアでも、アルジェリアでも、アルゼンチンでも、ソロモン諸島でも、バヌアツでも、コートジボアールでも、ブルキナファソでも、ギニアでも、ベニンでも、パレスチナでも、イスラエルでも、香港でも、北朝鮮でも、メキシコでも、ホンジュラスでも、マレーシアでも、ベトナムでも、リビアでも、スイスでも、イランでも、イラクでも、エルサルバドルでも、エジプトでも、南アフリカでも、ジンバブエでも、ロシアでも、リトアニアでも、ネパールでも、アゼルバイジャンでも、モルドバでも、フィンランドでも、アラブ首長国連邦でも、レバノンでも、トリニダード・トバゴでも、セント・ビンセント&グレナディーンでも、ナミビアでも、スーダンでも、リビアでも、インドでも、ブルガリアでも、ルーマニアでも、アイスランドでも、ウズベキスタンでも、チェチェンでも、イングーシでも、サハ共和国でも……
 男たるもの、だいたいみんなお外で元気にサッカーです。まずはサッカー、元気な男の子はサッカー、自国の代表チームが弱かろうがサッカー、年老いてもサッカー、戦争中でもサッカー、サッカーが多数派、サッカーが「与党」、といった感じです。大変くどいですけども。
 ところが、わが国ではあまりそうではありません。少なくとも一昔前までは全然そうではありませんでした。
 サッカーは完全に「野党」。しかも小さな、名もない党でした。いまではなんとか民主党ぐらいの存在にはなりましたが、まだまだ「与党」にはなれませんね。なぜでしょうか? もうおわかりでしょう。サッカーは? はい、激しいから、キツイからです。サッカーはとてもしんどいのです。(つづく)

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