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〈ハァ? ギリシャが野球の「発展途上国」だと?〉
脱線ついでにもう一つ。2004年アテネ五輪の野球会場の概要が発表されたとき、私はけったいな新聞記事を見つけてしまいました。
「野球の『発展途上国』のギリシャだけに二つの球場は仮設で……」(朝日新聞2004/2/3夕刊)
いやいや、驚きましたね。ギリシャは「野球の『発展途上国』」なのだそうです。みなさん、ご存じでした? これは驚きというより、むしろ滑稽と言ったほうがいいかもしれない。いやいや、滑稽じゃないな。ギリシャという国に失礼だぁ! 私はそう思います。
なぜなら、「発展途上」も何もないからです。そもそもギリシャという国に、ベースボールを発展させようという意志があるのか? その答えは、あっさり“No”でしょう。
国を挙げて野球を発展させようと奮闘しているけどなかなか発展しない、ということならば「発展途上国」という表現は適切でしょう。ところが、事実はまったくちがいます。
ギリシャで直接野球に関わっているごくごく少数の人たちは、そう願っているかもしれません。「なんとか発展せぇへんかな」などと日々苦悶しているかもしれません。ところが、ギリシャ社会が全体として「ギリシャの野球を発展させよう!」なんてこれっぽっちも考えていません。
事実、アテネオリンピックに参加したギリシャの野球チーム(惨敗しましたが)は、ギリシャ人で構成されていたのではありません。ギリシャに少しでも縁のある米国人野球選手を無理やり寄せ集め、その場を取り繕ったのです。
「野球が盛んでないギリシャだけに」とか「野球人気がないギリシャだけに」と書けばよかったのです。なのに「発展途上国」なんて表現になる。だから私は「失礼だぁ!」と感じたのです。これはもう「傲慢バカ」と言うしかありません。
日米人はとても「傲慢バカ」だと思います。「日」のほうが「米」よりはいくらかマシだと信じたいのですが、面倒なので一緒くたにさせていただきます。
「日米共栄圏」のみなさまは、ホント、世界を知ろうとしない! そして「われわれは先進国だ!」などと悦に入り、他国を「発展途上国」などと見下して喜ぶ。「傲慢バカ」はUSAの専売特許です。私たちはUSAにお付き合いする必要などまったくないのです。
ギリシャのみならず、世界はベースボールなんかやりません。不活発だから。スローだから。あまりにも運動量が少ないから。かったるいから。まどろっこしいから。ややこしいから。全然知的なスポーツじゃないから。退屈だから。時間の無駄遣いだから。カッコ悪いから。肥満の国に同化したくないから。USAのコンプレックスなんて知ったこっちゃないから!!!
× × × × ×
〈野球のワールドカップ?〉
野球サイドの人間たちのなかには、将来、野球でもサッカーと同じようなワールドカップを開催したい、などと夢見ている人がいるようです。が、そんなことは絶対に無理! 実現不可能です。
世界のほとんどの国・地域が参加し、各大陸ごとに厳しい予選が行われる。そして、その戦いを勝ち抜いた国々が4年に1度あいまみえ、世界は熱狂のるつぼと化す。そんなことがベースボールで起きるわけがありません。100年待っても、200年待っても……。
何十面もある広大なテニス場の片隅に卓球台をおいて「卓球やろう!」とわめいているようなものですね。囲碁教室に入って将棋やったり、宝石店で「天丼ください」とか、讃岐うどんの店で「みそラーメン!」とか、モスバーガーで「フィレオフィッシュ!」とか……、まあ何でもいいですが、とにかく「世界は野球なんてやっておりません」「今後やる予定もございません」ということです。まあ、わからない人にはわからないのかもしれませんが、このあたりのことは知っておかなきゃマズイと思います、一地球人として。
ちなみに、ギリシャで盛んなスポーツはバスケットボールとサッカー。それと、水泳がとても盛んなのだそうです。ギリシャのみなさん、活発ですね。元気ですね。体動かしてますね。うらやましいです。日本は相も変わらず野球でジーッ。あまり動きたくないんです。ああ、情けない!(つづく)
× × × × ×
〈ハァ? ギリシャが野球の「発展途上国」だと?〉
脱線ついでにもう一つ。2004年アテネ五輪の野球会場の概要が発表されたとき、私はけったいな新聞記事を見つけてしまいました。
「野球の『発展途上国』のギリシャだけに二つの球場は仮設で……」(朝日新聞2004/2/3夕刊)
いやいや、驚きましたね。ギリシャは「野球の『発展途上国』」なのだそうです。みなさん、ご存じでした? これは驚きというより、むしろ滑稽と言ったほうがいいかもしれない。いやいや、滑稽じゃないな。ギリシャという国に失礼だぁ! 私はそう思います。
なぜなら、「発展途上」も何もないからです。そもそもギリシャという国に、ベースボールを発展させようという意志があるのか? その答えは、あっさり“No”でしょう。
国を挙げて野球を発展させようと奮闘しているけどなかなか発展しない、ということならば「発展途上国」という表現は適切でしょう。ところが、事実はまったくちがいます。
ギリシャで直接野球に関わっているごくごく少数の人たちは、そう願っているかもしれません。「なんとか発展せぇへんかな」などと日々苦悶しているかもしれません。ところが、ギリシャ社会が全体として「ギリシャの野球を発展させよう!」なんてこれっぽっちも考えていません。
事実、アテネオリンピックに参加したギリシャの野球チーム(惨敗しましたが)は、ギリシャ人で構成されていたのではありません。ギリシャに少しでも縁のある米国人野球選手を無理やり寄せ集め、その場を取り繕ったのです。
「野球が盛んでないギリシャだけに」とか「野球人気がないギリシャだけに」と書けばよかったのです。なのに「発展途上国」なんて表現になる。だから私は「失礼だぁ!」と感じたのです。これはもう「傲慢バカ」と言うしかありません。
日米人はとても「傲慢バカ」だと思います。「日」のほうが「米」よりはいくらかマシだと信じたいのですが、面倒なので一緒くたにさせていただきます。
「日米共栄圏」のみなさまは、ホント、世界を知ろうとしない! そして「われわれは先進国だ!」などと悦に入り、他国を「発展途上国」などと見下して喜ぶ。「傲慢バカ」はUSAの専売特許です。私たちはUSAにお付き合いする必要などまったくないのです。
ギリシャのみならず、世界はベースボールなんかやりません。不活発だから。スローだから。あまりにも運動量が少ないから。かったるいから。まどろっこしいから。ややこしいから。全然知的なスポーツじゃないから。退屈だから。時間の無駄遣いだから。カッコ悪いから。肥満の国に同化したくないから。USAのコンプレックスなんて知ったこっちゃないから!!!
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〈野球のワールドカップ?〉
野球サイドの人間たちのなかには、将来、野球でもサッカーと同じようなワールドカップを開催したい、などと夢見ている人がいるようです。が、そんなことは絶対に無理! 実現不可能です。
世界のほとんどの国・地域が参加し、各大陸ごとに厳しい予選が行われる。そして、その戦いを勝ち抜いた国々が4年に1度あいまみえ、世界は熱狂のるつぼと化す。そんなことがベースボールで起きるわけがありません。100年待っても、200年待っても……。
何十面もある広大なテニス場の片隅に卓球台をおいて「卓球やろう!」とわめいているようなものですね。囲碁教室に入って将棋やったり、宝石店で「天丼ください」とか、讃岐うどんの店で「みそラーメン!」とか、モスバーガーで「フィレオフィッシュ!」とか……、まあ何でもいいですが、とにかく「世界は野球なんてやっておりません」「今後やる予定もございません」ということです。まあ、わからない人にはわからないのかもしれませんが、このあたりのことは知っておかなきゃマズイと思います、一地球人として。
ちなみに、ギリシャで盛んなスポーツはバスケットボールとサッカー。それと、水泳がとても盛んなのだそうです。ギリシャのみなさん、活発ですね。元気ですね。体動かしてますね。うらやましいです。日本は相も変わらず野球でジーッ。あまり動きたくないんです。ああ、情けない!(つづく)
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