
作家の吉村昭が林芙美子の短篇について解説したテープがあって、吉村昭の入れ込み方が面白かったんですが、三島由紀夫も林芙美子の短編集の解説を書いていたんですよね。ということで、三島全集に載っている文章を参考に、読んでみました。感想!
「水仙」「川沙魚(かははぜ)」「あひびき」を絶賛しているのが三島由紀夫の「『晩菊』などについて」という文章で、三島全集の27巻に入っています。
そして、吉村昭が絶賛しているのが「骨」という短編。
考えてみれば、どれも女性が主人公で、「水仙」は万引き、「川沙魚(かははぜ)」は義理の父親との不倫で、「あひびき」はW不倫カップルの妊娠話、「骨」にいたっては売春の話・・・。と、どれも穏やかな人生の対極にある作品だけど、共通しているのが、ヒロインの悪びれなさと生命力、生活力。
戦後の坂口安吾の短編「白痴」あたりのノリの女性版みたいな破れかぶれさなんだけど、たぶん、安吾よりパワフルな印象が残ります。
tころで、これはまったく突拍子がない感想かもしれないけど、林芙美子の短編を神代辰巳監督(『赫い髪の女』など)に撮ってほしかったなあ~と今になって思います。男女のどろどろの恋愛を描くなら、このひとしかないと思いますからね。
でも、通常林芙美子の作品の映画だと成瀬巳喜男の『浮雲』『晩菊』『放浪記』が有名で、確かにこのあたりも傑作ではあるんですけどね~。ただ、肉感的な部分は欠けてる気がしなくもないですから・・・。
それと、まだ読んでないけど、最近桐野夏生が林芙美子のエピソードを元に新作を出したでしょ?個人的には気になってます。林芙美子でどんな情熱的なエピソードを書いたのかって!
ということで、気が向いた方は、桐野夏生の小説とともに、林芙美子の短編を読んでみたらいかがですか!
オススメ!
「水仙」「川沙魚(かははぜ)」「あひびき」を絶賛しているのが三島由紀夫の「『晩菊』などについて」という文章で、三島全集の27巻に入っています。
そして、吉村昭が絶賛しているのが「骨」という短編。
考えてみれば、どれも女性が主人公で、「水仙」は万引き、「川沙魚(かははぜ)」は義理の父親との不倫で、「あひびき」はW不倫カップルの妊娠話、「骨」にいたっては売春の話・・・。と、どれも穏やかな人生の対極にある作品だけど、共通しているのが、ヒロインの悪びれなさと生命力、生活力。
戦後の坂口安吾の短編「白痴」あたりのノリの女性版みたいな破れかぶれさなんだけど、たぶん、安吾よりパワフルな印象が残ります。
tころで、これはまったく突拍子がない感想かもしれないけど、林芙美子の短編を神代辰巳監督(『赫い髪の女』など)に撮ってほしかったなあ~と今になって思います。男女のどろどろの恋愛を描くなら、このひとしかないと思いますからね。
でも、通常林芙美子の作品の映画だと成瀬巳喜男の『浮雲』『晩菊』『放浪記』が有名で、確かにこのあたりも傑作ではあるんですけどね~。ただ、肉感的な部分は欠けてる気がしなくもないですから・・・。
それと、まだ読んでないけど、最近桐野夏生が林芙美子のエピソードを元に新作を出したでしょ?個人的には気になってます。林芙美子でどんな情熱的なエピソードを書いたのかって!
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