切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

篠田桃紅展に行ってきた。(東京オペラシティ)

2022-06-11 23:59:59 | 日日雑記
ぼちぼち終わってしまうんで行ってきました。盛況でしたね。簡単に感想。

晩年は「100歳オーバーの現代美術家」みたいな紹介のされ方で、本もたくさん出ているけど、やっぱり作品を観ないとダメですよ。

この人の作品って、当然ながら書道や着物、茶道などの東洋美術がバックボーンにあるのは自明なんだけど、リファレンスを拒絶した抽象性があって、潔いんですよ。

どのジャンルでもそうだけど、自分の影響を受けたものをやたらに語りたがる人っているでしょ。でも、この人の作品は、そういう深追いを拒絶した洗練度があって、カッコいい。でも、日本で育った人しか作りえないであろう美意識だって、たいていの日本人ならわかるんじゃないのかな?

わたしは元々抽象画が好きで、学生時代は自分でも書いていたんだけど、抽象画って、ヨーロッパ的な数学的美みたいになったり、はたまた、アフリカ美術に影響を受けた土俗的、子供の書いた世界みたいなノリになったりで、割とパターンがあって、案外自由じゃないものなんだけど、篠田桃紅の作品はその点でも独創的。とにかく、大人の洗練度なんですよね。

もし、この展覧会に行くのなら、同じギャラリーの別のフロアでやっている抽象画も併せて観ることをお勧めします。おそらく、わたしが言っている抽象画のパターンをそのフロアで実感することでしょう!

ちなみに、買おうと思っていた図録が品切れ(?)で、入荷のお知らせの登録をすぐにしました!

彼女の本『これでおしまい』は、岡本太郎の『自分の中に毒を持て』と並ぶ美術系の愛読書です。

ということで、興味のある方はお早めに初台へ!!




















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