Peter Michael 'L' Apres-Midi 2009, ABV 14.9%?
Corte Riva Vineyards, Petite Syrah 2004, ABV 15.7%?
Peter Michael 'L' Apres-Midi 2009, ABV 14.9%?
Corte Riva Vineyards, Petite Syrah 2004, ABV 15.7%?
Reserva particular de Recardo, Cava Brut Nature 1996
Kistler Dutton Ranch 2006
Domaine des Comtes Lafon, Meursault Desiree 1990
Kister CUvee Elizabeth 2006
Lokoya Cabernet Sauvignon auction bottle, 1998
Leoville Lascase Saint Julien 1989
Calera Zin Essence, California Zinfandel 1976 美味、感動◎
ブルゴーニュでは、栽培家が造ったブドウ、果汁、ワインなどを購入してワインを造るネゴシアンと、自ら栽培と醸造を手掛けるドメーヌという大きな括りに分けられる。全てに手を掛けられるドメーヌものの方が秀逸と言われているが、実際はどうなのか。
ネゴシアンものとドメーヌもの両方を造るLouis Jadotの同一ヴィンテージワインを比較するという講座に参加した。
一番人気は(私も)、ドメーヌものの筆頭とされるBonnes Mares。ただし、それ以降は、TCAなどにも惑わされ、ドメーヌものとネゴシアンものの優劣が判断できる結果とはならなかった。
以下、クラス会ワイン、超変化球続出
2009年デゴルジュのGrand Cru 1999 美味しい!
ボジョレ解禁に因んだモルゴン、これはマセラシオンカルボニックは採用せず
更に、Louis Jado のBeauneClos des Ursules 1990、良年のブルゴーニュには新世界と共通の香り
シャンパーニュでは、その製法に因って、いくつかの異なる熟成がある。収穫後に発酵して造られた非発泡白ワインはタンクで貯蔵されて、ブレンド時に瓶詰めされる。この際、蔗糖と酵母を添加した上で栓が閉じられ瓶内で発酵及び熟成が瓶内で進行する。この瓶内二次発酵時に生成される二酸化炭素は瓶から出れないので、水に溶解しワインは発泡酒へと変化する。この二酸化炭素とともにに生成される酵母の死骸などが澱となるが、澱とともに一定期間を経て熟成が行われる。その後、出荷前にこの澱引きがおこなわれ、多くの場合、同時に仕上げの甘味料などが添加されてコルクで再び栓が閉じられて出荷となる。
この中でまず関心を呼んでいるのは、澱とともに熟成を経る過程と澱引き後に熟成される二つの過程は異なった熟成を経るとされる。澱は熟成時にさまざまな複雑な風味などを加えるとされ、この澱との期間を長く設定したスペシャルキュヴェ、例えばボランジェのRD、ジャクソンのDTなど、がリリースされている。一方、澱引き・瓶詰め時(デゴルジュマン)に添加された糖分によってメイラード反応と呼ばれる糖分の酸化が進行することにより、キャラメルのようなニュアンスも表れるので、収集家は、購入後しばらく熟成させたシャンパーニュを楽しむことがある。
今回のティスティングは、このデゴルジュマン後のワインの熟成度合いを見るという視点に加えて、人気の辛口シャンパーニュを造るために故意に糖分を加えていないシャンパーニュ(ノンドゼ)が熟成するか否かを比較してみるという画期的な企画。もし、糖分が全くゼロであれば、メイラード反応は発生しないはずだ。これについては、シャンパーニュの著名評論家Peter Liemが自身のサイト(Blog)で、ノンドゼでも熟成するのでは?と投げかけたことがきっかけとなって、購読者の間で議論になったテーマでもある。
全体を通して熟成したシャンパーニュが好評で、銘柄間の趣向は別れたが、個人的には、最後のノンドゼの2008デゴルジュが最高で適度な熟成の良いニュアンスを充分に感じ取れた。他の古いものは、酢酸の香りなどがあり、熟成ピークを越えた印象。そもそものブドウの質なども異なるので、銘柄間の比較は意味がないかもしれないが、ノンドゼも綺麗に熟成していることは実感できた。
その他のクラス会ワインは次の通り。
Duval Leroy Champagne Blanc de Blancs Brut 2004
Renet Jolie Champagne Brut RJ (2000 & 2002)
Kuen Hof Dudtirol Eisacktaler Veltliner 2009
Chapoutier Ermitage (Blanc) L'Ermite 2005 シャプティエは上級のエルミタージュの表記には"H"を付けない
Louis Latour Meursault Perrier 1999
Domamine Drouhin Oregon PN Cuvee Laurene 2007
Flowers Camp Meeting Ridge Pinot Noir 2006
Rayas CNDP Pignan Reserve 2002
Dom. des Comte Lafon 2004 Volnay Santenots des Milieu
Paringer Estate, The Paringer Pinot Noir 2009
Pierre Peters (Le Mesnil) Champagne Les Chetillons Brut 2002
テロワールを突き詰めると、避けては通れないテーマが土壌。その種類、地質年代などに及んだ究極のブルゴーニュ講座。
後半は、今回テイスティングは、マコンのワインを生産者・畑のマトリックスで比較したもの。意外と生産者よりも畑の括りを強く感じる結果となった。Sant-Veranが一番人気、さすがに村名は不人気。
Dom. Monteille Volney Les Mitan 1999, Geantet Pansiot Gevery Chambertin 1999
Quinta da Muladella, Albarello (品種名、menciaの親戚?), Spain Monterrei
Dark purple appearance but more approachable now. Prominent flavor of prum, cherry and some dried fruits. Acidity and astringency are sustained and found some similarity to Zin or Grenach. Delicious.
Ruinart Champagne 1969
Jacques Selosse Brut 1998
Vogue Musigny Blanc 1988
Leroy Corton Charlemagne 1989
Leroy Clos de la Rochet 1990
DRC Grand Echezeaux 1985
Domaine de la Bongran Cuvee Botrytis 2000
ワインの醸造方法、Co-inoculationについて
前提となるアルコール発酵・マロラクティック発酵について
ワインの醸造に大きく関係する発酵には、アルコール発酵とマロラクティック発酵の二つがある。前者は、酵母(Saccharomyces cerevisiae)の働きによって、ブドウ糖や果糖からエチルアルコールと二酸化炭素が生成される過程で、収穫から2週間程度で完了する。後者は、乳酸菌(Oenococcus oeni等)の働きによってリンゴ酸(カルボキシル基2個)から乳酸(カルボキシル基1個)と二酸化炭素が生成される過程で、諸条件が揃った場合にアルコール発酵の後数ヶ月間にわたって生起する。
アルコール発酵の酵母の名前はひとつであるが、様々な種が存在し、そのいくつかが培養されて商品化されている。この培養酵母を用いることで、発酵を確実に生起・完了させることができる。一方、ブルゴーニュなどの銘醸地では、特に酵母を添加することなく、もともとブドウなどに付着している野生酵母が自然に発酵を生起するのを待つことが多い。後者は、その過程が不安定である問題をはらんでいるが、雑多な酵母が複雑性を加味するので、されている。
マロラクティック発酵は、リンゴ酸のカルボキシル基が減って乳酸になるので、酸度が低下してフレッシュ感が減じることに加え、酵母が生成するdyacetylによって、バターに似た風味が付加される性質を有している。この性質に合ったシャルドネや多くの赤ワインには多用されているが、風味が大切なリースリングなどにはあまり用いられない。ワインメーカーは、マロラクティック発酵の酵母についても培養されたものを用いるか、自然任せにするかの選択が可能である。
Co-Inoculationについて
最近、Co-inoculationと呼ばれる手法が使われ始めている。これは、アルコール発酵と同時にマロラクティック発酵を生起させる方法で、元々は酵母には、Saccharomyces Uvarumや、Schizosaccharomyces pombeなどが使われた。特に後者は強力で、両方の発酵を完全に終わらせてエチルアルコールと乳酸それに二酸化炭素が生成されるようだ。これらの方法だと、酸度を減じると同時にdyacetylが生成されることはない代わりに、生成される物質は酵母によって異なってくるそうだ。現在はより好ましい派生した酵母が商業的に流通している。特にバターの香りを必要としない赤ワインにCo-Inoculationは使われ出したようだが、アメリカの一部ではdyacetylを嫌う生産者がシャルドネにも利用しているとのことである。これを自然に反するとして嫌う人はいるであろうが、そもそもマロラクティック発酵がどこまで自然かもわからない。何はともあれ、以上の発酵方法の違いに着目した比較試飲は出来ないものであろうか?