Californiaのピノ・ノワールの造り手の草分けの一人に数えられるChalone Vineyradは、一社の所有畑がそのままワインの原産地呼称地域となっていることでも有名である。原則、個社ごとに呼称地域を割り当てないCaliforniaで、なぜここだけが特別なのか?Californiaに来たついでにこの目で確かめるべく足を伸ばしてみた。
Chaloneは、San Franciscoの南のMonterey Countyに位置し、シリコンバレーで有名なSan Joseからも車で1時間南の山中にある。山ぎわには広大なブドウ畑が数珠つなぎに広がっている。これらの畑の畝は数百メートルに及ぶほど長く、畑も広大である。California州は、栽培家と醸造家の役割分担が進んでいる。それぞれの畑の前には所有企業の名前が記されているが、記憶にないところばかりである。これらの畑から造られたブドウの多くは契約した醸造家に提供され、それぞれの生産者名で販売されているのであろう。
ナビに沿って進むとこれらの畑からは離れて山の上に進むことになる。人家はない。15分も進むと道端も狭く、樹木も減り、荒野となる。ナビ上の目的地は山道の交差点を指すのみで、ナビが誤っていると考えてしまう。樹木のない荒野が広がる山の頂に出たので引き返そうと思ったとき、はるか遠くに黄緑色の場所がある。諦めずに5分ほど曲がりくねった細い道を走り続けると畑が現れた。Chalone Vineyardは、山奥深くにあった。
丘の起伏の上に整然としたブドウ樹の樹列が並んでいる。土壌は白っぽい。Chaloneのサイトによると、Californiaの数少ない石灰岩土壌であるのでこの地にしたとある。シルバーウィークに訪れたので、収穫が終わっていたが、ここの黄緑色の葉は綺麗だ。ここに来る前に寄った近隣のSan Benitoの畑にリーフ・ロール・ウィルス罹患の疑いがある赤い葉の樹が点在していたが、他の栽培エリアと隔離されているためか、ここだけはその気配がない。
http://chalonevineyard.com/our-winery