
今日の積雪の方がはるかにすごいですが、2月4日も夜に雪が予想されていました。ワイン輸入商大手のモトックスが開く一般向け試飲会が4日に予定されていたのですが、降雪を恐れたワイン好きな同僚から試飲会のチケットを譲り受けたので、急遽参加して来ました。
多くのワイン輸入商は、毎年1~2回試飲会を日中開いていますが、これは酒屋などの小売店、レストランへの拡販のために行われるものでした。モトックスは、今年から更なるファンの開拓を目指して、昼の業者向け試飲会に続き、夜に一般向け試飲会を開催したようです。一般向けは有料ながら、今年売り込もうとするワインを一挙に試飲できるので、愛好家が購入戦略を練るためにはとても助けになる企画です。モトックスには、この企画を是非続けてほしいと思いますし、他の輸入商の方も更なるワインの普及のために検討してほしいものです。
100種類以上の試飲が可能でしたが、時間の制約もあり、ハイエンド向けのワインを中心に30~40種程度を試飲してみました。日本では馴染みの薄いワインを新たにマーケティングすることを目指している企画だからでしょうが、新しく面白いワインに出会えました。以下、関心を持ったワインです。
1)ミッレディ・フランチャコルタ 2009:このボトルが熟成に適していると考えた生産者が5面体の瓶を採用。シャンパーニュのようなエレガントさがある。
2)ロータリー ブリュット フラーヴィオ2005:イタリアのトレントで造られるブランド・ブラン。今回の泡のなかではイチオシ。
3)バルドリーナ カヴァ ブリュット・グラン・リゼルバ:バルドリーナは生産者名、同名のイタリアのワイン名ではない。チャレッロを中心とするカヴァ・ブレンド。スパイシーな香りが特徴となっている。
4)ボーモン・デ・クレイエール (シャンパーニュ) ノスタルジー2002:エペルネ近郊のメゾン。ノスタルジーは、名前を彷彿させる繊細なシャンパン。この値段はちょっと高めかな?
5)ニュートン・ジョンソン・ワイン ファミリーヴィンヤーズ ピノ2012:南アフリカ、ウォーカー・ベイのピノ。多少粗削りな印象もあるが、冷涼な気候を生かして美味く造られている。
6)シルヴァン・ロワシェ クロ・ド・ヴージョ2008:ビオロジックで造られる。今回のブル・ピノの中ではバランスが取れていてクオリティが最も高い。さすがに一杯500円の有料試飲。
7)ダル・フォルノ・ロマーノ ヴェネットIGT ヴィーニャ・セレ2004:収穫されたブドウを干して糖度を高める、レチョート製法で造られるワイン。甘さの中にフレッシュな果皮とレーズンの香りが混在する。美味しい。こちらも有料試飲500円。希望小売価格も高い。
8)トリノーロ マニャコスタ 2011:エチケッタ上部のマークに思わず反応してしまった。スーパータスカンの代表選手、トリノーロが造るカベルネ・フラン100%のワイン。パワフルで凝縮感も高い。除葉しているのか、気候が温暖なのか、ピーマンに由来する香りは少ない。有料試飲500円。
9)アルベール・マン リースリング2012 & リースリング・シュロスベルグ2011:秀逸なリースリング。特にシュロスベルグは、果実感とリースリングに特有の香りが凝縮された逸品。今回の中でもトップクオリティーのひとつ。
10)ボデーレ・ラ・カッペッラ カンティコ2007 & コルベッツオーロ2009:ビオロジックで造られるメルロー100%のカッペッラとサンジョヴェーゼ100%のコルベッツオーロ。カッペッラは濃厚で思いが、コルベッツオーロは軽めだが華やかで香気に溢れる。
11)パッソピッシャーロ ランパンテ&ポルカリア 2011:いずれもネレッロ・マスカレーゼ100%。違いは植えられている土地の標高差。ランパンテの方が高地(うる覚えですが900m)、ポルカリアは下(こちらも不正確600mだったかな)。高い方が軽いがエレガント。
12)セリェール・ピニョル フィンカ・モレニーリョ2010:ここのガルナッチャ・ティンタとカリニェナの評価が高いそうだ。個人的にはモレニーリョという聞きなれない品種のワインが面白い。タンニンなどは控えめだが、黒系赤系果実が凝縮されて混じり合ったワイン。
13)シュティフト・クロスターノイブルク シャルドネ・アイスヴァイン2011:とてもクリーンに造られた甘口シャルドネ。雑味がない。貴腐がないと自然で純度が高い印象を受ける。
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