もちろん家計は火の車

読書と映画、クルマにゲーム……いろんなものを愛しつつ、怠惰な日常を送るオッサンのつぶやき。

『毎日がおひとりさま。』(フカザワナオコ・著)の続編を、読んでみました …の巻

2010年11月08日 | 

当ブログをお読みの皆さんは、マンガ家のフカザワナオコをご存じだろうか?
以前、こちらのエントリで紹介したことのあるコミック・エッセイ
『毎日がおひとりさま。 ゆるゆる独身三十路ライフ』を描いた作者さんである。

先日『amazon』から送られてきた宣伝メールで知ったのだが
この『毎日がおひとりさま』、なんと! その後シリーズ化されて
現在、3巻まで刊行中なのであった(最新刊にあたる
『いまだに毎日がおひとりさま。ぐうたら独身三十路ライフ』は、
今年10月29日の発売。要するに、まだ出荷されたばっかりの新刊だったりする)。

この『毎日がおひとりさま』、内容的には
「金ナシ&彼ナシの三十路独身、職業は不安定なマンガ家(!)」という
フカザワナオコが、それでも毎日のん気に、
ぐうたら&ゆるゆると暮らす日常を綴った、コミック・エッセイである。
以前のエントリでも書いたが、いわゆる「下手うまタッチ」のその作風は
あの西原理恵子から「毒気を抜いたような感じ」のテイストなのだが(笑)、
独特の温かい作風で、日常の中に潜む"さりげない喜び"&"小さな幸せ"、
そして"そこはかとない悲哀"を描いて、なかなかに読ませるのであった。

というわけで、2巻と3巻をすかさずポチッて、購入してしまった。
で、読んでみた感想なのであるが……
う~ん、フカザワナオコは、どこまでいっても「やっぱりフカザワナオコ」なのであった(笑)。
「書き下ろしの単行本が3冊目」といえば、マンガ家として
なかなかのブレイクぶりなのではないかと思うのだが、愛知県在住という
フカザワナオコの暮らしぶりは、相も変わらず
「半径100mの範囲で完結してしまう」、ささやかなものなのであった。

朝は編集者の電話で起こされ、
食事はコンビニや弁当屋で済ませ、
仕事を終えた後のビールと3匹の金魚が"心の友"……って、
自分で書いてて思ったのだが、これ、基本的に1巻の内容と
あんま変わってないよ(笑)。でも、そこがイイんだよなぁ……。
いわゆる1つの「世間的な"成功のイメージ"」からは程遠いが、
それはそれで、ホワンとした「幸せの1つのカタチ」が、
ここにしっかりと存在しているのではないかと、そのように思うのだ。

もちろん、作者であるフカザワナオコ自身は、
「三十路独身、彼氏も貯金もナシ!」という
みずからの境遇に思うところがあるらしく、2巻目以降では、
ちょっとした新機軸も導入されてたりする(……と、いうほどのことでもないのだがw)。
周囲にいる「三十路、おひとりさま仲間」だった友人の
「こんど、結婚します~!」という報告を聞いて、
表面的には祝福しつつも、どことなく「納得のいかない」フカザワナオコ。
彼女自身は、マンガの中でそれを"黒ナオコ"と呼んでいるのだが、
この"黒ナオコ"の独白が、とにかく、読んでて面白いのである(笑)。
(ちなみに"黒ナオコ"の場合、頭部にニョキッと2本のツノが生えてますw)


人間、だれだって「他人の幸福がおもしろくない」ときもある。
そして、フカザワナオコの場合……そんな"黒ナオコ"の存在に気付いたときには、
なんと! 部屋の大掃除をはじめるのであった。もちろん、たまってた
洗濯物も片づけ、金魚の水槽もピカピカに磨いて……。
するとアラ不思議! 「気付いたら、黒ナオコどっか行っちゃった」って……
どこまで真っ正直なんだフカザワナオコ!(笑)。

そう、とにかく『毎日がおひとりさま。』を読んでて感じるのは、
どこまでも真面目でまっすぐな、人間として「まっとうな姿」の素晴らしさだ。
たとえ「毎晩、缶ビール飲んで撃沈して、コタツで寝ちゃったり」
「毎日部屋にこもってるんで、全身ユニクロの部屋着だったり」してても、
フカザワナオコの場合、人間としての"根っこ"の部分が、とにかく健全で前向きなのだ。
だからこそ、彼女のコミック・エッセイを読むと、
読んでいる側も勇気づけられる。明るいパワーをもらうことができる。

こういうのって、なんつ~のかな……やっぱ、スゴイことなんではなかろうか?
言ってみれば、この『毎日がおひとりさま。』という本は「読むビタミン剤」みたいなものだ。
というわけなので、私としては、今後ともマンガ家=フカザワナオコを
断固として応援してまいりたいと、そのように思う次第である。マル。


……それにしても、1つだけ「スゴイな!」と思うのは、
フカザワナオコの本のタイトルである。
1冊目のタイトルが『毎日がおひとりさま。』で、
2冊目が『あいもかわらず 毎日がおひとりさま。』
そして、3冊目のタイトルが『いまだに 毎日がおひとりさま。』って……。
この路線は、このあとも延々と続くのであろうか?(笑)
で、『ゴルゴ13』みたいに通算100巻を超えたあたりで
『もう未来永劫 おひとりさま。』なんてタイトルになったりしてね(←フカザワさん、読んでたらスイマセン!w)。
あ、でも、しばらくしたら
『これからは 毎日がおふたりさま』なんてタイトルの本も、出るかもしれないしネw
とにかく、頑張れフカザワナオコ! 
いつか、(世間一般でいうところの)幸せだってやってくるさっ!

PS.
最後に、一応フカザワナオコさんのブログへのリンクを張っておきます。
フカザワナオコ blog 『ひとこま作者』


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