フィエスタの谷 山行記録

【福島県勤労者山岳連盟所属】フィエスタの谷は山に登る事が好きな仲間の集まりです

焼石岳・尿前沢

2019-09-11 | 山行記録

R1年9月7日

メンバー I堀、A坂、「青森県山岳同人だがじょ」からOKY氏・TKN氏・OKMT氏・HRK氏

コースタイム 6:50中沢登山口 → 7:15尿前沢入渓 → 7:54三ツ折滝 → 9:05大滝 → 11:45夫婦滝

       → 14:23二俣(標高1220m) → 14:48登山道合流 → 16:44登山口

 

 A坂氏が以前所属していた山岳会の方々と尿前沢を遡行するとのお誘いが。なぜかイマイチだった天気も土日は回復するとのことで行くしかないでしょう。

 金曜日にいわき市を出発し、平泉を目指す。二人で交代しながら運転するとはいえ、仕事帰りに300km超えの運転はキツイ!約4時間ほどかかり、合流場所のつぶ沼キャンプ場に到着した。無料なのにすごく整備されたキャンプ場で、車で10分もかからずに泉質抜群の温泉もある快適なキャンプ場だ。

 日付も変わりそうだったため、挨拶もそこそこにテントを張りすぐ寝た。

 翌朝、薄明るいうちから動き出し、中沢登山口を目指す。国道脇の林道を進むことになるのだが、道はあまりよくない。ハイエースの後部座席だとお尻が壊れそうになるほど揺れる。30分ほど進むと突然開けて整備された駐車場が現れる。沢装備を整えて6:50に金名水コースへ出発した。

 

 7:15 入渓

 6m滝、右から容易

 7:34 7m×2mの2段滝。難しくないが、ホールド細かい。

 

 入渓までは以外とアップダウンのある登山道を歩く。台風の影響か、朝から暑く熱中症になりそうだ。暑さでダレかかった矢先に、水音がしてくてようやくクールダウンできるとほっとした。全体的に岩盤が発達した解放感のある沢で、水の色とあいまって非常にきれいな沢だ。

 特に難しいところはないが、750mの二俣出会いにある2段の滝はホールドが細かく注意が必要だ。

 滝上はミニゴルジュ

 三ツ折滝の遠望

 7:54 三ツ折滝・すこし戻って右岸から高巻く

 

 滝上はミニゴルジュとなる。この暑さもあり積極的に水に濡れながら遡行した。深くても股下までなのでまったく問題ない。三ツ折滝はパッと見たかんじ、左岸スラブを行けそうなのだが、あまりよくないらしい。よくよく見ると、確かにトラバースするところは手がかりがなさそうで悪そうだ。おとなしく沢を戻り、右岸から滝を高巻き懸垂下降で戻った。

 30mロープを2本結束して下降したが、場所をよく選べば30mロープでも降りられるだろう。ちなみに8:37に沢に戻っており、高巻きには約40分かかった。

 

 8:45 15m滝・左岸巻き

 直登にチャレンジするOKY氏

 

 沢に戻り10分もせずに、どうみても直登不可能な15m滝。普通なら左岸から巻くだろうがなんとOKY氏がロープを出して滝に取りつき始めた。もろい岩壁をハンマーで確認しながら慎重に登っていく。が、もろすぎてハーケンが効かず写真の少し先で断念。でも、チャレンジするだけですごい!自分は登れるルートなどまったく見いだせなかった。

 ちなみに、巻き道は泥壁で一部しぶい。

 9:05 大滝直下

 右岸のがれ場から高巻き

 トラバースでリードしたTKN氏

 トラバース途中から大滝

 トラバースするOKMT氏とA坂氏

 

 15mの滝を巻き上げて歩き出すと、すぐにこの沢で一番大きい30mの滝が現れる。どー見ても直登など無理。まずは右岸がれ場を滝の落ち口より上まで登り、草付きの斜面をトラバースする。落石には要注意だ。草付きの傾斜がキツくなってくると、灌木付きの岩壁になりここからロープをのばしてフィックスした。高さは50mくらい、トラバースも手がかり足がかりが微妙なところがあり緊張感満点。

 最後にビレイヤーのHRK氏をA坂氏がビレイしようとしたのだが、普段ここまで厳しい沢に行っていないせいや、トラバースの緊張感で疲れたのかビレイのやり方を忘れてしまった。「あれ~?あれ~?」と何度かセットするがうまくいかない。そのうちTKN氏に怒られながら無事セットできたのであった。自分もA坂氏もまだまだ修行が必要です・・・。

 10:20ころに全員落ち口へでたため、ここの巻きには6名で約1時間15分ほどかかった。

 大滝すぐ上の8m滝を登るTKN氏。階段状で容易。

 大滝の上はホールドの細かい滝が多くなる。この滝を登るとナメ床となった。

 暑くて釜に飛び込んだI堀

 正面に焼石岳。

 10:53 堰堤のような滝で泳ぐカッパ(A坂氏)

 

 大滝から堰堤の滝まではホールドが細かくなるものの困難なところはなく、途中からナメ床になりさらに快適に遡行する。青空とナメ、水の色のコントラストが素晴らしい。堰堤の滝は左岸を巻けるだろうが、あえて左壁から突破をこころみる。トップで行かせてもらったが、途中のトラバースで敗退。しかし、OKY氏やOKMT氏、TKN氏は細かいホールドを拾いながらスルスルとトラバースを成功させてしまう。このへんが経験の差だろう。TKN氏にロープを出してもらい、先ほどの3名の動きを思い出しながら再チャレンジし、なんとか成功。本当に修行が必要だ。

 A坂氏はOKY氏にビレイしてもらい右壁に取りついていた。落ち口がいやらし感じだったがスパルタのOKY氏に発破をかけられながら無事に通過。全員落ち口に立ったは11:35。約40分かかってしまった。

 滝上は舗装道路のよう

 夫婦滝が見えてくる。

 夫婦滝、左が本流。

 リードするA坂氏

 

 滝上は再びおだやかになり、舗装道路のようなナメになる。が、10分も歩くと1000m出会いの夫婦滝が立ちはだかった。左壁に若干緩やかな場所があるため、そこをA坂氏がリードしていく。が、30mロープでは確保する灌木もなにもないためボディビレーとなり安心感はまるでない(;^_^A

 だがホールドはあるので気を付ければ大丈夫だろう。10mも登ると傾斜も落ち着きひと段落するが、落ち口へのトラバースが若干いやらしい。ここの巻きは約1時間ほどかかった。

 ぬるぬるの5m滝。

 20mナメ滝。ぬるぬるでラバーソールではつらい。

 10m滝。かんたん。

 3mCS滝。左岸からかんたんに巻けるが突破の練習をする。

 沢が開けてくる

 最後の二俣手前の滝

 

 夫婦滝までは青白い水だったが、左の本流を登るとにごりがなくなる。そしてなぜか岩がヌメるようになる。フェルトでは難なく進める場所も、ラバーだとおっかなびっくり進まなければいけない。特に20mナメ滝は一歩間違えればウォータースライダーのようになるだろう。しかし、ヌメりに気をつければ直登できる滝やかんたんに巻ける滝ばかりで快適に高度を上げる。途中のCS滝ではTKN氏がハンマーを使って突破したり、OKY氏は右壁をへつって突破しようとしたりと各々練習をした。自分もハンマーでの突破をチャレンジしたが、何度やってもハンマーが抜けてしまい断念。修行が・・(以下略)

 最後の二俣を左へ行くと源頭になり、若干ボサがかぶってくる。強引に30分ほど歩くと登山道に合流した。

 帰りは登山道の途中にある銀名水でノドを潤し、足早に登山口を目指す。2時間弱で下山した。

 尿前沢はゴルジュあり、ナメあり、高巻きありと沢登りの要素をすべて含んでいるような秀渓だと思う。また、改めてレベルアップしなければいけないな~と感じてしまった。

 だがじょの方々にはお世話になりっぱなしで申し訳ないとともに、ありがとうございました。この場を借りてお礼を申し上げます。

 

 

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