雑談の達人

初対面の人と下らないことで適当に話を合わせるという軽薄な技術―これがコミュニケーション能力とよばれるものらしい―を求めて

立身出世なら、お受験かサッカーか。

2010年02月24日 | その他の雑談
すっかりブログの更新が滞っていた。大方のお察しのとおり、中国の春節があったので、日本に帰ってゆっくり過ごしたりしていた。未更新の間もそこそこのアクセスを毎日いただいていたようで、甚だ恐縮である。

昨日、テレ東のガイアの夜明けを見た。テーマは中学受験をめぐる進学塾ビジネスの激化であった。

そういえば、少し前に、アゴラでも、難関私立中学受験について、議論が盛り上がっていた。城繁幸氏のブログでも、関連のエントリがあった。

筆者が難関私立中学受験をどう思うかというと、まぁ、青春の全てを受験勉強にかける人たちが少しぐらいいてもいいんじゃないか、と思う一方で、首都圏の小学生の半分ぐらいが受験をする、という話しを聞くと、日本はそれしか立身出世の道がない、つまらない国になったのだなぁ、と思ってしまったりする。

唐突であるが、南米に、それはそれはサッカーの盛んな国があるとしよう。仮にB国としておこう。B国のサッカーのレベルはケタ違いに凄い。ワールドカップへの出場も常連であり、優勝経験も数多い。B国では老いも若きも皆、サッカーが大好きで、サッカー界は巨大産業である。何のコネもなく、どんな貧困家庭にうまれても、サッカーがうまく、クラブチームのスカウトの目にとまれば、奨学金をもらったりして、人生に活路が開ける。プロ選手として成功すれば、一攫千金も夢ではない。そのため、子供を持つ親は皆、サッカー教育には並々ならぬ情熱を燃やしている。一流選手にするためには、幼少時からの英才教育が欠かせない。有力ユースチームの入団テスト日には、学校を休ませて入団試験を受けさせるのが普通である・・・

さて、こういうB国のような国を、日本人の皆さんはどう思うだろう。「たかが玉ケリだろう。サッカー以外のことも真剣にやれよw」、と笑うだろうか。実際、日本人にB国を笑う資格はあまりない。B国におけるサッカーを、お受験に置き換えただけの国が日本である(しかも、お受験はワールドカップも世界選手権もない、マイナー競技である)。逆にB国の人たちは、日本をみて大笑いしているはずだ。なぜなら、サッカーでの成功は巨万の富と世界的名声につながるかもしれないが、受験に勝利しても、とりえあずの一時、親戚縁者と同級生の羨望と嫉妬を買うだけで、将来が開けるとは限らないのだから。


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