雑談の達人

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吉田松陰は「しそわかめ」を食べたのか?

2010年09月15日 | その他の雑談
「しそわかめ」という商品がある。山口県の特産品で刻んだわかめにシソの風味がついており、ごはんに振りかけてたべると美味である。山口土産というわけでなくても、日本からの出張者がくれたりする。ところが、最近受け取った「しそわかめ」に違和感を感じたのだ。

パッケージの裏面には、次のような文言が添えられている。携帯の写真では判読しづらいかもしれないので、全文を引用しよう。

♦長州 わかめむすび
長州藩では刻んだわかめをまぶして
食べる習慣がありました。
明治維新の立役者を教育した
吉田松陰先生も門下生たちと
一緒にわかめむすびを食されていたのではないでしょうか。

おかしい。筆者の数年前の記憶では、「吉田松陰はわかめむすびを確かに食べた」と書いてあったはずである。さらに、高杉晋作も食べたと書いてあったはずなのだ。

会社の同僚や家族に主張しても、まともに取り合ってもらえない。確かに、今となっては確認のしようもないか……とあきらめかけたが、さすがはインターネット。筆者の尋常ならぬ記憶力を証明するページを見つけだすことに成功した。証拠の画像を含むウェブサイトはコレである。

徒然なんでも日記「しそわかめ」

そこにはこうある。

「明治維新の立役者を教育した吉田松陰先生の
ランチタイムはもっぱら
わかめむすびで高杉晋作・
木戸孝允・山形有朋等々
にも分けられ一緒に食べられたということです。」

なぜ、このような改ざん行為が行われたのであろうか?

おそらくは、「吉田松陰先生のランチタイムがもっぱらわかめむすびであった」ということの、根拠を示せという厳しいツッコミが消費者から入り、困った挙句に現在のような根拠薄弱な推測を載せるという、苦し紛れの手段に打って出たのではなかろうか。そこまでして吉田松陰にあやかろうとする理由は、何であるのか。

いずれにせよ、㈱井上商店は、これまで吉田松陰も食べたと信じ続けて、「しそわかめ」を愛好してきた消費者への説明責任を是非果たしてもらいたい。

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