歌猫Blog跡地

漫画「鋼の錬金術師」と荒川弘について語るブログ。更新終了しました。

コミックス11巻

2005年07月24日 | ◆新刊読んだ!
「鋼の錬金術師」◆
11巻、買いました!コンビニに7冊並んでいました。ホーパパ7連発はちょっとキモイと思いました(笑)。

「それは本当にトリシャだったのか?」
ホーエンハイムの落とした爆弾発言は、私にとっても爆弾でした。しかも時限式ってか遅効性の。

ものすごく自己宣伝になりますが。
この連載中にとことん考えた、賢者の石と魂と人体錬成について。
以下の記事を未読の方は、もしお暇なら、読んでいただきたいなーと。

11巻一話目を雑誌掲載時に読んで、ずーっと考えていたこと。
1月5日付記事「賢者の石」(は、受精卵の代わりとなりうるか)
でも、納得いく記事にならなくて。
そんでもって、リベンジ!
4月17日付記事「人体錬成は可能だ。その先にあるもの」
これ、このブログん中でいちばん自慢の記事なんです!
もちろん、超・見当違いの考察かもしれないのですけども。
あと、考察の先は想像なんで。妄想小説書いてみたり・・・。コレ。
ついでに、「17日の記事オマケ」



11巻。一冊まるごと好き。
エド側もロイ側も、道が途切れる一話目。
重く暗い二話目。
光明と覚悟の三話目。
軽さと勢いとアクションの四話目。
物語が、谷底から山頂へ駆け上ってゆく疾走感。

でもやっぱり、一番は、44話「名前の無い墓」。ハガレンバトンでも答えたけれど、私のベスト5に入るお話。


エドとアルは母を殺していなかった。
そしてエドは「母さんのような者」だって、殺していない。
エドは「オレが作って死なせてしまった人間だ」と言うけれど。
あれに一瞬宿った魂は、アルのもの。
アルは魂だけの存在だけど、人間だ。
つまりあの錬成物は、魂が無いゆえに人間ではなかったのだから。

エドとアルは人を殺していない。
作者はきっと、子供には人を殺させない。これからも。


エドの「どうした」が、好き。
生身の左手をアルの空洞の右肩に置いて。
アルが何も言えないうちに気付いて、訊いてやるエドが好き。
アルの身体を治す前に話を聞いてやる、エドのお兄さんなとこが好き。

難解な解説に挟む、「あたしより背の低い男はいや」のギャグ。
煮詰まったところで、イズミからの電話。
ずっと部屋の中での会話だったのが、階段への場面転換。
すごくすごく考え抜かれた構成。

兄弟好きな私としては。
エドの「オレもだよ」に、もちろんずきりときたけど。
アルのさり気ない「そんな兄さんを見てたのもあって」が、あとからぐーっと来ました。

9巻でヒューズの死を知って、アルは「そんな身体はいらないよ」と言ったけど。
その時のコマはアルではなく、エドの何とも言えない顔を映していた。
アルを元に戻したいのはエドの希望。今までの旅の原動力。自分が「鋼の錬金術師」となった理由。
でも、それを無くしたら、自分はどうすればいいのか。

けれどその台詞は、もちろんアルの感情でもあったけど。
エドを思い遣る優しさでもあったんだ。
他人を犠牲にしてまで元の姿を取り戻すなんて。自分だって嫌だ。
そしてそんなことをすれば、「なんでも1人で抱え込む」兄さんが、どんな思いをするだろう、と。

「お前が元の身体に戻れるという確信を得た」
だから初めて言える。
「もう 一人の夜は嫌だよ」と。

乗り越えて、進む。乗り越えて、進む。
作者が二人を強く成長させるのは、その先にもっと深い困難を用意しているからだ。
それでもきっと、二人は乗り越えてくれるだろう。

私は兄弟が好き!



「置いて行くから追いついて来い。私は先に行く」
「ははははは 楽しくなってきたぞ」
の、三十路男も、好き。えーと、11番目くらいに(笑)

トラックバック テーマサロン鋼の錬金術師 ハガレンピープル
トラックバックピープル漫画1 漫画2 人気ブログランキング 日本ブログ村


最新の画像もっと見る