歌猫Blog跡地

漫画「鋼の錬金術師」と荒川弘について語るブログ。更新終了しました。

にゃんこ♪

2010年10月11日 | ◆小ネタとか突っ込みとかつぶやきとか
最終回、好きなコマいっぱいあるんだけど、大好きなエドとアルがいない場面の中で、一番好きなコマはこれ!

ちびセリムが怪我した小鳥さんにお目めうるうるさせてるとこに、きゅーんv
ではなく。

ここに猫ちゃんが描かれているとこに。
あーもー荒川先生ってばっ!って大喜びなの!!!

つまり、この黒猫が、小鳥に怪我を負わせたわけよ。
きっとこの猫はこの小鳥をくわえて、ほらボク獲物つかまえたよ♪ってセリム見せに来たんだ。で、セリムはびっくりしてその小鳥を取り上げて、ママのところへ来た。


猫は全く、自分が悪いことをしたなんて思ってない。
ここで、よし良くやった、と誉めてもらったら、猫はもっと張り切って獲物をつかまえるだろう。
逆に、かわいそう、ダメでしょ!と叱られたら、これはどうも歓迎されないことらしい、と覚える・・・知恵があればね。

物事の善悪は時代や社会によって変わる。猫が獲物をつかまえるのも、幼い子どもが虫ケラを潰して遊ぶのも、当然のこと。それが良いことか良くないことかは、周りの人から教えられて初めて知る。
ボクが楽しいことと、ボクが大好きな人が良い子ねと誉めてくれることとは、ちょっとズレてる。
でも、誉められる喜びのほうが絶対的に大きいから。
お父様が満足気に頷く、強く役立つ息子に。
ママが頭を撫でてくれる、優しい息子に。

そう。
この黒猫はかつてのセリム。善悪を知らなかった頃の。


と、深く読ませるようでいて実は荒川先生ぜんぜんそんなこと考えていなかった、に、一票!!(笑)


私がこの猫に目を留めたきっかけは、陰をつけてあったから。存在感があるんだ。
だから、猫は小鳥の怪我の原因。これはね、絶対だと思う。
セリムが小鳥を拾った場面が、ふつーに脳内にあって、ごく自然に猫を描いた。
あるいは、3歳児が怪我した小鳥を拾うってあんま無いよなあ何か経緯があるはずだよなあと脳みそが転がっていって、猫を追加した。
で、白黒バランス取れるから黒猫。たぶんそんだけ。


いやもちろん、最初に書いたような深い意図があったかもしれない。どっちとも取れるし、まあどっちでもいいのだ。

そんな風に。
もしかしたら全然考えてないのかもだけど、すっごい深い意味にも取れるじゃん!っていうネタを、さらっと仕込んでくれるとこに。
小鳥の怪我の原因を、当たり前に置くとこに。
あーもー荒川先生ってば!
って大喜びしてしまうのですー♪


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2 コメント

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Unknown (ミズキ)
2010-10-16 13:32:50
猫!!!視界には入ってた(と思います)が気にとめることはありませんでした…。歌猫さんの考察を読んで、「ん~なるほどなるほど」と呟いてしまいましたよ(笑)あの黒猫が前のセリムを表してる…。ん~深い!!さすがです!!
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コメントありがとうございます。 (歌猫)
2010-10-22 23:23:31
ミズキ様こんにちは!
荒川先生は、犬は子どもと同じにモブの一部なんだけど、猫は、そこに猫がいることに意味があるから描いてる・・・ような感じがするの。私が猫好きだからかな?(笑)
先生の意図はわからないけども、私にとってはあの猫は過去のセリム。そして今のセリムはあの猫とは別の存在。セリムもまたエドのように立派な大人になりますように!
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