ガンガン感想その１

ネタバレ回避。

作者の一言ページ。今月のお題は「時間がたつのが早いと感じる時」
荒川弘先生のコメントは「花見の季節になると「あれ、つい最近花見したばっかじゃなかったっけ？」ってなります。」
激務の今年も、仕事場のご近所でも散歩がてらお花見とかなさったかしら？

雑誌巻頭のカラーページの、DVDボックス荒川先生書下ろし絵のエドが＆グリードが、超絶格好よくて悶えた！

しょこたんのインタビュー。しょこたんって素直だよねえ～v　歌詞も歌い方も素直で新ED好きです！
あとね。すごく鋼が好きな人って、鋼の何かを自分のすごく深いところとつないでしまうの。軽々しくおしゃべりする内容じゃないかもだけどほんとは言葉に出して形にしたい、そういうのを引き出す力が、鋼に、もしかしたら鋼に限らず「大好き」っていう気持ちには、あるのかもしれない。
しょこたんは、鋼が好きv


さて。以下、ネタバレです。
スクロール
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今、じっくり読み返して。
力の出し惜しみが、一切、無かった。

アニメ同時進行の怒涛の仕事量の中で、どうしたって「調整」は必要だ。間に合わなければ意味が無いし次回その次その次をこなしていかなきゃならない。
でも、今月号。
そういうプロとしての計算を、もう捨てた、そう感じた。

見開きカラーのエド。
時々描かれる、この表情を、私はそれほど好きではなかった。三白眼すぎるし、何考えてるか分からないし。
だからこのカラーも「いつもの表情のエド」だと見過ごして本編に行った。

でも、これほどに一切の甘さの無い本編なら、カラー扉が「こなし仕事」のはずが無いんだ、と気づいた。

正面からエドを見た。口元が引き結んでいない。私のエドのイメージは口の線が横に長い。もっと顎に力が入っている。
このエドは違う。
力んでいない。静か、でもない。
硬質な。
そう、硬質なんだ。何を考えてるのか分からないのではない。
澄んでいるんだ。

アルの鎧の頭を左腕にかかえ、真理の扉と対面するエド。
そうだ。
今のエドは、このエドなんだ。


そうか。
エンヴィーを見送ったエドも、このエドだったんだ。

私はエンヴィーの最期の、マスタングの「卑怯者め」のひとつ手前のエドの表情が、よくわからなかった。
「嫉妬してるんだ」と言ったエドは悲しみをみせていたのに、その相手が死んで、驚いて、その次に、ただ口を引き結んで黙っているエドがわからなかった。
簡単絵だし、作者あんま考えてなくてただ描いたのかな、とか思ってた。

FAエドはきっと、眉を寄せ、悲しみをこらえる表情をするだろう。容易に想像できる。でもそれは入江さんのエドだ。

荒川弘のエドは、もう、死に対して悲しみを見せない。賢者の石が壊れ魂が失われていくこともまた、当然のこととして、受け入れている。
その気持ちは、私にはちょっと遠い。
でも、何も考えていない、のではない。
彼は、私が思っていた以上に、強くなっていたのだ。

今月号で、本当に久しぶりに、エドの本質が描かれて、私はようやくエドに追いつくことができた。
よかった！追いつけた！今まで少し遠くて物足りない気持ちだったけど、今月号で、またエドに、伸ばした指先が触れたよ！



エドは、お父様に一顧だにされないプライドに、ひどい父だ、可哀想に、とは言わない。哀れんだりしない。
なんであんな親に従っているんだよ、と言う。
親のせいじゃない、お前が考えろ。
誰かじゃなく、お前が決めろ、それが人間だ。
１５歳の少年たちへ、荒川弘の厳しい、そして光に満ちたメッセージ。

そしてエドは、両手でそっと、セリムを自分のコートの上に置くんだ。
彼の母に謝りに行かなきゃな、と言うんだ。
待ってろ、と言うんだ。
エドの優しさ。

彼は強く、そして優しい。



続きは明日！
まだまだ語るよ！！ひゃっぺんだって語りたい！ああ、今月号、ほんっとうに、幸せ！！！