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在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

Dolcetto d'Alba 2015 Roagna

2017-05-21 22:42:51 | Piemonte ピエモンテ
Dolcetto d'Alba 2015 Roagna
期待の2015年




ああ、このワイン好き、とか、このワイナリー好き、というのがあるが、私にとって、このワイナリー好き、という一つが、このロアーニャ。

ロアーニャは、大胆というか野暮ったい、しかし、一度見たら絶対に忘れられないラベルが印象的。

ロアーニャです〜と書いてある。

昔はこういう、ワインの名前より、ワイナリーの名前の表記のほうが極端に大きいラベルが多かったが、今はだいぶ少なくなり、ワイナリー名がデザインの一部になって、大きくてもおしゃれに表記されている。

しかし、これは、ロアーニャです〜(笑)

さて、ロアーニャを初めて知ったのは、ジョヴァンニ・ビエッティ氏のビオワインの本。

今ではビオワインも、ビオワインの本も巷にあふれているが、ずっと以前は、ひっそりとしていた。

ジョヴァンニ・ビエッティ氏は、実は、ローマのオペラ座で、オペラレッスンを1ヶ月に1度程度開く、高名な音楽家である。
このオペラレッスンが、これまた最高に面白い。
面白い出し物の時は時間があれば行く。ほぼ2時間近く、ピアノを弾きながらの講義。
非常に有意義で、最高。素晴らしい。お見事。

最初は、あの本の著者と、この、音楽関係の本も多数出し、ラジオにも多数出演している高名音楽家が同一人物???と思ったものだ。

さて、ロアーニャは、そのビエッティ氏が出しているビオワインの本で紹介されていたのが最初のきっかけ。
ラベルは一度見たら忘れられない。

ロアーニャです〜

しかし、そう簡単に手には入らなかった。

ビオ試飲会でちらちら見かけ、飲んだが、なかなか手に入らない。
ところが1年ちょっと前から、近所のご贔屓エノテカで、このドルチェットだけ棚に並ぶようになった。(私以外に誰が買うのだろうか、とちょっと疑問)

さて、ロアーニャはバルバレスコ、パイエが涙が出るほど美味しい。

しかし、こちらは値段が高すぎ、たぶん、誰も買わないだろうと思うのか流石に棚には並んでいない。
そこで、仕方がないので、ドルチェットで我慢。

2014年ヴィンテージから並び始め、しかし、2014年ヴィンテージは細く、デリケートなので、次が出ないかと心待ちにしていた。

この前、ついに2015年ヴィンテージを発見。

おお、これは買うしかない。

何度飲んでも、やっぱり、大好き。
2014年よりやや濃いめの色。
甘さが引き立つ中、綺麗な酸味が出ていて、スパイシーな面もある。香りの長さ、十分、そして、アタックが優しく、酸味が続き、余韻が最初はちょっと太く、そしてやや細くなったかと思うとすぐには消えず、しばらく残る。++++

実は、ドルチェットは個人的には好きな品種ではないのだが、リナルドのものなども含め、よくできた、ドルチェットらしくないドルチェットは大好き。

ロアーニャのドルチェットは、ドルチェットにしては値段がかなり高いのだが、これも数本、買い占めるしかないような気がしてきた。
数年後に飲むために。

Valle d’Aosta Rose’ Larmes du Paradis 2014 Cave Cooperative de Donnas

2017-05-21 06:40:32 | Lonbardia, Valle d'Aostaロンバルディア他
Valle d’Aosta Rose’ Larmes du Paradis 2014 Cave Cooperative de Donnas
お気に入りのロゼ、最後の1本





ワインの楽しみはいろいろある。
だからワインはやめられない。

1種のワインでヴィンテージ違いを飲むことも面白いが、これと思ったワインの同じヴィンテージを数年に分けて飲むのも最高。

このロゼは、ラベルは、これ以上野暮ったいラベルはそうたくさんはないだろうと思うくらい野暮ったいが、中身は美味しい。
この意見は私のだけではなく友人の間の共通の意見で、ラベルがもっとかっこいい、またはおしゃれ、スッキリならもっといいのに。
いや、それで売り切れたら困る(笑)ので、これでいい。

さて、ワイナリーはもう15年以上前から知っていて、ヴァッレ・ダオスタのワイナリーの中では悪くない、と思っていた。(その頃はこのロゼはなかったような気がする)
他のワインも美味しいが、これは絶対に美味しい!と思うワインには若干欠ける、と失礼ながら思っていたが、いやー、このロゼは美味しい。

そこで2ケース、12本買って、最初はイッキに、残りが少なくなってからはちびちびと飲んでいた、いよいよこれが最後の1本。
2014年ヴィンテージだから、2年以上経っている。

2014年はあまりよくはないヴィンテージなので、最初はやや細く、デリケートな感じだった。
すっきり酸(と塩味)がきれいで、香り仄か、キリッと冷やしてすっきりと飲んでいた。

2年経って、もともと薄い色のロゼではないが、若干濃いめというか落ち着いた色調を帯び、花の香り、木イチゴ、イチゴ、森の木の実の香りが豊か、甘く、大胆になっていた。
見事に、とてもきれいにまろやかさが出て、そこに、持っている酸(と塩味)が加わり、それは素敵なワインになっていた。

白はすぐに飲み、ロゼならなおさら、と思うかもしれないが、良いワインは少なくとも1−2年は置いてから飲むほうが絶対に美味しい。

飲み頃最高。

あー、最後の1本が終わっちゃった。(涙)