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在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

Rubino 2014 Bulichella ルビーノ 2014ブリケッラ

2016-10-27 21:13:15 | Toscana トスカーナ
Ribino 2014 Bulichella



ご存知の方も多い宮川氏のワイナリー、スヴェレートにあるブリケッラのワイン。

色はとても綺麗なルビー色。光沢も申し分ない。
シンプルでワインらしい花の香りとベリー系のフルーツの香り。一瞬甘いが、その後、スパイス臭が出てくる。そして、革の香りなど。タンニンの渋みが鼻をくすぐり、アルコールが上がるのが気にならないことはないが、ワインらしい香りが心地よい。
ビオワインらしく、インパクトが優しい。するっと喉を通るこの優しさは、一瞬心を癒す。酸味がほどよくあり、しかし強すぎず、タンニンも優しく嬉しい。まろやか、というのとは違う優しさがある。その後、タンニンの渋さがやや出てきて存在感を見せ、フルーツの甘さと程よい渋みに加え、アルコールのほろ苦さが余韻に残る。++







同じ宮川氏のワイン


コルディピエトレ・ロッソ 2009 ブリケッラ イタリア トスカーナ 赤ワイン 750ml
コルディピエトレ・ロッソ
ブリケッラ

Casperia カスペリア その2

2016-10-27 16:44:45 | もろもろ、つれづれ
カスペリアの町を、昼間の間かなりくまなく歩いたような気がしたのに、料理学校なるものは全く見かけなかった。
夕食はカスペリアの町の料理学校Gusto al Borgoというところでということになっている。

この小さな町のいったいどこに料理学校が??と思ったら、ある建物の2階にあった。



とても素敵な料理学校。
キッチンは4−6人程度が使えるようになっている。

雰囲気家庭的、広さも申し分なく、景色も抜群。

ニョッキの作り方の簡単な講習。

ニョッキは、安物だと小麦粉の量が増え、その分歯ごたえは良くなるが、ぐっと重たくなる。
使う小麦粉の量が少ないと、その分軽くて香りが良く、柔らかいが、作りにくい。

見ると、ジャガイモの量に対して、かなり少なめの小麦粉の量。

山のようなジャガイモと少量の小麦粉、卵と、パルミジャンチーズは結構たっぷり、そして、香り付けにナツメグ。おお、ナツメグかぁ。これは今度やってみよう。

なにせ1日の内容豊富、時間に限りがあるので、簡単な講習だったが、何事もタメにならないことはない。

実際に試食する部屋は、まるで普通の家の、といっても普通の家にしては非常に広いのだが、サロンのようになっている。とても品の良い造り。
ここのテラスからの眺望も素晴らしい。

ニョッキの試食の前に、くるみとチーズのサラダ、ブッラータ(モッツァレッラに似たチーズ)を入れたラビオリ、ニョッキの後にはローストビーフのぶどうソース、そしてデザートまで。





なんて贅沢で幸せな1日。

そして、みんな気取らず、個性は強いが、面白、愉快なメンバーばかり。
本当の取材を兼ねているので、あちらこちらでテレビカメラが回っていたり、インタヴューしていたり、その合間に、みんなよく食べて、よく笑って、よく歩いた。

本当に素敵な1日を過ごさせていただきました〜

なお、カスペリアの周辺にもアグリツーリズムなど宿泊施設がいくつかあるようだが、カスペリアの小さな町の中にも、それはそれはかわいらしいアパート、B&Bがある。
中を見せていただいたが、可愛い〜可愛い〜すっごく可愛い〜

小さな道を挟んだ隣り合わせに2つあり、アパートがよければPietre di Aspra、B&BがよければLa Torretta。
Pietreの方はシンプルでモダンな居心地の良い清潔なアパートが3つ、キッチンもあり、テラスからの景色が綺麗〜
La Torrettaの方は、カスペリアでB&Bを初めてオープンしたという老舗。サロンの壁には、改築で出てきたというフレスコ画。昔の宮殿の雰囲気を味わえる。しかし、部屋はシンンプルモダンで、こちらも可愛い。

こんなところで1週間くらい過ごしてみたいものだ。
心が洗われそう。

ローマからの距離は車で1時間。




Casperia カスペリア −サビーナ(有名オリーブオイル産地)周辺にある宝石のような町

2016-10-27 11:40:01 | もろもろ、つれづれ
イタリアには無数の宝石がある。
各地に、宝石のようにきらっと輝く町、村があるのである。
その数は尽きない。本当に尽きない。

カスペリアという小さな町に行ったのは偶然。
光栄にも、外人記者クラブの取材エクスカーションにお誘い頂いた。

カスペリアという町を知っていたかというと。。。残念ながら聞いたこともなかった。
そころが、なんとまあかわいらしい、それは魅力的な町(村)だったのである。

精力的なエクスカーションの、1日で回る内容のあまりの濃さにはびっくり。大きく期待。
そして、その期待を裏切るどころか、期待以上のものを見せて頂いた。
天気に恵まれ、汗を掻くほど暑かった1日、その多くを、カスペリアという町で過ごした。

イタリアの小さな町の中心は、大抵車が入れない。
道が狭く、馬車に合わせて作られた町に現代の車が入るのが難しかったり、道が入り組んでいるため車を締め出したり、理由はいろいろだが、カスペリアの場合はどうやっても入ることができない。
何故なら、町の道路のほとんどが階段でできているからである。

門は南側にローマ門、反対側にラティーナ門の2つ。
どう迷っても、どちらかの門にたどり着く。

中心となる教会、サン・ジョヴァンニ・バッティスタ教会を中心に道が三重に、その間はちょっと急な階段で結ばれている。
緩やかな階段も多いが、結構急な階段も多い。。。
最初は迷路のようだと思ったが、歩いていると同じところに出る。
それくらい町の規模が小さく、迷いようがないことがわかってくると安心。
面白くなる。



ローマ門から入り、早速階段を上っていくとテラスに出るが、そこに噴水がある。
こういう丘の上にある町は水が問題で、噴水が造られた時には市民が歓喜したというが、本当だろう。




貴重な水を有益に使うために、人間が飲み、動物が飲み、そして、洗濯用の水と、大きく3段に渡るように「噴水」が作られている。
そこに、実においしそうな気さくなレストランが1軒。

もう少し上がると、地元の農家の野菜を売っているオシャレな八百屋が1軒。





さらに上がると市庁舎のある広場に出る。

そこにレベルのとても高い洋裁学校がある。



1年間に受け入れる生徒は9人までという、小さな学校。
フェンディの工場が近くにあるそうで、フェンディの協力で運営しているという超高品質の洋裁学校。
若い女の子たちが実習をしていたのだが、いずれ素敵なドレスを作るようになるんだろうなぁ。。。

さらに登ると、教会。16世紀のサン・ジョヴァンニ・バッティスタ教会。
教会も可愛らしいのだが、奥の部屋に、カスペリアの街角を再現したという壮大なプレセピオが展示されている。
かなり大きく規模がすごい。
この手の「模型」は個人的に好きなので、見ていて飽きない。




昼食の前のアペリティフは、フォラーニ宮殿のカンティーナで。
宮殿も素晴らしいが、その地下に当たるカンティーナはとても綺麗に整えられて、こういったイベントを行うのに最適。

今年の収穫のオリーブオイルとスーパーで販売されている安価なオリーブオイルの違いを味わってみたり、地元の実に美味しいハムを試食したり。
柑橘の香りがするカポコッロ、高品質のチーズ、噛むほど香りが出る生ハム。。。。




しかし、これで昼食前のアペリティフ。

昼食は地元のパスタの作り方実践を見た後、試食を兼ねての昼食。