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在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

8月は忙しい

2007-08-24 08:09:06 | もろもろ、つれづれ
8月はそれは忙しい。
仕事、アテンド、出張、もろもろに加えて、家族とバカンスという義務も加わる。
海とローマと仕事であちこち、それは忙しい。
海にいる時は、固定電話がないので携帯でメールをチェックする。それがちょっとでも調子が悪くなると、たちまち血の気が引き、真っ青になる。
仕事が続いている時も、時間がなくてなかなか接続ができない。
という状態だから、8月はなかなか記事アップができず、たまに家に帰った時、まとめてアップする。
しかし、巷はバカンス一色。8月に仕事をしようなんて輩は少ない。
(しかし、泥棒には書き入れ時なんだろう。とうとう泥棒に入られてしまったし。あ~悲しい。)
イタリアという国は、1年が11ヶ月+アルファなんだろうなぁ。。。
と、ちょっと愚痴でした。



EATALY 体験 トリノ

2007-08-24 07:56:16 | もろもろ、つれづれ
トリノのイータリーに行った。HPでチェックし、噂にも聞いてはいたが、凄いところだった。すっかりトリノの食品見本市的存在になったリンゴット・フィエラのすぐ近くにあり、ベルモット工場跡地と言う。その面影は、2階にベルモット美術館を併設しているところに見える。
さて、行く前は、どんなところか今ひとつ想像がつかなかったのだが、行ってみると、巨大な紀伊国屋のようと言えるのではと思う。(日本の紀伊国屋は久しく行っていないので、正しくないかもしれないが。)入ってすぐ、スローフードの書籍コーナーがあり、コンピューターが置かれ、自由に検索ができるようになっている。そして、左を見ると、普通のスーパーと一見変わらないレジが並ぶ。ここはスーパー?? 吹き抜けの明るい店内は、コーナー別になっている。肉、魚、野菜、チョコ、カフェ、パン、パスタ、オリーブオイルなどなど、スローフード推薦の食品が、解説と共に並ぶ。その数はものすごい。地下は、スローフードの保護食品と言えるプレシディオpresidioをやはり解説とともに展示、そして、ワインコーナー、ビールコーナーとなる。要はやっぱり高級スーパー?? トリノに住んでる訳ではないからそうたくさん買えない、買わなきゃつまらないじゃない、かと思いきや、これが見るだけで結構面白い。ガンベロ・ロッソで紹介されていた食品はあるし、簡単だがかなりの食品を網羅した解説はあるし、興味のあるところをちょっと見てると結構時間が過ぎる。そして、店内にはコーナー別に簡単に食べられるスタンドがいくつもある。今日は魚、肉、野菜、パスタなど、どれを中心に食べるかを決め、スタンドで本日のお勧めメニューを見る。お勧め以外にも頼めば作ってくれるものもあり、私たちは生簀から獲った極上オマールをグリルしてもらった。食前酒代わりのビールといい、このオマールといい、パスタといい、何気ないのにかなりの美味。素材が良い、の一言に尽きるのだろう。お昼になると、近くのサラリーマンがスタンドの席を占領し、和気藹々とおしゃべりしながらごく普通にランチをしている。こういう超高級スーパーがあって、トリノの人は幸せだぁ~と思った。うーん、私も将来はトリノに移住しようか。。

“バルベーラ・ダスティ・ヴァル・サルマッサ 2004”ラ・ジリバルディーナ

2007-08-24 07:53:01 | Piemonte ピエモンテ
“Barbera d’Asti Superiore Vigneti della Val Sarmassa 2004” La Giribaldina –Piemonte
トリノの郊外、丘を少し上がったところにあるレストランで飲んだ。8月のトリノは休みが多く、日曜日の夜でもあり、レストランを選ぶのに苦労したが、当たりだったと言える。
さて、せっかくトリノまで来て、よく知っているワインを飲むのではつまらない。良いレストランで適当に感じのよいウェイターがいて、テーブルに並べられているグラスは形、大きさとも申し分なく、これなら、特に「私が当店のソムリエです」という人がいなくてもお勧めを聞くには十分である。なるほど、小さなワイナリーのものというのを薦めてくれた。
バルベーラというと、その昔、酸味が強いので好きではなかった。初めて美味しいと思うバルベーラに出会ったのは、バートン・アンダーソン氏の試飲会だった。彼が選んだバルベーラを6種試飲し、こんなバルベーラがあるのかとびっくりした。バルベーラ=酸味が強いだけ、という概念が覆され、それ以来バルベーラはとても好きな品種の一つである。
色は、大変きれい。
香りは、森の木の実に鉄分ferroの香りが加わる。アルコールがやや立つ感じがある。緑の香りがあり、きれいだが、全体にややシンプルか。
味は、アルコールがやや強い。酸はバルベーラらしくきれいにある。タンニンの渋みがやや残る。味の強さは良く、持続性もまあまあ。
しかし、値段が安かった。レストランで10ユーロちょっと。この値段なら◎である。


“アシリア 2005” リブランディ

2007-08-24 07:51:39 | Calabria, Basilicata カラブリア他
“Asylia 2005” Librandi –Calabria
このところカラブリアづいている。カラブリアにいるのだから当たり前か。カラブリアのワインを他の都市で飲むのも良いが、やはりカラブリアのワインはカラブリアの海と空と空気が一番合う。しかし、そう言い始めたら、他のワインも全てそうである。しかし、やはりカラブリアにはカラブリアの、少し田舎っぽさが残るが、素直でまっすぐに情熱を語るようなワインが似合うと思う。
カラブリアでは最も知られたワイナリーであるリブランディの赤。DOCメリッサ・アシリア。品種はカラブリア土着のガリオッポ。
色はかなり薄い。ルビー色だが、さくら色に近い。南のワインだから、赤だから、色は濃いはずだ、重たいはずだ、と思うと間違いである。南のワインでも色の薄い品種はあるし、必ずしもボディがドーンとしているとは限らない。そして、ガリオッポは、色が薄いのだ。
香りは、ネギの香りがほんのりある。カラブリアにはトロペア産の甘くてとても美味しい赤玉ネギがあるが、そんな感じと長ネギ風の香り。そして、明るい色のサクランボ(ラヴェンナのサクランボ)、レッドベリー、野いちご、ブルーベリーなどの小さな森の木の実の香り、そして、ややメタリックな香りもある。メタリックなミネラル臭は緑の香りと混ざり、ミントの香りにもなり、サンブーカ(ニワトコ)の香り、しばらくすると馬の汗風の香りも出てくる。と書くとなんだか大変なワインと言う気がするが決してそうではない。これがこのワインの個性であって、否定するつもりは全くない。むしろ、とても好ましい。
味は、タンニンの渋みが少し残るのが気になる。南のワインなのに、酸はきれい。アルコールがやや強く感じ過ぎだが、ボディがあり、味の強さも良い。後味は最後消える感があるが、最後に残る渋みは決して嫌味ではない。