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半月記

半月に一回くらいは、何か記録をしていきたい

Memento/別れには一足早く

2006-01-07 22:46:56 | Memento
 何処か強張った声でフィオナは言い、逃げるように家の中に入り込んでしまった。その後を追うように走っていくヒューイを見送り、ディランは天を仰いで溜息を付いた。
 いつもは穏やかな性格の彼女が、唯一見せる拒絶の原因。一年前の事故のことに関しては、フィオナは決して多くを語ろうとはしないし、ある意味それを思い出させるものをも拒むような素振りさえ見せるが、その時の彼女はいつも今と同じ顔をしていた。
 ただ一度、城の夢を見るのだと彼女は呟いたことがある。城壁が高く分厚い、まるで牢獄のような城の中を彷徨う夢をずっと見ていたのだと。
(夢が、無意識の表れだって言うんだったら…)
 参ったな、と頭をかきながら階段を上り、暮れなずむ町並みを一瞥して彼は一人呟いた。
 まだフィオナは、心のどこかでその城の中を彷徨っているのだろう。
 ヒューイだけを唯一の友に。

 彼女の何がまだ城の中に閉じ込められているのか、彼は知らない。 
別れ、一
「退学するんだー」
 …一言で頭真っ白になりました。
 ごしさんが、退学して2月からアメリカの高校に編入するそうです…。えー早いよ。ちょっと時期早いよほんと。
 これで喋れるの最後だって言うのに、風邪薬でボーっとした頭は全然動いてくれませんでした。(いや、最後ではないかもしれないけどね。でもなんとなくそんな気がする。そして結構「終わるかもしれない」勘は当たる。)
 そうすると、留年組で私が知ってるのって…ウェンディと妖精さんだけ?あと誰かが居るとか聞いたけど覚えてない。
 …ん、まぁ、これから先会うにしても会わないにしても。ごしさんのことは好きだし、頑張ってほしいと思います。ただ私ごしさんは心配なんだよなぁ…。強そうに見えて結構もろいからなぁ。うぅん。

別れ、二
 総てが、ゼロになる。
 このキャッチフレーズを聞いた瞬間、「あぁ、またカ○コンお得意の無限増殖かよ」って思ったのはここだけの話。ロックマンゼロ4、ピュシスのサントラが来ましたー!
 で、表紙見て思ったこと。
 ゼ ロ 死 ぬ の ? 寧ろラスボス誰なの…?
 そう、ゼロ4を買ってないのにサントラだけ買ったアホは私です。だってだって欲しかったんだもんカレンダー!!!初回限定にしかついてこないんだよ!それに私はゼロシェが好きなのに、黄色い服のオンナノコがヒロインっぽく出てきてるし…!!!!シエル出番少ないって聞くし…。
 それにしても、ゼロを花畑で倒れさせるって凄い設定ですよね。ゼロ3のサントラのブックレットだったかな?CMの裏話で、「ゼロは花畑では死にそうにないだろう。だから花畑で(笑)」といったような話があったけど、こう、花畑でフラフラするゼロって…妙にこう、似合ってる。(笑)
「願わくば 花の下にて 春死なむ その如月の 望月のころ」
 っていう歌を思い出しましたよ。あ、絵書きたい…。すんごい書きたい…!!
おまけ:ピュシス(Physis)はギリシャ語で「自然」、イデアは言わずもがな「理念」、テロス(Telos)は「終わり・目的」だそうです。

 あとは…そうだ、カイ様が賛美歌を間違えていました。…どうやら、白内障の手術の経過があんまり良くないみたい。…白内障って、水晶体が濁る病気だから、それを人工的なレンズに変えるのが白内障の手術なんですよね。だから目が新しいレンズに慣れるまで、眼圧調整も兼ねて本当は安静にしてなきゃいけないんだけど…。カイ様、仕事してるからなぁ。そして影の支配者のカイ様が動かなければうちの学校なんてあっという間に潰れるからなぁ。(笑)校長は頭良いんだろうけど駄目駄目な人です。 

Memento

2005-12-27 20:41:36 | Memento
「何か顔色悪くないか?」
 1.5倍くらいありそうなスーツケース(こちらが本当はフィオナのものだ)を持ってきたディランが、それを見て首をかしげる。
「…何でもない。」
 車酔いか?と彼は更に聞こうとしたが…それは叶わなかった。一声高く吼えたヒューイが、決して低いとは言えない垣根を飛び越えて外に駆け出していってしまったからだ。
「ゲ!?おい!!??」
「ヒューイ!」
「ヒューイちゃん!?」
 三者三様の声を上げて、ばたばたと三人は門へ駆け寄る。ヒューイはまだ吼え続けていたが、男の姿はもう影も形も見当たらなかった。
 おいおいおい…近所迷惑だろ、とぶつぶつ言いながら、ディランがなんとか庭の中までヒューイを引っ張り込む。もう吼えることはなかったが、全身の毛を逆立てて、完璧に威嚇状態になっていた。
「どうしたんだよ、お前?」
「…気が立ってるんだと思うわ。…家に入りましょう。」
 鞄の中がひどい状態です・日焼け止めが漏れてしまって…。「何?この白い液体?」と一瞬唖然となりました。

Memento

2005-12-18 17:53:26 | Memento

その視線の先を、一人の男がゆっくり歩いていく。上質そうなスーツをきちんと着こなした彼の姿は若手の弁護士か、羽振りの良いコンピューターの関連企業の幹部を思わせた。閑静な住宅街を歩いているには少々やり手過ぎる感じがするきらいはあるが、決して珍くはないタイプの人間・・・その、筈だった。
 だが、彼がちらりとこちらを見た瞬間、フィオナが感じた悪感は耐えがたいほどのものだった。それと共に蘇るのは、足元に踏みしだいてはひたすら走った、動物の内臓のような暗い空間の感覚。何度も滑りかけてはしがみついた壁の、ねっとりとぬるついた熱さ。それとつながる何かを、彼は持っていた。

 男はそのまま過ぎ、気のせいね。と微かな声と共に、いつのまにか詰めていた息を吐き出すと、彼女はスーツケースを握る手に力を込め、ポーチの上へと何とか引っ張り上げた。



Memento

2005-12-04 20:42:18 | Memento
(浮かない顔、してんな。)
 ぼんやりと窓の外を眺めるフィオナを横目でちらちらと眺めながら、ディランは内心こっそりと溜息をついて、救いを求めるように後部座席にべったりと伏せるヒューイを見遣ったが、ヒューイもつんと顔をそらしてしまった。
 彼らは車を借りてフィオナの祖母の家に向かっているところだったが、家に近づくにつれ、段々と空気は重たくなってくる。

 やっと家にたどり着き、出迎えに来たサラに挨拶して荷物を降ろしている最中、ヒューイがぴくりと耳を震わせ、警戒するかのように歯を剥きだして低く唸った。
「あらあら、ヒューイちゃん、どうしたのかしら?」
 サラが甘やかすように言うが、ヒューイは全く反応しない。生垣の向こうを睨み付けては唸るだけだ。彼が何を恐れているのかは、勿論誰にもわからない。だが、フィオナだけは何かに感づいたようだった。
 最近我が家でキムチがブームです。
 で、母親が「牛角キムチ」なるものを購入してきました!辛味の中に漂うほんのりとした奄美、というのがキャッチフレーズの、黒砂糖風味キムチです。
 食べてみて、マズ思ったこと。
「甘い、マズイ」
 ……で、思い切って酢としょうゆ、レモンと醤油でやってみました。
 味的には、レモン醤油>酢醤油ってかんじだったんだけど。
 結論として、まずいものはどう足掻いたってまずい。ということでした;

Memento

2005-11-13 02:42:23 | Memento
「判りました。」
「城の雑務は、お前に一任する。」
 その言葉に頭を下げ、ダニエラは部屋を出ようとした。あぁ、それから、と思い出したようにロベルトの声がそれを追いかける。あの庭師を何とかするように。あれに歩き回られると、それだけで部屋が汚くなる気がする、と。
「…具体的に私はどうすればよろしいのでしょうか?」
「……?」
 なんとかする、の意味が判らず、振り返って彼女は問いかける。彼は一瞬戸惑ったように目を見開き、そして同情するかのように僅かに目を細めた。
「洗浄してやれ。」
「はい。」
 こっくりと頷いて、こんどこそ部屋を出る彼女を見送り、深く溜息をついて…ロベルトはしばらくそのままでいたが、ふと嫌な予感に囚われて顔を上げる。

 …その予感が的中したと判ったのは、暫くして獣のような咆哮が聞こえ、どたどたと室内を走り回る音がしたからだった。まさか、と思いながらドアを開くと、血まみれになって逃げ惑うデビリタスと、無表情でそれを追うダニエラの姿があった。
 今回はハッピーエンドなんだ!みんなしあわせになるんだ!ダニーもデビリタスも幸せになるんだ!
 …というコンセプトで書いております。ほのぼのした感じを出したくて、ギャグっぽい要素を入れてみました。入れてみたはずです…が。
 何故か流血沙汰になっております。
 何故?と聞くのは愚問だからやめとこう。だってデメントだもの(笑)