半月記

半月に一回くらいは、何か記録をしていきたい

おねえさまを予習してみた

2009-11-07 11:46:18 | 感想文
「ある事象の最も優しい解釈=真実」
「最大多数に対し都合のいい、ある事象の解釈=真実」

 なんか完全に「うみねこ」だなぁと思いつつ。


 もう昨日の日記になるのですが、先生との面談で東京に行って来たついでに大叔母と会ってきました。元気そうでよかった。
 で、その行き帰りに、今持ってるネタをメモで整理してみたんですが―
 「まとめから構想から、全部パソコンでやるのは私には無理」だということに気付きました。
 アナログだと保管が面倒くさいんだけど、なんか所詮アナログ人間というか…パソコンの動作音聴き続けてると具合が悪くなってくる。私のパソコンが古くてうるさいということも大いにありますが…。以前、「TVの見すぎは暴力的な子供を作る」という話がもてはやされたことがありますが、実際こんなチカチカしてたもの見てたら…良くないかもねぇ。

 もっとも、卒論は全部パソコンなわけですが…!(笑)

 あと、ずっと「frontpage」で小説を書いてるんですが、UPするための手間を考えたとしてもwordのほうがいいかもしれない。最近はほとんどサイトになんてUPしてないわけだし…。やっぱり「きれいな原稿用紙」って大事なのかもしれないと思った今日この頃です。



 さて、今日は…「今日の青い文学はお姉さまだよパッヒョイ!」ということで、いろいろと立ち読みしてきました。「メロス」と「こころ」についてはしっかりストーリーを覚えているので、ついでに「地獄変」を読んできたんですが…久保先生が書いたあのイケメンは誰なんでしょう。(笑)一時間だけ、と決めていたので、短編とばしとばし読んでるんだ・・・。

・「桜の森の満開の下」(堕落論)
 ……
 予習しておいてよかったというか。
 アニメサイトのキャラクター紹介に出ている「喋る猪」なんていなかったvvvvどうアレンジするんだこれ…!!!楽しみ!
 あらすじとしては―うーん、これ、あらすじ説明できないんだけど…!!!!なんていえばいいの!
 何故か桜を恐ろしいものと感じてる山賊・繁丸が、追剥をする途中で彰子という別嬪なお姉さまを連れて帰ったのが始まり。
 繁丸は何故か彰子に逆らえず、言われるがままに自分の妻を殺し、その後は都に移り住んで夜な夜な彰子が望む人間の首を刈ってくるのだけど、ある日ふとそんな生活に退屈を感じ、山に帰ろうとする。
 彰子はそんな繁丸を宥めるつもりで、とりあえずは山に帰ることを認めるのだけど、二人で向かうその帰り道、満開の桜の下で、繁丸は異変を感じて…そのまま死亡?

 すっごい「無常感」を感じさせる美しい話だなとは思ったわけですが、あらすじつけようとすると…むずかしい!このあたりの日本文学ってそうかもしれませんね。


・「地獄変」(地獄変)
 誰からも嫌われる傲慢な絵師が、「地獄」の屏風絵を書くように命じられた。絵師はそのためには「牛車と女性を一人火にかけてください」と無理な注文をつける。しかしその願いは聞き遂げられ、かくして、彼の前で、女性を乗せた牛車は火にくべられた。―ただし、その牛車に乗せられていた女性は、彼の最愛の一人娘であった。絵師は、屏風の完成後、首をつって自殺した。

 ってのが、あらすじ、で、いいよ、ね?
 もっともこの小説の醍醐味は「どうしてこのキャラクター達であらすじができあがった!どうしてこうなった!」という不条理さを自由に解釈するところにあるような気がしてなりません。
 

・「藪の中」(地獄変)
 なんとなく地獄変をパラパラとめくったら見つけたもの。これ、すっごくうみねこ的だと思うのですよ。順序的にはうみねこのほうが後ですが。
 
「夫婦が旅先で、強盗に襲われ、夫は殺されました。妻は行方不明です。」というのがこの短編全体で共通している「事実」。
 でも。
 当事者である「夫」「妻」「盗賊」はみんな好き放題言ってて、「藪の中で実際何が起きたのか」についての真実はてんでバラバラ。
盗賊「女の魅力に騙され、私が男を殺しました。」
妻「夫を裏切らされ、自殺しようと思いましたが、自殺そこねました」
夫「妻の裏切りに絶望して自殺しました」
 端的に3人の発言をまとめたとき、女性の発言が一番被害者視点で自己防衛的になっているんですが、これは本文を読んだ時の正直な私の感想。「おお、いいとこついてる」と思いました。こういう手法も使ってみたい。

・君の背中で僕は溺れる
 以前ちょっくら立ち読みしたもの。なぜかBLコーナーにあったのでふと手に取って見る。
 あらすじとしては、
第一話
 仲のいい姉と弟。だけど、弟は実はゲイで、同じくゲイだった姉の婚約者とアッー!な仲になってしまう。それが姉にバレ、二人は離婚する羽目になった。
第二話
 弟は結局調理学校に通うこととなり、シェフへの道を歩んでいる。それなりに優秀で、イタリアへの留学が間近に迫っているが、どこかすべてに身が入らない日々を送っていた。
 そんなとき彼は、バーでひたすら、周りの世界と切り離されたようにピアノを弾く手の美しい男と出会い、ゆきずりでアッー!!!
 彼に妻子がいたということに気付いて別れようとするがなんだかんだで彼から勇気をもらい、イタリア行きを決意する―だったかな。

 ネタ性の高い感想文にしてしまいましたが、綺麗な話だと思います…。あのね、保守的な家族の中で自分がゲイであるということについての主人公の悩みかたが非常に淡々として透明感があって、なんか無気力さと相まって、まるで薄い膜のように綺麗です。主人公とアッー!な関係になっている男達の、「愛したいけど愛せない。」というジレンマも、なんか妙に透明感があっていい。
 文章の構成とかオーラには、村山由佳的なsomethingを感じるので話としては結構好きです。…村山由佳のほうが日本語として明らかに美しいけどな!!


 ちなみに今日の落書きは「パンパース」および「チェイサー」に出てくる「嫉妬公リヴァイアサン」。


 女性名にするのであれば「レヴィアタン」がいいかなと思ったんですが、私の中でレヴィアタンというとZEROの彼女しか出てこないので…!
 ねらいどころはエロい美人女将さん+思い出したようにギリシャ、です。パンパースのフォーチューンの恰好が、「スカート忘れてますよ、冗談はキャラ設定だけにしてください」がコンセプトだったのに対し(そうだったんだ)ギリシャ風味の存在感が薄すぎて失敗した花魁になっているような気がしてどうしようもないからもっといじりたい…!「冗談は服だけにして」感をもっと出したいです。