昴坪纜車 Ngong Ping 360 Cable Car
昴坪360ケーブルカーは「東湧」と「昴坪」との間、5700mを25分ほどで結ぶケーブルカーで、2006年9月に開通した。2007年6月営業運転終了後試験運転中のゴンドラが転落する事故があったので運転休止したが同年末に運転再開した。経営は香港地鐵(MTR)の関係会社・昴坪360有限公司で、料金は往復で107香港ドル(65歳以上のシニアは85HK$)、MTR経営だがオクトパスは使えない。昴坪360へは市内中心部からだとMTR(香港地鐵)のランタオ方面に向かう東湧線の終点である東湧(トンチョン)駅まで乗車し、徒歩2分ほどで昴坪360・東湧站(写真右)に接続している。
ケーブルカーの製造メーカーはイタリアの索道メーカーであるライトナー社(LEITNER)、ゴンドラには5人掛けのベンチが2つある。360度ガラス張りだからトップの写真のように景色が見渡せる。出発するとどんどん高度を上げて、東湧の高層住
宅群が真下に見えるようになる。西側には香港国際空港が一望できる。上から見ると香港国際空港が大きな空港であることが良く分かる。離着陸が頻繁だから見ていても楽しい。終点の昴坪まで2度方向転換するので、途中2つの方向転換
駅(アングルステーション)を通過する。このとき大きく減速するが通常の速度はかなり早い。右の写真の右上の建物が方向転換駅だ。東湧湾の上を過ぎると北大嶼郊野公園(ランタオ島北部の自然公園)の上空に出る。写真のように真下にトレッキングしている人たちが見える。香港の自然探索道は良く整備されている。香港の若者たちは結構自然探索が好きだ。
終点の昴坪に近づくと左側遠くに大きな大仏が見えてくる。天壇大仏の下に広がる綺麗な町並みはケーブルカー開通に合わせて作られた昴坪市集、駅出口を出るとレストランや土産物店が中国の伝統的な建物に収まっている。なかなかお洒落でコストもリーゾナブルな店も多く、外国からの訪問客がよく利用している。香港の人たちには天壇大仏のふもとにある寶蓮禪寺近くの中国料理レストランの方が人気があるようだ。寶蓮禪寺(ポーリン寺)の創建
は古く1906年である。休日には境内の広場で曲技団などの催し物が披露されることもある。天壇大仏は標高520mの昴坪高原の木魚峰に造られた仏像で1989年12月に完成、高さ34メートル・重さ約200トンの世界最大のものです。寶蓮禪寺の広場から268段の階段を上ると大仏の台座です。台座の周りには左右3体の六天母像(写真下・左)が大仏を称えて手を差し伸べている。三段の台座の中は釈迦の生涯を紹介する展示室になっている。