九廣鐵路 KCRC

2006年08月14日 | 香港街歩き

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九廣鐵路公司 KCR Corporation

九広鉄路(KCR)はMTR(香港地鐵)と並んで香港の重要な鉄道である。現在下の路線図にあるように東鉄、西鉄、馬鉄、軽鉄と4つの路線がある。

*MTR(香港地下鉄)とKCR(九廣鐵路)は合併して、2007年12月に香港鐵路(MTR)となった。従って旧KCRの路線については、例えばKCR East Rail (九廣東鐵)はMTRの東鐡綫(East Rail Line)となった。駅名についても旧旺角(モンコック)は旧MTRと旧KCRにあったが、同一会社となったので旧KCRの旺角は旺角東と変更された。

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九広東鉄(KCR EAST Rail) 最も古く開通した路線で当初は羅湖(Lo Wo)と紅�弍(Hung Hom)を結んでいたが、紅�弍から地下に入りかって九龍駅があった尖沙咀近くの尖東駅まで延長された。羅湖駅は深�祁への入出境駅で駅内にイミグレーションがある。唯一この路線のみ1等(頭等)車1両連結されている。通常沙田駅と大學駅の間は火炭駅を通るが、香港(沙田)競馬開催日は支線を通り馬場駅に停まる電車も運行している。(12両編成)

九広西鉄(KCR WEST Rail) 2003年に開通した新しい路線で南昌と新界西部の屯門とを結んでいる。従来香港のベッドタウンの新界にはバスかフェリーの連絡しかなく不便であったがこの西鉄と軽鉄の開通により香港市街までのアクセスは容易となった。西鉄・南昌駅と東鉄・尖東を結ぶ工事が進んでおり更に便利になる。(7両編成)

九広馬鉄(MA ON SHAN Rail)  東鉄・大圍(Tai Wai)から北東へ延びる路線で鳥渓沙(Wu Kai Sha)まで結んでいる。この地域一帯の海岸は埋立て工事が進み高層アパートが多く建設されている。新界東部を結ぶ重要路線となっている。(4両編成)

新路線計画 現在深�祁から香港に鉄道で入るには九広東鉄・羅湖経由しかないが、近い将来に九広東鉄・上水から深�祁の落馬洲への路線が計画されている。またその次には同じく落馬洲から九広西鉄・錦上路までの路線も計画されている。

NEW *上水-落馬洲路線開通(2007年8月15日)

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写真(上・左)九広東鉄の頭等(1等)車両の車内、料金は普通車両の2倍である。頭等車両は中央に一両だけ連結されており、車両の上部塗装が黄色になっている。頭等車に乗車するときは事前にホーム・頭等車廂と表示されたところにある端末にオクトパス(八達通)をかざして料金支払いを済ませる。写真(右・上)は普通車両の車内、従来と比べて快適になっている。ただし車内モニタから流れる音声と自由になっている携帯電話の通話で非常に騒がしい。西鉄(ウエストレール)には静音車両が1両連結されていてモニタの音声は無く、携帯電話も禁止となっているのでアンクルサムは好んで乗車している。西鉄のように新しく建設された駅は安全確保のためホームドア方式(写真下・右)となっている。

* 香港市街(MTR・地鉄)からKCRに乗り換えるには、東鉄はMTR観塘線「九龍塘」、西鉄はMTR�恃灣線「美孚」が便利。廣州や東莞への直通車に香港からは「紅�弍」からしか乗車出来ない。

 

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九廣輕鐡 (KCR Light Rail)

KCRCの路線図を見ると九広西鉄の元朗站(駅)と屯門站の区間に天水圍と兆康を経由してネットワークを形成している路線がある。これは1988年9月開業した九広軽鉄(KCRライトレール)である。新界西部地区に68の駅を配し開発されているベッドタウン住民の足となっている。2003年九広西鉄が開通されるまでは香港市街からこの路線にはバスかフェリーを利用しなければならなかったが、西鉄開通により非常に便利になった。

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九広軽鉄の車両には運転席が前方だけしかなく、従ってターミナルでは線路はループとなって方向転換する。軌間1435mm、直流750V、インバータ制御運転でオーストラリア製と日本製(川崎重工業)がある。トップの写真は川崎重工業製。2両連結もあるが後方車両に運転席がないタイプもある。

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写真(上・左)の右にある円形の建物は九広軽鉄・元朗站、左は九広西鉄・元朗站。乗車はオクトパス(八達通)が便利で、各駅に設置されている端末センサーに乗るときにオレンジ色の「入站」に降りたときにグリーン色の「出站」の端末にオクトパスにかざす。

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地鐡有限公司(MTR)と九廣鐡路公司(KCR)が合併

2007年11月地鐡有限公司(MTR)と九廣鐡路公司(KCR)が合併というより、実質上はMTRがKCRを吸収して、香港内の鉄道は香港鐡路公司(MTR)の独占運営となった。KCRの九広東鉄(East Rail)は新MTRの東鐡綫(線)に、西鉄(West Rail)は西鐡綫(線)に、馬鉄は馬鞍綫(線)となった。(軽鉄の名称は変わらず) 従来のMTRの港島綫、�恃灣綫、觀塘綫、将軍澳綫、機場快綫、迪士尼綫、東涌綫を加えて香港内をすべて鉄道網をMTRが網羅するようになった。2011年現在のMTRの路線図は下記の通り。

 

路線図をクリックすると大きな画面で表示

 


廣九直通車

2006年08月14日 | 香港街歩き

 

廣九直通車 廣深鐵路 九廣鐵路

元々直通運転だった広州-九龍(区間距離178.7km)は戦後中華人民共和国が成立後分断されていたが、1978年直通運転が再開され、現在は一日12往復が運行されている。過去の九廣鐵路・広州-深圳(華段)は廣深鐵路股份有限公司が、九廣鐵路・深圳-九龍(英段)は九廣鐵路・東鐵が運営で相互乗り入れでの運行。写真は東莞站(駅)に入線した雙層(ダブルデッカー)のKtt 香港(紅磡)行きT819、写真を撮っていると中国人の若者が誇らしげに見ていたのが印象的だった。

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香港(九龍)から広州以外に、北京と上海には隔日1往復、肇慶、佛山には毎日1往復の列車が運行されている。ちなみに北京までの2476kmを24時間18分で走り、最高級の2人用コンパートメントだと1191港元(香港ドル)、一番安い寝台だと574港元。

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九廣通雙層電氣化列車 Ktt double deck train

広州-九龍の直通列車には3種類のタイプがあり、これは九廣通Ktt (時速160km)で広州東-九龍を1時間42分で運行。途中東莞に停まるのも3便中1便ある。東北新幹線MAXと同じような感じだが座席はゆったりしている。車内販売もありカップラーメンを注文している乗客が多い。雙層の等級は特等(230港元・写真下中央と右)、一等(190港元・写真下左)がある。特等は新幹線のグリーンなみでゆったりと座れる。

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左は時刻表、右上は東莞の切符売り場、昔は中国で鉄道の切符を我々が買うのは至難の業だったが、直通車の切符は長蛇の列も無く片言の英語も通じるようになった。この路線の料金は香港ドルがベースだが人民元でも買える。もちろん乗車前に出国審査、降りると入国審査が待っている。

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新時速高速列車(Xinshisu)

九廣通雙層Ktt 以外に新時速高速列車・ Xinshisu (写真上・左下)があり時速200kmで1時間32分で広州と1日2便連絡している。等級は特等のみで車内では免税品の販売もある。

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國産準高速列車

國産準高速列車・ Chaina made semi-high speed train (写真上)は東風11型がプッシュプル運転する。時速160kmで1日7便の運行だが、その内1便だけが肇慶、佛山まで連絡している。Kttや新時速は早くて快適だが、國産準高速列車には一つの魅力がある。車両はすべて禁煙だが、これには食堂車が連結されている。時代遅れな話しだが、食堂車ではタバコが吸える、列車が動き出すと灰皿を各席に持ってきてくれると全員が喫煙する。簡単な料理は用意できるのだが、多くの乗客はコーヒー1杯で下車する駅まで頑張る。すぐ満席になるので、利用したいなら乗車と同時に食堂車に直行すること。

 

 


ドゥブロヴニク

2006年08月14日 | 海外にお出かけ

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ドゥブロヴニク Dubrovnik, Croatia

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紺碧のアドリア海に突き出て、旧市街全体が世界遺産のクロアチアで一番の名所のドゥブロヴニク。石で出来た城壁に周囲を囲まれ、当時はヴェニスと並ぶ貿易都市として発展した中世の要塞港町。

今では「アドリア海の真珠」とも呼ばれ旧市街を一周している城壁に登り、上からの眺めはアドリア海のブルーとオレンジ色の屋根の街が対比した最高の景色。街を一周している城壁の遊歩道は全長約2km、きつい登り下りがあり一周に要する時間は1時間半、眺めは絶景である。

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写真左:城壁の銃口(窓)から 中央(上):街の中心の大聖堂、ヨーロッパの観光地として知名度も上がり観光客も多い 中央(下):メインストリートの夜 右:のんびりとした街の露地