弁護士法人かごしま 上山法律事務所 TOPICS

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京大・熊野寮 入寮パンフ「ハラスメントの加害者にならないために」

2020-04-02 | コンプライアンス
Yahoo!の記事に素晴らしい記事がありました。

ほぼそのまま、あらゆる組織で使えそうですね。
6. 特に会社は仕事の場です。出会いの場所ではありません。
と変更すれば、一般企業でもだいじょうぶですね。

作成の動機目的の取材コメントも的確です。
※ 引用
2015年に合同イベントにおいて熊野寮生によるハラスメント事件が発生しました。当たり前のことですが、取り返しのつかないことが起きてからでは、取り返しがつかないということを学びました。全寮規模の予防的なアプローチが必要だと痛感しました。それはハラスメントを防ぐというそのままの目的のためでもあり、同時に、もしハラスメントが起きてしまった場合に、被害者や目撃者が声を上げやすくするためでもあります。

★取り返しのつかないことが起きてからの後ろ向きの作業は途方もないコストが生じます。

作成において難しかったこともあらゆる文章作成に生かせそうです。
※ 引用
 全寮規模に広めていく過程で、そして『ハラスメント加害者にならないために』を執筆する過程で気をつけたことは、わかる人にだけわかる文章にはしないということです。もちろん、ハラスメントについての詳細な言語化も必要です。これは学習会等で行いました。今回、大切にしたことは「一瞬しか読まれないもの」にどれだけエッセンスを溶かし込むか、ということです。

★ わかる人にだけわかる文章にはしない
  準備書面作成でも必要ですね。わかりやすい説明が必須です。   

※ 引用                  
 悪意を持ってハラスメント行う人は、この文章を読んでも行動を改めてくれないかもしれません。この文章はその意味では被害を減らす役に立たない場合もあると思います。でも、こういった文章があちこちの媒体に載ることで、被害者や心ある人が声をあげやすい雰囲気作りに寄与することができれば、巡り巡って社会全体のハラスメントを減らしていくことはできると思っています。この文章がその一助になったらうれしいと思っています。
★ 行動を改めてくれない人の存在を前提として社会全体への波及効果まで考えているところがすごい。


※引用
■『ハラスメント加害者にならないために』(全文)

1.人の体にはさわらない。
 「同性同士のボディタッチは友情の証」、「異性へのさりげないボディタッチはモテるコツ」とか思っていませんか? それ、ハラスメントです。やめましょう。

2.共用スペースでは下ネタ・猥談はしない。
 下ネタ・猥談は不快になる人がいます。またある種の「男性ノリ」をその場にいる全体に強要することになります。

3.人の容姿、私生活を評価することを言わない。
 ブスいじり、デブいじりなどなど、すべてやめましょう。人の体はその人のもの。ほかの人がとやかく言ったり評価したりすることではありません。

4.「女性/男性はこうである」など性別によって人のあり方を決めつけない。
 「女の子なのに化粧しないの?」とか「男性が奢らなきゃ」とか思ったことはありませんか? でも性別にかかわらず自分の生き方は自分で決めるもの。

5.怒られない雰囲気に甘えない。
 友だちとの会話の中で、ゲイいじり/デブいじり/不謹慎ネタ等で笑いが取れたとしても、絶対に調子に乗らないこと。周囲の人はいやな思いをしているのに、その場に合わせてニコニコしているだけかもしれません。

6.大学生には彼氏/彼女がいて当たり前と思わない。
 「恋人欲しい!」と思って気になる人にグイグイいくと、相手はけっこう怖いかも。特に熊野寮は生活の場です。出会いの場ではありません。

7.もし「それ問題だよ」と指摘されたら
 「意図」で反論しない。相手を傷つけてしまったり不快にさせてしまった場合、あなたがどのような意図でそれをおこなったかは全く関係ありません。自分の行動の何を問題だと指摘されているのか、まずは丁寧に聞きましょう。



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