江利チエミファンのひとりごと

江利チエミという素晴らしい歌手がいた...ということ。
ただただそれを伝えたい...という趣旨のページです。

◆ 我が心に歌えば(7/2日比谷ジャズ・フェス)

2006年07月04日 | 江利チエミ(続編)

スーザン・ヘイワードがジェーン・フローマンを演じた「我が心に歌えば」(1952年ミュージカル映画音楽賞)...
この映画をたしか昔むかしに...淀川センセの「土曜洋画劇場」かなにかで観て感動したということを、過日の「日比谷・ジャズフェスティバル」のペギー葉山さん自身のMCで、フラッシュのように思い出しました。

基本的に私は... たとえば「マイ・ウェイ」とか、ひばりさんなら「川の流れのように」とか、雪村いづみさんの「私は泣かない」とか・・・ ちょっと「仰々しいスタンス」の曲は苦手なのです。越路さんの「人生は過ぎゆく」くらいまでいくと「超越したものを感じて」・・・それはそれでOKなんですが・・・
ゆえに「我が心に歌えば」・・・も、正直あまり得意な歌ではありませんでした。

しかし・・・ペギーさんはこのコンサートの時、映画「三丁目の夕日」をひきあいに出され、昭和30年...まだまだ日本は高度成長に向かっていく途中・・・ 
アメリカの映画や音楽に憧れ、たくさんの夢を抱いていたとき・・・ と、当時を振り返っておられました。

チエミさんはペギーさんのことを『まったくペギーは夢みる夢子なんだから』とよく云っていたそうです。
アメリカ映画にあこがれて・・・そう・・・この曲はこの映画のテーマだったということをすっかり忘れておりました。

この映画は、 第二次大戦時、兵士の慰問に半生を捧げた歌手/ジェーン・フローマンの伝記映画です。
ジャズ歌手として成功を収めていたジェーン・フローマンが飛行機事故で大怪我を負うものの、右足切断の危機を何十回(ペギーさんのコメントによれば30回にも及んだとか)という手術によって乗り越え、奇跡的にショーの舞台に立つまでを描いています。
私のおぼろげな記憶ですが・・・
◆飛行機のシーン(プロペラ機)
化粧室から帰ってくると、見知らぬ女性が自席に・・・
しかし、ジェーンは「どうぞそのままおかけください」と席を譲ります・・・
機体が揺れ・・・墜落。
海(ひょっとするとハドソン川の河口かも・・・)に機体の残骸とともに投げ出されるものの命をとりとめる。
救出されるも足には大怪我を負い、また、席を譲ってしまった女性は助からなかったことを聞かされ、彼女は心にも大きな痛手をうける・・・
しかし、時代は「戦争中」・・・ 彼女は、命の危機と背中合わせに戦う前線の兵士のために、傷ついた兵士のために・・・戦地での慰問に精力的に向かいます。
◆前線の兵士の慰問のシーン、
松葉杖をつきながら・・・しかし、ステージでマイクの前に立ったときに確か、その杖を外して見事歌いきる。。。 といった場面がおぼろげながら記憶に残っています。

青山学院にかようお嬢様のペギーさんが、厳しいジャズの世界(進駐軍の慰問は、そのリアクションがストレートで容赦のない厳しい現場だったわけですから)に漕ぎ出して、この歌に魅せられて「自分のもの」にしたことが、今更ながらにわかった次第です。
『With a song in my heart』
1日で「苦手な曲が、自分にとってかけがえのない1曲」になる・・・というのは、久々の経験でありました。

>スーザン・ヘイワードは、ココ を参照してください。
 http://us.imdb.com/gallery/mptv/1046/0741-0025.jpg
鼻がすこし上向いた彼女はとてもチャーミングで日本でも人気のある女優さんでした。わたしは、A・ヘップバーン、J・ジョーンズ・・・ そして彼女のファンでもあります。
ペギーさんも大ファンだったそうです。
そういえば、ペギーさんには彼女の映画のテーマ「愚かなり我が心」もありました。(共演/ダナ・アンドリュース)
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◆スーザン・ヘイワード
1919年6月30日、ニュー・ヨーク/ブルックリン生まれ。
大プロデューサーのセルゼニックに「風と共に去りぬ」のスカーレット役の候補者に推されるも、ビビアン・リーにさらわれてしまいます。しばらくB級映画で大作への出演のチャンスを狙っていた・・・ 1949年「愚かなり我が心」、1951年「愛の十字路(共演/グレゴリー・ペック)の出演でようやくハリウッド女優の座を獲得しました。
そして1952年に「我が心に歌えば」に主演しました。
死刑囚を演じた「私は死にたくない(1958年)」も名演でした。
1975年3月14日、脳腫瘍の手術の経過が悪く、ビバリー・ヒルズの自宅で55歳の生涯を閉じました。
※1942年には「奥様は魔女」に出演しています。 

※過去にペギーさんがチエミさんを想いかかれた本のことを掲示しています。
  ここ と ココ を参照してください。


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