日比谷のジャズ・フェスで感じたこと・・・
一番聴いていながら「大変だった」のは実は「手拍子」でした。
司会の元/NHKの立子山さんも「かなりのジャズ・ファン」でしたし、プレイヤーや歌手の皆さんも当然「裏打ち」でのリズムを刻んで「カウントをとっていた」のですが・・・
ガ----っと盛り上がって「手拍子」が起こる・・・
しかし、その「手拍子」のほとんどが「表うち」になってしまうのでした・・・
※ 当日会場におられた先輩ジャズファンのみなさんには非常に失礼にあたる書き込みですが、あえて書きこみます。
例えば、ペギーさんが「素敵なあなた」を歌う… マイクを持ちながら「手拍子」をされる… 最初のうちは、そのペギーさんのとった「裏うちカウント」で会場も手拍子が起こります。(この初めの段階でも「表打ち」の方も多い…)
しかし、1コーラスが終わる前に会場の「カウント」が乱れだし、しまいには「表打ち」が「主流」となってしまう・・・
こういった場面に遭遇しました。
会場は、私がかなり「若い方」になる年齢構成… 致し方ない・・・とは思うもの、「ペギーさん歌いにくいだろうな?」とか、「デニーさんがカウントとってるんだからそれにあわせてあげて~」などと勝手に心配してしまった次第・・・
日本人には「表打ち」が、ここまで浸透していたのだな…と、改めて実感した次第です。
たしかに、チエミさんのステージでも、リアルタイムでは「そうだったな~」ということを、思い出した次第です。
あの時代、戦前の生まれで「裏うち」のカウントがとれて、乗れる・・・というのは、チエミさんもペギーさんも「すごいこと」であったのだ…ということを、久々に体感しました。
この「チエミさんのリズム感」の話は、「江利チエミの果たした大きな役割/はじめにリズムありき」の章で書き込んでいますので、読み返していただけますと幸いです。戦後のジャズブームを作った歌手たちが「どれだけ大きな役割を果たしたのか」を、改めて感じました。