江利チエミファンのひとりごと

江利チエミという素晴らしい歌手がいた...ということ。
ただただそれを伝えたい...という趣旨のページです。

◆ 江利チエミ テネシーワルツ 2  (祝!5/14BS朝日オンエアー)

2010年04月27日 | 江利チエミ(続編)
江利チエミさんがデビューしたことによって...
 日本のミュージックシーンがどれだけかわったか...
BS朝日さんオンエアー記念!(勝手に)江利チエミさんの果たした役割...といった初期の記事を再掲載させていただきます。

「はじめにリズムありき(江利チエミが果たした大きな役割)」

>さ~みなさん ご陽気に!!...宴会で手拍子でアカペラで歌うなどということは、カラオケの浸透しだしたこの20年...なくなってしまった風景の一つでしょう。

さて、みなさん ドンパン節 どうお手拍子つけますか?
 ♪ドンドンパンパンドンパンパ...
日本伝統民謡式なら 手拍子の パン のタイミングは... 
 (文字の部分をパンのタイミングとしてください。パン=アクセントを置く部分と考えて下さい)

  ド○○○パ○○○ド○○○パ ですよね?!

でも チエミさんは...

 ○○ド○○○パ○○○パ○○  って ウラウチでリズムきざんでいる...と思います。

これは洋風アレンジだから...といったらそれまでですけど、元々のノリ...が戦前の生まれであっても多彩な音楽環境から「洋楽のノリ」が幼いときから染み付いていたからだということ。もうひとつ、江戸の粋な 小唄・端唄...って世界も影響したと思うのです。
けっこうこの小唄・端唄(俗曲)っていう チトンテトシャントンの世界も、これまたタメの「ウン」という呼吸で、ウラウチの部分が多い...と思うのです。

私のチエミさんの俗曲ナンバーでのお気に入りの1つに東雲節(しののめ節)があります。

 ♪なにをくよくよかわばたvやな~ぎvこがるるなんとしょ
民謡調・ジャパニーズ・トラディショナルに手拍子(アクセント)つけたら...
  な○○く○○○か○○○V○○○ぎ○○○○な...  となります。
 ウンってちょこっと「ためて」粋に.、
 ♪(V)こがるるなんとしょ~  とは歌えない...

 v○に○○○く○○○ば○○○な○○○ぎv○○○○な○...と
 ぎv の絶妙な間にアクセントは、ウラウチができないと歌えないって思います。

三亀松さん、市丸さんの この「ウン」の呼吸の絶妙さというのをチエミさんは子供の頃に洋楽の影響と同時に会得していたって思うのです。
民謡と俗曲は、リズムの取りかたや、「間」が似て非なるものと思います。

対して美空ひばりさんはこの裏うち...私は後年会得したと思っています。
その転機はテネシーワルツの前後にあったと思います。
ひばりさんの前にはじめて登場したライバル=江利チエミに他ならないと...

「りんご追分」
  ♪りんご~~~~のはなび~らがー も当初は、
(トン)○○ご○~○~○は○○○○が○ ...と歌っています。 (トン...は、タメ です。)

それが後年になると...
  り○○~○~○の○な○○○○ー で指鳴らしてリズム刻むスタイルに(アレンジの違いもありますが)変わっていきます。

ブギのひばりさんも...
  ♪かっぱおどりだブギウギ~...
デビュー当時は確実に表打ちでリズムを取っていると感じます。

参考動画)
 映画「りんご園の少女(昭和27年)」のもの
   少女美空ひばり~リンゴ追分 http://www.youtube.com/watch?v=3l6WzIsHG2o

 30代、円熟し健康...貫録たっぷりのころ
   リンゴ追分(美空ひばり)Misora Hibari http://www.youtube.com/watch?v=LgbdpMfEbeA

人間は脈の ドックンドックン...っていうのを胎児から聞いてるわけですから、音楽は はじめにリズムありき...といえます。
でもそのリズムの取り方は国民性・環境で大きく左右されます...

昭和の暗い時代に生を受けたチエミさんは制約があった時代ではあったろうけれど、すばらしい音楽環境で育った...
そのルーツはもちろん洋楽でもあるけれど、小唄・端唄の間っていうもの...これも見事に自分のモノにしていたっていうのをレコードに針を落とすたびに感じます。

同い年のライバル・江利チエミの登場でひばりさんの歌唱法も変化をとげた...と思います。切磋琢磨...だったと。

この天性のものともいっていい リズム感 が、数々の民謡のナンバー、酒場にて等の演歌にも反映されて「独自の江利チエミの世界」を形成したと思います。
「バタくさい」江利チエミの世界。
 (若い人にバタくさい・・・はわからないでしょうね?! 笑)
チエミさんの前にも 池真理子さん 暁テル子さん 灰田勝彦さん...バタくさい素敵な歌手の皆さんがおられた。(笠置シヅ子さんは私には「表うち」に聞こえます。)
しかし、本格的なジャズ・ポップスを「日本語とのチャンポン」で歌うことに成功したのは江利チエミがルーツであると言っても過言ではないと思います。
この チャンポンの歌 が、日本人のリズムの取り方、歌い方、ノリ方に大きな大きな影響を与えたのです。
もし江利チエミが居なかったら...
歌謡曲の進歩は「大きく遅れていた」かも知れません。

昭和33年...
 はじめてレコード化された「チエミの民謡」~おてもやん~
    http://www.youtube.com/watch?v=fIyje4TEKU0
 2番で歌の合間にはいるタップは「中野ブラザーズさん」、伴奏は「東京キューバンボーイズ」です。


 チエミと歌えば... TVショウで共演するひばりさんとチエミさん。

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笠置シズ子(シヅ子)さん
 笠置シヅ子 ブギ・メロディ
 http://www.youtube.com/watch?v=R398WMiq0Kw

 市丸さん
 市丸 天竜下れば「伊那節入り」 1986 http://www.youtube.com/watch?v=BrmT1mvXy6k

 市丸 三味線ブギ http://www.youtube.com/watch?v=7mcscU9bYSU

 灰田勝彦さん
 灰田勝彦 東京の屋根の下 1972 http://www.youtube.com/watch?v=pmp4PFfFiGA

 灰田勝彦 燦めく星座 1969 http://www.youtube.com/watch?v=rKuCJ_A8Ihg

 暁テル子さん
 ミネソタの卵売り/暁テル子 本人歌唱 昭和26年ころ http://www.youtube.com/watch?v=c0FWwt8wz1A



それでは昭和52年12月「新宿コマ/江利チエミショウ」より
  http://www.youtube.com/watch?v=yps2MkYJQEk
 江利チエミ・民謡メドレー

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