平成22年ガイドプラン

2010-08-02 10:28:51 | インポート

平成22年夏~秋山ガイドプラン

夏山真っ盛り、天候も安定してきました。

夏山前半のカイド登山は無事終了しました。

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白山観光新道

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飯豊大日岳をバックに

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トムラウシ公園

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トムラウシ山南沼キャンプ場

夏山後半と秋山ガイドプランです。プランによりキャンセル待ちのプランあります。

〈8月〉                    

8/21~8/23富士登山ゆったり山小屋2泊(30,000+16500) (ガイド費+諸経費)

8/24~8/27槍ガ岳ゆっくり登山山小屋3泊(43,000+32,000)

8/30~9/2(9/3予備日)南アルプス白根三山縦走(60,000+29,000)

〈9月〉

9/12~9/15(9/16予備日)南アルプス光岳~聖岳縦走(60000+27000)

9/18~9/21笠ケ岳と焼岳(45000+30000)

9/24~9/26木曽駒ケ岳と空木岳(45000+22000)

9/28~10/1紅葉の奥穂高岳(43000+32000)

〈10月〉

10/3~10/6(10/7予備日)朝日連峰縦走(45000+20000)

10/9~10/11百名山三座、草津白根山・四阿山・浅間山(30000+20000)

10/16~10/17南八ケ岳縦走赤岳~硫黄岳(33000+13000)

10/19~10/21黒部下の廊下(46000+28000)

10/26~10/31伯耆大山・石鎚山・剣山(80000+52000)

〈11月〉

11/5~11/8九州霧島連山・開聞岳(予価110000)

11/15~11/19屋久島宮之浦岳・縄文杉・白谷雲水峡(予価150000)

参加希望の方は電話090-7061-7172(登山中は留守録になってます)または

FAX0246-83-2295でお問い合わせください。


民報サロン投稿

2010-08-02 09:28:54 | インポート

7月~10月福島民報の民報サロンに山の記事を計6回連載します。

7/13、トムラウシ山遭難事故

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8/2山でトイレはどうするの

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トムラウシ山大量遭難事故

これからの季節、標高の高い山岳は色とりどりの高山植物が咲き乱れる。多くの登山者がそれを追うように花の山に向かう。北海道大雪山系トムラウシ山、「カムイミンタラ 神々の遊ぶ庭」として崇められ、愛されてきた山である。高山植物の種類、量とも一級の花畑が見られ、全国から多くの登山者が訪れる。

昨年の7月16日この山で9名の登山者が低体温症が原因で死亡するという、夏山としては前代未聞の痛ましい遭難事故が起きてしまった。旅行会社のアミューズトラベル社が募集した、登山ツアーへ参加した60才代の8名とガイド1名であった。参加者15人とガイド3人の計18人は、14日に旭岳から入山し、最終日の16日強い風雨のトムラウシ山付近で次々と倒れそして命を亡くした。安全を第一に遂行しなければならないはずの旅行会社の登山ツアーで、なぜこのような事故が発生してしまったのだろうか。日本山岳ガイド協会から出された遭難事故調査報告書では関係者の問題点をあげている。一つはガイドの判断ミスである。遭難当日猛烈な風の稜線に出て、歩くことが困難な参加者が出ても、小屋に引き返す判断をしなかった。退避行動を指示しないまま長時間強風にさらし、結果参加者に低体温症を引き起こさせてしまった。二つ目は主催者であるアミューズ社の問題点である。今回の旭岳~トムラウシ山縦走コースは百名山で人気コースがあるが、行程が長くいったん天候が崩れると荒れやすいコースと知られている。そこに、各地から集めた60才代の「登山客」15人を参加者としたツアーの企画は危険すぎたし、避難小屋泊を前提としたツアー登山は、避難小屋本来の使用目的から逸脱していた。またこの日は同社の別のパーティーがこの避難小屋に続けて入ってくるので小屋を空けなければならなかった。さらに、3名のガイドの中でこのコースを歩いたことのある者は1名で、リーダーは未経験だった。そして、予備日を入れないきつい日程であったことである。事故当日のトムラウシ山付近の気温は10度以下に下がり、風速は20mの強風だった。体感温度はマイナス10度になる。このような状況でも自分で判断し、乾いた防寒衣類を着こみ、適時行動食を口にした参加者は助かった。参加者間の体力の差もあったかも知れない。しかし、添乗していた3人のガイドの適切な状況判断があればこのような大惨事にならずに済んだはずである。なぜ登山ガイドがこのような失態を生じたのだろうか。そこにはアミューズ社の目に見えないプレッシャーがあった。下山が遅れれば飛行機などのキャンセルの負担がかかる。同社の別のパーティーが続いて入ってくる小屋には戻れない。このような条件・状況がガイドに判断を誤らせてしまったのだろう。このような大事故を起こしたアミューズ社であるが、今年も北海道で多くの登山ツアーを実施している。旅行社のツアー登山は、申し込めば比較的安い料金で、手軽に山に案内してもらえることで人気がある。しかし、このような危険性があることを十分に認識しなければならない。自分の命は自分で守る、これが登山の鉄則。ツアー登山でも全く同じであることがこの事故が教えてくれている。私の主宰しているとうほくトレッキングでは、全国でゆったりの日程で登山ガイドを実施している。ホームページで紹介しているのでご覧いただきたい。

山でトイレはどうするの

私は昭和26年いわき市内郷生れ、現在二箭山の麓小川町に居住。平成17年いわき市職員を53才で早期退職し、登山ガイド事務所「とうほくトレッキング」を運営する脱サラ山岳ガイドである。

今回は山のトイレの話である。山登りを始めた人から必ず聞かれるのが山のトイレについてである。本屋に行くと登山の入門書が何冊もある。しかし、登山中の排泄方法を指導しているものにお目にかかったことがない。人が物を食べれば必ずウンチをする、登山者も同じである。

最近、山のトイレが整備されてきた。人気のある北アルプスや南アルプスの山小屋のトイレが改修され清潔になった。ヘリを使う運搬式、自己完結式などで、使用した紙は焼却する。昔のようなポッチャントイレは少なくなった。東北の山のトイレも整備されてきたが、多くは昔のままである。

先月秋田県の森吉山に、高山植物を楽しむガイドを実施した際、森吉神社避難小屋のトイレを使った。用を済ませたら自転車の台に乗り、ペダルを20回以上こぎ便槽のオガクズを攪拌した。使用者全員大爆笑だった。

登山中このようなトイレを使用できるとは限らない。山の中で排泄する場合もある。最近登山道の脇で点々とトイレ痕が目立つ、昔はほとんど見かけなかった。中高年者の登山者が増えた時期と重なっている。私は山岳会の先輩から、山で排泄する方法を指導された。今の中高年登山者はそのような指導を受けていない、平気で人の目につく場所に用をたす。

私はガイド参加者に、山での排泄を次のようにお願いしている。できるだけ登山口などのトイレを利用してもらう。やむを得ずトイレ以外で用を足す場合は、排泄物が見えないよう穴に埋め、使用した紙は持ち帰る。もちろん登山道から離れた藪の中が良い。時間が経つとキノコなどの自然の力で無機質に分解される。しかし、登山者の集中する人気の山や、国立公園の特別地域など、自然度の高い地域では、携帯トイレの利用も検討しなければならないだろう。

女性登山者に小用を我慢するため水を極力飲まない人が多い。登山中に水を飲まないと、疲れやすく、最悪熱中症になったら大変なことになる。仲間と協力し小用してもらいたい。これも大切な登山の基礎技術である。ついでに登山の用語を覚えてもらいたい。山で大きい用をすることをキジ撃ちという。女性はお花摘みである。小用は小キジ、おナラは空キジである。

7月中旬飯豊山の登山を実施した。天候が悪く、予定した従走は出来なかったが、参加者には最高峰の大日岳からの素晴らしい展望を楽しんでいただいた。切合小屋に3泊した山小屋ライフもである。ここのトイレは最近改築され、常に清潔に管理されていた。7月の白山や北海道トムラウシ山の高山植物は素敵だった。8月4日から立山剱岳登山に行ってくる。剱に興味のある方はホームページで状況をご覧あれ。(いわき市小川町、とうほくトレッキング代表、山岳ガイド)

次回は8/23掲載予定です