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「迫る危機に気付いて」東京新聞より 栗田禎子さん 

2015-12-10 11:45:16 | 平和について
東京新聞 12月7日付朝刊より
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【言わねばならないこと】
(60)迫る危機に気付いて 
中東現代史家・栗田禎子氏 2015年12月7日



 パリの同時多発テロは、中東の問題と思われていた危機が欧州内部に持ち込まれ、内在化されてしまっていることを示した。世界中の危機が連関しつつある。いつ、どこで戦争が起きてもおかしくないと、誰もが実感しているのではないか。

 恐ろしいことに日本はこのタイミングで、戦後七十年、守ってきた平和憲法を形骸化させ、立憲主義や民主主義に反する形で、安全保障関連法を成立させた。米国と欧州連合(EU)、オーストラリアが軍事介入を手伝い合う「集団的帝国主義」に、進んで関わっていこうとしているとしか思えない。

 現在の中東の混乱は、多分に先進諸国の関与によって引き起こされた。シリアで独裁政権への民主化要求が内戦化した背景には、欧米の関与がある。反欧米のアサド政権に対抗して、イスラム主義勢力の成長を黙認したからだ。

 過激派組織「イスラム国」(IS)はアメリカ主導のイラク戦争、占領がもたらした矛盾の落とし子でもある。パリの罪のない市民は全くの犠牲者だが、先進諸国の政府の責任は冷静に判断する必要がある。

 それどころか、パリの事件を契機に競ってシリアへの空爆を本格化する姿勢は「懲りない」と言わざるを得ない。シリアへの介入を一気に加速化させるために利用しているようにさえ見える。

 「わが国の存立が脅かされる」ときに、他国を武力で守る集団的自衛権の行使を認める安保法について、安倍晋三首相は当初、中東ホルムズ海峡での戦時の機雷掃海を代表例に挙げた。

 今後、ISの暗躍がさらに深刻化した場合、この法律は日本の軍事介入を可能にするだろう。国民は危険が差し迫っていることに気づいてほしい。

 <くりた・よしこ> 1960年、東京都生まれ。千葉大文学部教授。著書に「中東革命のゆくえ」など。日本中東学会の前会長。
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平和ボケの私達日本人には、本当の意味の世界情勢が
全くと言っていいほど、肌身に感じられないような気がします
私がそうです
実際危機意識はあるものの、今までの、このような世界(戦争)が
再び訪れるだろうという危機感は、ついこの間までありませんでした
戦争・紛争は全て「よその国の出来事」でしかありませんでした
まさか、再び「戦争」の二文字を今この世の中に口にする事があるなんて

ですが、戦後70年を経て、そろそろ戦争の災禍を忘れてしまったのでは?
不戦の誓いは、己の国だけでは出来ないと?

私が思うにはスイスのような永世中立国が望ましいのではないかと
ですが、その為には国民がどれだけの我慢や犠牲を
自らに強いて行かなければ成り立たないことであるとかは思います

この間クイズ番組で見ましたが、
「新しい小麦」だったでしょうか?
それを何かの時の備蓄に回し、古い小麦を?皆で食するのだと
そして、徴兵制もあるそうです
自分たちが自分たちを守り、そして戦争をしない国
これが、本当の意味の平和国家なのでしょうか?
私は詳しい知識は持ちませんが、
ですが、不戦を誓うには代償は必ずあると思います
自分たちだけが楽をして平和など得られないのではないかと
難しい問題です
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