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「母と娘」 ルーシー・モード・モンゴメリ

2014-08-23 14:11:06 | 小説・好きな物など
赤毛のアンの翻訳者村岡花子は、必ずしも
平坦・幸福な人生とも言えなかったようですが、
原作者のL・M・モンゴメリは、もっと波乱に満ちた生涯だったようです
私は、村岡花子については「花子とアン」の放送を見る迄は
さしたる興味もなく、又、村岡花子について知る機会もありませんでした
ですがモンゴメリに関しては、数年前位から時々調べる時がありました
やはりネットという便利なツールが出来たからでしょうが
そして、調べて行くうちに、その最期は鬱病による自殺であったと知り大変驚きました
何故、あんなに楽しく面白く、又美しい物語を著した人の最期が
自殺という悲劇であったのかと、暗い、気の毒な気持ちになりました
驚いた理由の一つには、その自殺という事実が
本の誕生時期から100年間伏せられていた、という事にもあったのかもしれません
発表されたのは、2008年位だったようです
つまり、知らなかったのは、知らされていなかったから、という事でもあったわけです
確かに知らされていたら、今のように暗い気持ちになるからでしょうが
ただ、やはり真実というものは、それがどういうものであれ、
知らされるべきではないかと思います
(こちらも、孫が発表したそうです)

赤毛のアンは、本当に素晴らしい世界を私達の前に展開してくれました
又、赤毛のアンシリーズ(赤毛のアンから後の学生生活、結婚、その子達の生活、他のエピソード等々)
ばかりではなく、他の主人公のエミリーシリーズ他、どれを読んでも面白く
まず、外れはなかったです

その中に、主人公の女性が親や姉妹、祖母等から受ける
精神的他の束縛について、とても興味深い題材として書かれていました
今話題になっている「母と娘」の関係を拡大した
係累にもよる束縛も含めている題材です
これは、モンゴメリ自身の体験を元に書かれているようで、
その何度も表れる内容に、作者が味わった苦労も垣間見えます

一般的に支配欲、権力欲、独占欲などは、男に多く見られ
又、その為に争い、汚職、その他マイナスな問題が常にあり、
なくなりはしない、という認識を持ちますが、
では、女の人にはそれがないのか、というと違いますね
その顕著な例が「母と娘」の大変ややこしい関係となって、表れているような気がします

有名人では、田嶋陽子さん、美白の鈴木その子さん、最近では村上由佳さん
調べればかなりの数にはなるのではないかと思います
ですが女の人の場合、男のそれとは違う要素も含まれているのではないかと思うのです
つまり、男からの何らかの圧力が、社会的弱者である女性=母親、
というものと、無関係ではない
社会的弱者である母親にとって、唯一上位に立てる相手こそが、娘である
ここから母と娘の問題は発生しているのではないかと思います
そして、モンゴメリは、多分にその犠牲者であったのではなかろうか、という事です

アンをめぐる人々「ヘスターの幽霊」より
「神のおつくりになった宇宙では、愛のほかはみな、とるに足らないものだということを、私は学びました。私のいるところでは誇りもなければ、間違った理想もありません」
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