宙(そら)日記

デモクラティックスクール宙(そら)、神戸サドベリーでスタッフをしていたターボウの個人ブログ

面倒くささ

2008-10-10 11:05:58 | ミーティング、ルール、民主主義
デモクラティックスクールは、その名の通り民主主義を重んじます。


デモクラティクスクールをアメリカで創始したダニエル・グリーンバーグさんは、『自由な学びが見えてきた』の中でこう述べています。


保護者と子どもたちの会話で、親たちが「デモクラティックスクールであなたたちにとって一番重要なことはなに?」と聞いたとき、子供たちは「民主主義!」と答えたそうです。


その発言を聞いて、グリーンバーグさん自身が驚いたそうです。


たしかにサドベリー・バレー・スクールは子どもたちが好きなことができるし、また民主主義に則って団体が運営されています。


でもダニーの中ではその二つは必ずしも結びついていなかった。




民主主義のいいところは、団体のあり方を自分で決めることができる点です。


これは、スクールでは自分の好きなことをできるという点と同じで、自分だけでなく、自分が属する団体を自分の好きなようにできるということです。


自分を自分の好きなようにする。


これは本人にとって面倒くさいことでもある。


自分が何をするか自分で決めるより、他人にあれこれしなさいと言われて動く方がラクだと思う人もいます。


日本人にはそういう人が多そうですね。


民主主義というのは面倒くさいものです。


デモクラティックスクールでもスタッフとメンバーが対等な一票を持つミーティングをしますが、それは長引くと面倒と感じているメンバーもいます。


民主主義って面倒ですね。


実際、私たちの国の選挙では、投票率が50パーセントを超えるほうが珍しいでしょう。


私たちの国は、民主主義を放棄する人を、民主主義を実践する人がカバーして国を動かしている、ともいえます。国のことを考えることを放棄する人を、考える人がカバーしているんですね。


民主主義が嫌だ、という人をも含むのが社会です。そして、そういう民主主義が嫌だと思う人を含みながら、意識のある人が民主主主義について考えて実践しているのも社会の現実の姿です。


これは民主主義についてまわる問題です。


>>子ども「が」まなぶ 「超」学校。
    都会のサドベリー・スクール
    デモクラティックスクール 宙(そら)

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日本におけるデモクラティックスクールの「これまで」と「いま」を紹介した『自分を生きる学校』(デモクラティック・スクールを考える会編 せせらぎ出版)好評発売中 宙(そら)のメンバー・保護者・スタッフも書いてます。 


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