宙(そら)日記

デモクラティックスクール宙(そら)、神戸サドベリーでスタッフをしていたターボウの個人ブログ

自分を生きる学校 ~いま芽吹く日本のデモクラティック・スクール~  出版記念講演会

2008-07-30 11:34:37 | お知らせ
8月10日(日)神戸市勤労会館で行われる講演会までは、講演会の告知の記事をトップにもってきますね。

少しでもご興味があれば、ぜひいらしてください!


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先日お伝えした、


『自分を生きる学校』の出版記念講演会

について、詳細をお伝えします。

関西の方も、日本にいる方も、海外にいる方も、
ぜひいらしてください!

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自分を生きる学校 ~いま芽吹く日本のデモクラティック・スクール~  出版記念講演会


日時:8月10日(日) 午後1時半~3時半

場所:神戸市勤労会館405号室(JR、阪神、阪急三宮駅下車 徒歩10分)
   〒651-0096 神戸市中央区雲井通5丁目1-2 電話 078-232-1881

内容 ☆「本当の自分を生きる学校とはどういうものか?」を考える
   ☆日本とアメリカのデモクラティックスクールを紹介する
   ☆スタッフと子どもたちの生の声を届ける

料金 入場料1,000円 (定員120名)

構成 第1部 1時半~
   ・日本のデモクラティックスクールの紹介
   ・なぜ居間デモクラティックスクールなのか?
    (グローバル・ビジョン 児島一裕さん)
   ・サドベリーバレースクール紹介
    (サドベリー・バレー・スクールスタッフ スコット・グレイさん)
   ・子どもたちの声
    (まっくろくろすけより 後藤樹声くん、 宙(そら)より 荻大介くん)
   第2部 3時~ 質疑応答
   第3部 3時半~4時半 個別相談会
    デモクラティック・スクール各スクールの相談ブース 入学の相談に応じます。


お問い合わせ・予約は
・デモクラティック・スクール宙(そら)
  Tel/ 0798-70-0777 
  E-mail: staff@ds-sola.com
※ 8月4日まで。8月5日以降は夏休みで、学校には誰もおりません。
・デモクラティック・スクールまっくろくろすけ
  Tel : 090-9869-8012(黒田)
  E-mail:makkuro02@yahoo.co.jp
  ※ 当日まで受け付けます。

です。




主催:デモクラティックスクールを考える会


ゲームとは

2008-07-30 11:32:56 | 学び


宙(そら)のメンバーたちはみんなゲームがだいすきです。


ずっと、というわけではありませんが、よくゲームをしています。


そのメンバーがWiiについてこんなことを言ったそうです。


「どうしてゲームで体感しなきゃならないんだ?」



その話を同僚のスタッフから聞いたとき、おもわず頷いてしまいました。



ゲームはゲームなのであって、現実とは違います。


野球をしたいのなら実際にみんなと野球をすればいい。


釣りをしたいのなら、実際に海や川に行けばいい。


ヨガをしたければただヨガをすればいい。


ただそれだけのこと。ですよね。



私自身はゲームはしないのですが、でも「なるほど!」と膝を打ってしまいました。

水やり問題、その後・・・

2008-07-27 23:30:19 | 日常


以前、宙(そら)の庭にある花の水やりをどうするかという問題を話しました。

「水やり問題」
それまで玄関先が殺風景だったので、花を植えてみたり、鉢植の花を保護者の方からもらったのです。


もらったはいいけれど、宙(そら)のやっていない土日や長期休暇のときにどうするかという問題が出てきたのです。


「出てきたのです」と言っても、それが問題だと思っているのは、一部のスタッフと保護者の方だけだったりするのですが・・・



で、その問題が少し解決に動き出しています。



それは、


簡易給水器。


これですね。

ペットボトルに水をいれ糸を垂らし、もう一方の糸の端を鉢に差すのです。


毛細血管現象を利用しているらしい。


鉢植の花を置いてくれた保護者の方からもらいました。ありがとうございます。


使ってみると、たしかに糸を伝って水が鉢に行っているし、ペットボトルの水は暑い日にはかなり減っています。


でも、宣伝文句には

「約4~5日はこれで安心。」

って書いてあるけれど、暑い夏の日にはちょっと無理があるかな。


でも、常時この装置で水を送っていることで、毎日水をあげていると、花がよく上を向くようになったと思う。


ただ、長期休暇に入る8月5日からは、一日おきぐらいにはちゃんと水をやった方がいいかな。

書籍 『自分を生きる学校』 出版記念講演会のお知らせ

2008-07-23 11:18:09 | お知らせ
すでに御存知の人も多いかもしれません。


でも、なんにも知らなかったという人も、じつは多いかもしれません。


ともかく、以前にも触れましたが、私たちデモクラティックスクールで、このたび書籍を出版しました。


題名は、


『自分を生きる学校』(デモクラティック・スクールを考える会編、せせらぎ出版)


です。


デモクラティック・スクールは、今日本に四つありますが、この本は主にデモクラティック・スクールまっくろくろすけ宙(そら)のスタッフ・メンバー・保護者の人たちによって書かれています。


「授業もクラスもカリキュラムもない」と言われると、どんな学校なんだ?と思われるかもしれません。


そういう人にこそ読んで欲しい本です。


この学校に通っている子どもや親がどんなことを思い、どんなことを経験しているかがよくわかります。


興味のある人もない人もぜひ読んでください!!!



そんでもって、この本の出版記念講演会を8月10日(1時30分から)に行います!!!


場所は神戸、三宮の


神戸市勤労会館 405号室

です。

●施設名  神戸市勤労会館
●住所  〒651-0096 神戸市中央区雲井通5丁目1-2
●電話  078-232-1881
●アクセス  市営地下鉄・JR・阪急・阪神・ポートライナー各三宮駅から東へ徒歩10分

入場料は1000円で、地図は以下のページに載っています。


講演会では、

・アメリカ、ボストンのサドベリー・バレー・スクールのスタッフ、スコットさん
・宙(そら)やまっくろくろすけの現メンバー

などの話のほか、質疑応答もありますので、デモクラティック・スクールとはどんなのものなのか?と思われている方はぜひいらしてください!!!

詳しいスケジュールやチラシができたら、またお知らせしたいと思います。

It is not easy to help others.

2008-07-22 11:42:13 | 大人と子どものかかわり



「子ども」と付き合っていると、わたしたちは彼らに「教え」たくなるし、「助け」たくなります。


子どもを弱い存在だととらえているんですね。


人を弱い存在ととらえていると、人はどんどん弱くなっていきます。


だから私たちは、大人の人に安易に手を差し伸べてはいけないと考えます。



それなのに、子どもに対しては、ついつい「助け」たくなります。

助けることで、優越感を得ることができるし。


また、助けてあげる・弱い存在であるはずの子どもがこちらの言うことをきかなかったりすると、かっとしたりします。


わたしがデモクラティックスクールにいて「失敗したなぁ」と感じるのも、ついつい「子ども」を「助け」ようとしている自分に気づくときです。



助けることは、その人が自分で学ぶ機会を奪ってしまっているにもかかわらず。


人を助けることは、その人を弱いとみなすことです。


だから、人を助けるというのは、してはいけないことではないし、しなければならないときもあることですが、簡単にできることでもありません。


学校を運営していて難しいと思うのは、そういうところです。

宙(そら)を出るとき

2008-07-18 15:04:25 | 自分を生きる



宙(そら)では、教科の勉強をする子もいます。

数学や英語など。

宙(そら)にはカリキュラムはないけど、高校に行きたいと思っている子たちが勉強をしたりしています。



宙(そら)に入学できるのは、4歳から15歳まで。

今宙(そら)に通っているのは、11歳から16歳までです。


宙(そら)などのデモクラティックスクールは、アメリカで生まれたサドベリー・バレー・スクールをモデルにしています。


そのサドベリー・バレー・スクールは、アメリカの教育制度により、正式な学校として認可されています。

創始者のグリーンバーグさんは、単なるフリースクールではなく、正式な学校として認可されることを重要と考えていたと『「超」学校』の中で述べています。


日本で「学校法人」として認められるには、グラウンドや校舎をもっているなど、様々な条件をクリアする必要があるようです。

当然、カリキュラムも必要なのだと思います。


アメリカのサドベリー・スクールの場合、卒業すれば高卒資格が得られるようですし、そこから大学に進学する人も多いようです。

しかし日本でも現在は高校卒業資格の取得方法が多様化しているので、必ずしも既存の高校に行く必要はなくなってくるでしょう。

またそうなるように行政に働きかけて行きたいとわたしは思っています。

しかし、いずれにしても重要なのは、子供たち自身が自分で進路を決めて生きていくことです。宙(そら)を出るときも、そして出た後もずっと。


宙(そら)を出て社会に出るのも、高校に行くのも、あるいは大学に行くのも、子供たちが決めていくのです。

自分で決めるということを学ぶことができるのが、デモクラティックスクールの最大の強みなのですから。

来ると決める

2008-07-15 14:50:34 | 日常



暑いですねぇ。


梅雨はまだあけてないのに。


雨がいつでも降りそうな暑さなのに、暑さだけはもう真夏並みです。


宙(そら)にはクーラーがありません。


私は、宙(そら)の生徒がもっと増えて財政的に余裕ができればクーラーも買えるのではないかと思いました。


でも、代表のぐらの話では、


「そういうものではない」


ということです。


どうして


「そういうものではない」


のか、納得のいく説明はないのですが、それでも


「そういうものではない」


そうです。


宙(そら)の生徒は今9名ですが、20名になっても宙(そら)にクーラーは入らないのです。


その方が健康的だから、なのでしょうか?


クーラー病にならないし。


クーラーが出す熱による温度上昇に貢献することもありません。




でも、どれほど暑かろうと、夏の宙(そら)のメンバーたちの出席率は高いのです。


既存の学校とは違い、宙(そら)に来るメンバーは、「宙(そら)に来る!」と決めて宙(そら)に入学します。


宙(そら)は、何をしても自由な場所です。つまり、自分ですることを自分で決める場所です。


そういう場所にくると決めた彼らは、たとえクーラーがなくても、宙(そら)に来るのです。

デモクラティックであること

2008-07-11 12:59:55 | 日常



デモクラティックスクール宙(そら)は現代表の倉谷明伸(ぐら)によって創立されました。2004年5月のことです。

しかしその前身である「フリースペース宙(そら)」は2002年に作られ、さらにその前身のスクールができたのが2000年のことです。

もう8年も前のことです。

あと2年で10年ですよ。

これだけの長い歴史があり、その間の多くの期間に代表を務めてきたのがぐらですから、ぐらの考えや行動が宙(そら)という団体の性格に大きな影響を与えてきたと考えるのが普通です。


しかし、ぐらは宙(そら)が「ぐらの学校」と呼ばれることを嫌いますし、メンバーである子ども達もそれはおかしいと言うでしょう。

なぜなら、宙(そら)の運営はすべてミーティングによって決定されるのであり、そのミーティングでは生徒とスタッフが平等な一票をもつことで成り立っているのですから。


実際、宙(そら)では、またすべてのデモクラティックスクールでは、創立者やスタッフである大人が絶対的な権威・権限をもつことはありません。

その象徴のひとつが、スタッフの雇用・解雇もメンバーである子どもたちによって決められるというルールです。

そう、創立者であろうと、子供たちによって「必要ない」と見なされたら、この学校にいることはできないのです。


私は、このルールは、大人と子供が偏見を乗り越えて対等な立場に立つための方法の一つであると思います。

メンバーがスタッフの雇用の権限を握っているからと言って、スタッフが子供にごまをすることはありません。そんな嘘は子供はすぐに見抜くでしょうし、そんなせこい人間と一緒にいたいと思う子供もいないでしょう。

「子供がスタッフの雇用を決めることができるなら、子どものやりたい放題になるのではないか」

そう思う人もいるかもしれません。

しかし、デモクラティックスクールはもともと自由な学校であり、自分のやりたいことができる学校です。そこでは、子供たちは最初から反抗すべき対象はないし、「したくない」ことをする必要がないのですから。

もちろん、同じ場を共有するもの同士が守るべきルールがあります。備品の片づけや掃除など。しかしそれらのルールを守らなければ、やりたいことを自由にできるこの学校を運営することはできないということを、メンバー自身がいちばんよくわかっているのです。

私はこの学校で働いていてつくづくわかります。人は完全な自由を与えられるとき、他者との共同生活のルールを守る必要性をもっともよく認識する、と。


デモクラティックスクールでは、メンバーに完全な自由が与えられるからこそ、メンバーたち自身の考えで学校が運営されていきます。

そこには、誰かが恣意的に学校を利用する余地などありません。

だからこそ、デモクラティックスクールはデモクラティックでありえるのです。


doing nothing

2008-07-08 14:25:17 | 学び


大げさな言い方ですが、私たちが人生を進めるとき、どこかで立ち止まるときが必要なように思います。


立ち止まって、考えて進む方向が分かるものなのかは、人によって違うでしょう。


考えてどうにかなることなんてわずかですから。


人はむしろ、何もしていないようでも、その人の中で“何か”が動いていて、あるいは“何か”が起こっていて、その人を次のステップに(知らず知らずのうちに)連れて行っている、そういう考えの方が私は好きです。


三年寝太郎というお話がありますね。寝太郎はずっと寝ていましたが、ただ寝ていたのではなく、彼の中では“何か”が起こっていて、寝た後に何かをするように彼を向かわせていたのではないでしょうか。


やはり私たちには、何もしない時というものも、必要なのでしょう。


今の社会では、小学校に入るやいなや、何もしないということが子供には許されなくなります。


つねに外部から何かをしているように強制され、それを上手くできない子は「できない子」というレッテルを貼られます。三年寝太郎が今の小学校・中学校を過ごすことは不可能です。


しかし、私たちには本当は必要なのです。

何もしないという時間、退屈だという時間が。


これまで何かをしていて、次に新しいことを始めるには、空白の時間が必要なのです。


その空白の時間も、人によって長かったり短かったりするでしょう。


長い方がいいのか短い方がいいのか、それも一概に言うことはできません。


デモクラティックスクールの子供たちを見ていると、あることに熱中しているときもあれば、退屈しているように見えるときもあります。


もし退屈しているのなら、彼らにとってとても重要な時間を過ごしているのだと思います。

プール

2008-07-04 15:02:21 | 日常


暑い。


暑い。


暑い。


暑いですねぇ。


今日、宙(そら)のメンバーの一部はプールに行っています。


男の子5人で。


このプール企画は、スクールのプロジェクトとして行われています。

つまり、スクールが入場料や交通費を出すのです。それは当然の権利としてメンバーたちによって請求されます。


このプール企画が持ち上がったとき、スタッフも連れて行こうという話もありました。


しかし、スタッフを連れて行くには、そのスタッフの入場料や交通費もスクールに請求しなければなりません。スタッフにとっては仕事になるのですから。


それは、イコール、メンバーの活動費予算がその分減ることを意味します。

彼らには、プールのほかにも、釣りや野球やゲームなど、しなければならないことがたくさんあります。そのためにはお金も必要です。


ですから、彼らは、今回はスタッフを連れて行かないことを選択しました。


自分たちだけでしっかり楽しむことを選択したのです。




しかし今日はプール日和だねえ。