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marieの日記帳

毎日の出来事や趣味の事、商品の感想、
家族として迎えたトイプードルのホークとの生活
などを綴っています。

メアリー・カサット展 夜間特別鑑賞会に参加して(横浜美術館)

2016年07月03日 | 美術館・アート・ヨコハマトリエンナーレ
現在横浜美術館で開催されているメアリー・カサット展の夜間特別鑑賞会に
参加させていただきました。


メアリー・カサット展2016年6月25日~9月11日まで(木曜日休館)


印象派を代表する女性画家メアリーカサットの35年ぶり2回目の回顧展です。
音声ガイドは、女優の小雪さんがされています。

カサットの生涯をたどる形で展示され
版画家としての作品も見ることができました。

作品の展示から印象に残ったものを少し撮影させていただきました。
会場内の写真は、主催者の許可を得て撮影したものです。


『刺繍するメアリー・エリソン 』1877年油彩、カンヴァス フィラデルフィア美術館所蔵
中央
『赤い帽子の女性』1874/1875年 油彩、カンヴァス ジェラルド&キャサリン・ピーターズ夫妻協力

このころの作品は、肖像画と風俗画を重ねわせた作品が多く
印象派と出会う前の彼女の作品を見ることができます。



中央
『桟敷席にて』1878年油彩、カンヴァス ボストン美術館所蔵

昼間の外出着でこの時代、黒はおしゃれな服でした。
桟敷席の向こうに彼女を見ている男性の視線。
それを気にもせず彼女が見つめている視線の先には何があるのか
想像をかきたて、周囲の明るい色と彼女の黒い服のコントラストが印象的です。
この頃になると風景の中の女性、子供を描く作品が増えてきます。

エドガー・ドガとの出会いで印象派の影響を受け
作品にも表れてきます。


シカゴ万国博覧会と新しい女性像


『果実をとろうとする子供』 1893年油彩、カンヴァス ヴァージニア美術館所蔵
アダムとイヴのころ、知恵の実とされた林檎を
女性が自らもぎ取って子供に与えているというところから
女性の意思を感じる絵画になっています。


『そよ風』 1895年油彩、カンヴァス テラ・アメリカ美術基金
メアリー・フェアチャイルド・マクモニーズ
優美で軽やかな雰囲気を感じる作品

ジャポニズムの影響を受けた作品

中央
『手紙』 1890~91年 ドライポイント、アクアチント アメリカ議会図書館所蔵

『オムニビュスにて』 1890年~91年 ドライポイント、アクアチント 
アメリカ議会図書館所蔵

晩年、白内障を患ったことで発色の良いパステルを使うようになりました。

『クロッシュ編みの稽古』1913年 パステル、紙 個人所蔵

カサットさんは、印象派の絵画をアメリカに広めました。
アメリカの裕福な家庭で生まれ次兄の病気療養で渡欧し
ヨーロッパの文化に触れたものの
21歳で絵画勉強のため父親の反対を押し切って単身渡仏しました。
美術学校も女性の門戸が狭くルーブル美術館で有名な画家の絵を
模写することで絵画を学んでいったと知りました。

生涯独身をとおした人生でしたが、
作品の題材には母と子を描いたものが多く、
女性を応援してくれる心が温まる作品が多かったです。


中央
花瓶『子供たちの輪』 1903年ごろ 陶器(花瓶製作:アンドレ・メテ)プティ・パレ美術館
カサットさんの絵付けです。

メアリー・カサット展とコラボして
KIHACHI(クイーンズイースト2F)、AMALFI(MARKISみなとみらい1F)
BRASSERIE’Ts Musee/cafe小倉山(横浜美術館内)では
特別メニューがあります。

またホテルでは
ホテルニューグラウンド、横浜ロイヤルパークホテル、
横浜グランドインターコンチネンタル、横浜ベイホテル東急
ニューオータニイン横浜でもコラボ企画が用意されています。

美術館を鑑賞した後は美味しいものを食べて語り合うのに良いですね。
詳しくは美術館内のリーフレットかこちらで。
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ド・ローラ・節子の暮らし展

2016年05月27日 | 美術館・アート・ヨコハマトリエンナーレ
そごう美術館で開催中の
『ド・ローラ節子の暮らし展―バルテュス夫人、受け継いでゆく和の心―スイス、グラン・シャレで活きる日々』を
見てきました。


会期:2016年5月14日(土)~5月29日(日)



20世紀最後の巨匠」と称えられた画家、故バルテュス(1908~2001年)の夫人であり、
自らも画家、随筆家、作陶家として活躍する節子・クロソフスカ・ド・ローラさん(1942年生) 。

節子さんの絵画作品をはじめ、着物や愛用品、自身がデザインした食器などを用いたテーブルコーディネート、
手作りの品など約180点を展示され、節子さんの美しく豊かな暮らしが紹介されていました。

節子さんの今の暮らしぶりやホテルを買い取って暮らしている
お家やお庭も素敵ですが、
若い時の節子さんも美人で綺麗な方でした。

古いものを今も大切にして生活に活かしておられ
手作りの品々に温かみを感じました。


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『華麗なる薔薇のおもてなし』今田美奈子さん/横浜高島屋ギャラリー

2016年05月26日 | 美術館・アート・ヨコハマトリエンナーレ
昨日は、横浜の百貨店のギャラリー&美術館を友人とはしごしました。

最初に行ったのは、今田美奈子さんの
お菓子とテーブルアート華麗なる薔薇のおもてなし

■5月21日(土)→30日(月)
■8階 ギャラリー
ご入場時間:午前10時~午後7時30分(午後8時閉場)
※最終日5月30日(月)は午後5時30分まで(午後6時閉場)。




入り口だけ、撮影でした。
手入れの行き届いたテーブルウェアと薔薇のアレンジメント
今田美奈子さん食卓芸術サロン40周年を記念した展示で
さまざまなもてなしが紹介されていました。

名窯の豪華な食器が美しいし、シュガーデコレーションのクリノリンレディも
可愛らしかったけれど、薔薇の豪華さがテーブルウエアを引き立てている
感じがしました。

出口付近のショップのところで
今田美奈子さんが来られていて書籍のサインに応じられていました。

お昼は,6階のイノダコーヒー 横浜高島屋で。

エビグラタンプレート¥1,550 (税込)
珈琲も飲んだのですが撮るのを忘れてしまいました。

このあと、そごう美術館(ド・ローラ・節子の暮らし展)へ。
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「伝説の洋画家たち 二科100年展」東京都美術館 Ⅱ

2015年08月14日 | 美術館・アート・ヨコハマトリエンナーレ
伝説の洋画家たち 二科100年展」の特別鑑賞会『二科100年展ナイト』に参加させていただいた
記事の続きです。

印象に残った作品の中から
第3章 発展そして解散 1934年~1944年


アンリ・マティス 『青い胴着の女』 1935年
油彩・カンヴァス 石橋財団ブリジストン美術館
1934年からマティスの秘書役をつとめたリディア・デレクトルスカヤがモデルになっています。
二科展の展示にマティスの絵が並べられていることに意外性を感じたのですが
硲伊之助氏がマティスを訪問した時に二科展の出品を依頼したものだそうです。


伊藤久三郎 『合歓の木』 1939年
油彩・カンヴァス  京都市美術館

高い視点から新緑の野原で石けりをして遊んでいる幼女を描いた作品で
この作品で二科会会友へ推奨されたそうです。
新緑の緑と白い少女の光景がファンタジックで
風で合歓の木の葉が風にそよいでいるように感じました。


第4章 再興期 1945年~2015年



岡本太郎 『重工業』 1949年
油彩・カンヴァス 川崎市岡本太郎美術館

戦後の復興期、川崎の工場を取材して描いた作品で
鉄工所を表しているような火花と歯車の周りに人が描かれ
大きな長葱は、農業を表しています。
工業と農業、対局主義を代表する作品だそうです。


淀井敏夫 『聖マントヒヒ』 1966年 
ブロンズ  東京藝術大学

ヒヒの頭を持つ古代エジプトの月の神トトの
聖なるイメージで、胴体と細く伸びた肢体のコントラストの造形は
キリンに関心を持ち制作する中で生まれたものだそうです。



著名な画家の二科展の作品を鑑賞させていただき、
印象派の画家、セザンヌやルノワール、シャガールの
影響を受けていると思える作品もあり、
ゴッホやホイッスラーは日本の浮世絵に影響を受けましたが
日本の画家は、印象派の画家の影響を受けていたのを感じました。

全国から集められた二科展の作品、個人蔵のものもありましたので
それらを一挙に観ることができて良かったです。

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「伝説の洋画家たち 二科100年展」東京都美術館 Ⅰ

2015年08月13日 | 美術館・アート・ヨコハマトリエンナーレ
一昨日のことですが、「伝説の洋画家たち 二科100年展」の特別鑑賞会『二科100年展ナイト』に
参加させていただきました。
「伝説の洋画家たち 二科100年展」の会期:2015年7月18日から9月6日まで。


1914年に文部省美術展覧会(文展)の鑑査に不満を抱いた洋画家たちが
文展から離れ公募展を立ち上げたのが二科会/二科展の始まりだそうです。

今年で100回を迎える節目を記念して二科展の歩みを
二科展に出品された美術史に名前を残す作家の作品を通して
味わえる展覧会になっています。
二科展は、アバンギャルド・前衛画家が多く『伝説の洋画家』ということで
亡くなられた画家の作品が展示され、40歳前後で亡くなられた作家さんも結構いらっしゃるそうです。

展示構成は、時代にそって4つに分けられ
草創期から再興期まで120点の作品が展示されています。

私の好きな洋画家の藤田嗣治さん、東郷青児さん、佐伯祐三さんの作品が
展示されているということで楽しみながら鑑賞させていただきました。

その中から私が気になった作品

第1章 草創期 1914~1919年


東郷青児 『パラソルさせる女』 1916年
油彩・カンヴァス  一般財団法人陽山美術館

東郷青児さんが19歳の時nに描いた作品で第3回二科展に初出品し二科賞を受賞した作品。
19歳の時からこのような絵を描いていたとは驚きです。
栴檀は双葉より芳しという印象を持ちました。

第2章 揺籃期 1920~1933年


中原實 『モジリアニの美しき家婦』 1923年
油彩・カンヴァス 個人蔵(東京都現代びじゅつかん寄託)

第10回展で最優秀作として評された作品ですが
私としては、この作品を見てアメデオ・モディリアーニが描く
人物像に似た雰囲気だと思いました。


佐伯祐三 『新聞屋』 1927年
油彩・カンヴァス 個人蔵

1927年再渡仏のときに描かれた作品で、1928年パリ郊外で客死したため
遺作として第15回二科展で陳列されたもの。


古賀春江 『素朴な月夜』  1929年
油彩・カンヴァス 石橋財団石橋美術館

第16回二科展に出品された作品。
赤い食卓に花が飾られ綺麗な色合いと思ってみていると
空には飛行機が急降下して落ちていく。
テーブルの上に置かれた家は後ろの家並みに繋がっていて
一枚の絵の中に様々な光景が微妙なつながりを持って存在しているように感じ
不思議な絵でした。
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写真展『世界ネコ歩き』そごう横浜店にて

2015年08月10日 | 美術館・アート・ヨコハマトリエンナーレ
美容院へ行った帰り道、チケットをもらっていた横浜そごう8階催会場で開催中の
『写真展 岩倉光昭さんの世界ネコ歩き』を見ました

8月5日(水)〜17日(月)
NHK BSプレミアムの人気番組『岩合光昭の世界ネコ歩き』
写真展です

ヨーロッパ、アフリカ、アメリカ、アジアなど世界15地域で出会ったネコたちの写真作品を中心に
国ごとに展示されていて、綺麗な風景をバックに様々な表情を見せている可愛い猫の姿に
癒されました。

来場特典で各日先着1000名さまに特典しおりがもらえるということでしたが
お昼過ぎで1000名の枠を超えていたみたいでもらえませんでした
特典しおり目的の方は、早めに行かれたほうが良いのかも。
夏休みなのでたくさんの人が見に来られていました。
隣接してショップでは猫グッズが販売されています。

同じフロアでお中元の処分セールもしていたので見て回り
小田原の干物の詰め合わせを買いました。

1080円(税込)
保冷箱に保冷剤と一緒に詰め合わせになっているので
帰宅しても干物が凍ったままでした。
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東京国立近代美術館~これからの美術館事典

2015年07月23日 | 美術館・アート・ヨコハマトリエンナーレ
昨日の続きになります。
三菱一号館美術館から歩いて東京国立近代美術館に向かいました。
電車ですと東京国立近代美術館の最寄り駅は、竹橋駅です。


東京国立近代美術館

企画展は、No Museum, No Life?―これからの美術館事典
国立美術館コレクションによる展覧会

会期:2015.6.16 - 9.13

NGマークがないところは撮影可能です。

作品の鑑賞はもちろん、美術館に作品が並べられるまでの
裏側も知ることができる展示になっていました。

気になった作品

スン・ユエン&ボン・ユー
I am here

等身大の大きさで本物かと思うほどよく出来ていました。
壁を覗いている男の人の壁の向こう側からもこの作品が見れます。
武器を持った人に覗かれていたら怖いです



ピエール=オーギュスト・ルノワール
『横たわる浴女』 (国立西洋美術館所蔵)
ルノワール独特の女性の顔ですが、額縁のレリーフが凝っていたので
印象に残りました。

額縁といえば、この作品の額縁には、靴やベルト
パレットなどがレリーフされていて可愛いかったです。

作品は、藤田嗣治氏の『動物宴』
壁には裸婦の素描が貼られ、動物たちがテーブルの肉を
食べようとしている絵で、
動物たちの姿を描くことを通して人間の残忍な本性を表していると
説明書きに書かれていました。

藤田氏の作品がこの他にもいろいろ展示されていて
戦争を描いた作品を初めてみました。


岸田劉生氏の『道路と土手と塀』(重要文化財)
約100年前の代々木の風景だそうです。
100年前は、道も舗装されず、こんなに殺風景だったのだと知り、
100年後は、また違う風景がそこにあるのだと思いました。
写真では伝わらないですが、写実的で力強い油彩でした。

美術館の鑑賞は17時までで、作品をゆっくりみているうちに
時間がなくなって工芸館まで見ることができなくなってしまったのが
残念です。

見応えのある展示でしたので、今度は時間をたっぷり作って
見に行きたいと思いました。



昨日は、晴天でしたので、お堀の水に太陽の光が眩しく反射していました。
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画鬼・暁斎ーKYOSAI /三菱一号館美術館(東京・丸の内)

2015年07月19日 | 美術館・アート・ヨコハマトリエンナーレ
昨日は、小雨がぱらつく中、三菱一号館美術館のチケットをいただいたので
夫と「画鬼・暁斎―KYOSAI 幕末明治のスター絵師と弟子コンドル」展を
見てきました。

期間は、9月6日まで。
幕末に生まれ6歳で浮世絵師歌川国芳に入門した河鍋暁斎は
九歳で狩野派に転じ、幕末・明治に画鬼と称され絶大な人気があった絵師です。

三菱一号館を設計したイギリス人建築家ジョサイア・コンドルとの交流の作品も
展示されていました。

美人画、戯画,道釈人物画、山水画、幽霊・妖怪、春画、風俗画と
幅広い題材で描かれた日本画を見ることができました。

美人画の色彩や線が美しかったですし
ニホンザルのふわっとした毛並みが質感が感じられて素敵に思いました。

撮影スポットで写真を撮りました

館内3階に設置されている

惺々狂斎画帖

美術館南口(出口)に設置されたベンチでコンドルと一緒に
写真撮れます。

このベンチ、「ベンチアート」に出品された作品だそうです。


ランチは、美トクのパンフレットに載っていた
丸の内ブリックスクエア3階の
アンセンブルバイマイハンブルハウスで
シンガポール料理/海南(ハイナン)チキンライスを食べました

美術館のチケットの半券を見せると会計から5パーセントOFFに
なります。(1100円)
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表参道散歩『太田記念美術館』

2015年06月17日 | 美術館・アート・ヨコハマトリエンナーレ
今日は、雨が降ったり薄日が差したりと不安定なお天気でした。
表参道まで出かけましたが、用事が午前中で済んだので
表参道界隈を散歩しました。

これも紫陽花なのでしょうか。

綺麗なお花でした。

北欧雑貨のお店、フライングタイガーコペンハーゲンに立ち寄ってみました。

横浜にもあるのですが、そちらはまだ行ったことがありません。
雑貨をいいろいろ見るのは楽しいけれど
自分の思ったものはなくて、結局、鶴型刺繍ハサミを買いました。

中国製 300円(税込)

疲れたので表参道沿いにあるベーカリーカフェ426で
一休みしました。

あんこが入ったクロワッサンとソフトクリームで
初めて食べる組み合わせ。


そして飲み物セットで880円でした。
一階でパンが売られていて2階がイートインになっています。
好きなパンを選んで食べることもできるみたいです。
窓際に座ると表参道を歩く人の姿が眺められます。
お客さんが少なかったのでのんびりできました。
2階なので窓際でも外からこちらを見られないところがよかったです。


太田記念美術館の招待券をもらっていたので訪ねてみました。


浮世絵専門の美術館なので空いているのかと思っていたら、
見に来られている人が結構多かったです。

江戸の悪人たちをモチーフに描いた浮世絵ですが
歌舞伎の題材なっている悪人たちで
悪人度が☆マークで表示されています。

着物の柄も細かく美しい線で描かれ
悪人たちの表情や所作の形が印象的でした。

浮世絵制作の説明も展示されていました。

次は、NHKスタジオパーク
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大英博物館展―広がる世界~エピローグ 3

2015年04月21日 | 美術館・アート・ヨコハマトリエンナーレ
(大英博物館展―100のモノが語る世界の歴史(東京都美術館)レポートの続きです。)

第5章 300AD~1100AD 広がる世界



唐三彩の官吏傭 728年ごろ 中国 河南省

唐代の将軍や枢密顧問官の墓から出土したもの。
来世で良い待遇を受ける人物に値することを冥界の神々に説明するために
埋められたそうです。

ホクスンの銀製胡椒入れ 350年~400年 イギリス、ホクスン

当時、胡椒は1ポンド(450g)が兵士2週間分の給料に相当し珍重されたそうです。
ローマによるブリテン支配が崩れた時、裕福なローマ人が埋めたのではないかと
いわれています。

第6章 900AD~1550AD 技術と芸術の革新



ルイス島のチェス駒 1150年~1200年 イギリス、ルイス島(おそらくノルウェーで制作)
セイウチの牙、クジラの歯

ハリーポッター『賢者の石』で一躍有名になったチェス駒ですが
方尖塔(ほうせんとう)型のポーンの駒と人物をかたどった78個からなるそうです。
駒は、ノルウェーのトロンへイムで制作されたと思われ
そこは、セイウチの牙の彫刻の1大拠点だそうです。


イフェの頭像 1300年~1400年初期 ナイジェリア、イフェ
真鋳

イフェの王、オーニの頭像。
イフェは、800年ごろに西アフリカに出現し1100年ごろから1400年にかけて繁栄した国だそうです。
写実的にとてもきれいなラインで作られていました。


第7章 1500AD~1800AD 大航海時代と新たな出会い



柿右衛門の象 1650年~1700年 日本、佐賀県有田市

江戸幕府が貿易を認めたオランダ人によってヨーロッパに渡ったもの。
上映中の映画「ナイトミュージアム /エジプト王の秘密」で
この像が、博物館内で動き回るそうなのですが、映画をまだ観ていないので
どんな感じで動き回るのか気になっています。

両面式のカメオ 1500年~1600年 イタリア
オニキス、金、ルビー、ダイヤモンド


表側はギリシア神話ヘラクレス、裏側は、ヘラクレスの愛人オムバレーが彫られています。

第8章 1800AD~ 工業化と大量生産が変えた世界


バカラの水差し 1878年 フランス、ロレーヌ

ルネサンス期のガラス彫刻に着想をえた作品で
1878年のパリ万博に出展されたものです。

銃器で作られた『母』像 2011年 モザンビーク 

モザンピークの内戦で廃棄処分された銃器から作られていて
1995年に始まった『銃を鍬に』プロジェクトの一環で生まれた作品です。

争いのために使われる武器が世界からなくなる日が、早く来ることを
祈りたいです。


エピローグ 今、そして未来を語るモノ

紙管ー坂 茂(ばんしげる)さんによる紙の避難所用間仕切り




東京都美術館が選んだ101番目の作品です。
坂さんは、組み立てが簡単な素材を用いて
世界中の被災地や紛争地で仮設の住宅や学校、シェルター、学校も建設されているそうです。


以前に、イギリスの大英博物館を訪れたことがあるのですが
所蔵品が多く、展示品の説明は同行のガイドさんによるものでしたので
じっくり味わう時間がありませんでした。
今回、東京都美術館の特別鑑賞会『大英博物館展ナイト』に参加させていただいて
日本語による丁寧な説明で理解が深まり、
こんなものも大英博物館に置いてあるのだと
あらためて知りました。
丁寧に細工した芸術品のような貴重な品々を拝見させていただいて
その時代の人たちの生活ぶりにふれることができよかったです。
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