THE READING JOURNAL

読書日誌と雑文

「真珠の首飾り」

2008-11-18 | Weblog
「フェルメール全点踏破の旅」 朽木 ゆり子 著

1 ベルリン ≪真珠の首飾り≫≪紳士とワインを飲む女≫

フェルメールを見る旅、著者はまずベルリンに降り立つ。
ベルリンは、東西ドイツ統合以来、美術館を統廃合を行っている。
現在、フェルメールの作品、
≪真珠の首飾り≫≪紳士とワインを飲む女≫の2点は、国立絵画館で展示されている。

真珠の首飾り
この絵は、≪窓辺で水差しを持つ女≫≪青衣の女≫≪天秤を持つ女≫の三点と共にフェルメールの最高傑作となる一枚である。
上の4枚に共通しているのは、光が左手から入ってきて部屋の中のいろいろなものに反射しているという構図である。しかし、≪真珠の首飾り≫は他と違い、室内を金色の光が満ちている。
著者は、ポールオースター夫人である作家シリ・ハストヴェットの「フェルメールの受胎告知」というエッセイを翻訳したことがある。
そのエッセイには、この
≪真珠の首飾り≫の構図が、宗教画の受胎告知と非常に似ていて、フェルメールは、敬虔なカトリック教徒でその宗教感を絵で伝えているのではないかと書かれている。著者本人は、そのエッセイの見解には反対だが、そのような見方もできることも興味深い。
当時のオランダではプロテスタントが聖像を禁止していて宗教画は下火になっていた。また、フェルメール自身はカトリック教徒の妻と結婚するときにカトリックに改宗している。

紳士とワインを飲む女
この絵は、初期の作品であるため名作の呼び声が高いわけではない。この絵では、寓意が一定の役割を果たしていて、椅子の上の楽器は”愛”を表し、ステンドグラスの馬勒(ばろく)を持つ女は“節度”を表している。しかし、奇妙にも二人が飲酒や性愛に溺れている様子はなく、上品な絵になっている。

フェルメールにパトロンがいたのか?それについては、はっきりとしたことは分かっていない。しかし、ジョン・マイケル・モンティアスの『フェルメールとその環境』によれば、いろいろな状況証拠からファン・ライフェン夫妻をパトロンと推定している。

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遠藤周作と歩く「長崎巡礼」 遠藤周作 芸術新潮編集部 編

「女の一生」の舞台を歩く その2 【丸山から大浦天主堂+大籠町】キクの祈り、コラム サンタマリアとキク①、コラム サンタマリアとキク②

ここでは、キクの短い生涯と共に歩く。
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  2. 思切橋
  3. 丸山
  4. 唐人屋敷跡、土神堂
  5. 大浦海岸通り
  6. 大浦天主堂への坂
  7. 大浦天主堂
  8. 旧羅典神学校(キリシタン資料室)
  9. 祈念坂
  10. 十六番館
  11. 聖コルベ記念室
  12. ゼンチョ谷(善長谷教会)
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「英会話・ぜったい音読 標準編」 國弘正雄 編

LESSON 1 The Internet

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