【実録】会計事務所(公認会計士・税理士)の経理・税金・経営相談

大阪市北区の築山公認会計士事務所(築山哲税理士事務所)です。
身近な疑問の解説と役立つ情報の提供をさせていただきます。

帳簿を締める

2010-10-26 17:00:00 | 勘定科目と仕訳
簿記会計の世界では帳簿を「締める」ということがいわれます。「締め切る」ともいいます。締めるとは、もうこれ以上は帳簿への記入はしないということで、これ以上は金額や勘定科目などを変えないということです。

■締め日
記帳する取引の最終日付を何時にするかということです。事業年度が4月1日から翌年3月31日である場合には3月31日ですが、一般に締め日とは一事業年度ではなく月ごとの請求書の発行や納品書の受入れに関して使われる言葉です。「前月21日から当月20日までの発送分を請求する」という場合には締め日は20日です。

■記帳作業の締め切り
何時で記帳作業を締め切るかは非常に大切です。記帳作業には期限があるからです。なお、「記帳作業の締め切りの日」が「締め日」より後になるのはいうまでもありません。

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★記帳作業を締め切った後に間違いを発見した場合
もう訂正はできません。なお、間違いが作業を締め切った次の期間に影響するような場合には、次の期間の帳簿で訂正します。

★コンピュータによる帳簿の特殊性
手書きの帳簿の場合には作業が締め切られた後には帳簿は保管庫などに厳重に格納され、もはや誰でもが手を触れることができない状態になります。しかし、コンピュータ上の帳簿は作業締め切り後も追加入力や訂正が自由に行えます。大手企業のシステムの場合にはこのようなことはないでしょうが(締め後の入力を禁止する設定になっている)、市販のソフトであれば簡単に追加入力や訂正が行えます。

★複数の担当者で作業する場合
「締め日」「作業を締め切る日」を担当者間で統一しておかなければなりません。