朝食をつくりながらベランダで間引いた、もみじ大根を収穫。
鶏で炊いた巾着の横に添える。
小さな間引きの収穫さえ嬉しく、私はときめいてしまう。
ときめきながらも、朝の時間は忙しない。
昼間が暑く、糠床の発酵が早い為、味見をしてアレコレ考える。
つくった朝食を御盆に並べ、食べ始める。
私の座る横には、既に洗濯用のハンガーを置いている。
食べ終わる頃に洗濯が終わるので、食後は洗濯を干すのだ。
食事中、ブナが炬燵から、のそっと出てくる。
重度の気象病のブナの頭は重そうだ。
ボーっとしていたのか、私の横に置いてあるハンガーを潜り歩いて行く。
ハンガーは胴に挟まり、ブナがハンガーごと歩いていく。
笑い吹きだした私は、慌てて追いかけるも、ブナは気づかずベランダへ直行。
おーぃ!ブナさんやーぃっ。
ベランダへ行くと胴に嵌ったハンガーは鍵尻尾で止まり不思議そうに眺めている。
ブナ、そのまま、こっちに来てみて。
漸く、事に気づいたブナは、私の側へ来て、ハンガーは鍵尻尾から落ちた。
急ぎ朝食を済ませ、私は普段着のブラウスに着替える。
ふんわり香りがする。
あれ?何だろう・・・考えては辺りを嗅ぐ。
そうそう、思いだした。
今着たブラウスは、干している時にいつの間にか、ローズマリーの上に落ちていたのである。
ローズマリーの強い香りはつかず、香りは柔らかく付きブラウスの着心地がよく感じる。
朝の忙しない時間、日々、こんなに嬉しかったり、吹きだすほど笑ったり、心地良かったりは無いだろうが、
たまのたまに忙しなさが楽しくなる日があるから、朝の忙しない時間は私には貴重である。
洗濯も干し終わり、溜まったブラウスのアイロンをかける。
アイロンがけが終わったブラウスの上を、ブナが寝ころんでいる。
かけたてのブラウスを子供がどうしようが私は気にならない。
洗いたて、アイロンかけたての布地は、気持ち良いものねーと自分も同じようなことをした記憶を重ねてしまう。
朝仕事を終えると御茶を一服いれ、ふぅと大きな息が吐く。
ベランダには、ブナが残したハンガーが落ちたままだが、未だ拾う気がしない(笑)
ブナが歩いて連れて行ったハンガー。
※朝食風景
・雑穀米
・味噌汁
・人参と茄子の糠漬け
・巾着ともみじ大根の間引き
・梨
・チーズ
間引きした、もみじ大根の歯ごたえが良いっ。