霧雨がふり太陽が柔らかい朝。
少し寒いが、ボクは霧雨に太陽が好き。
でも霧雨をみていても、休みなのに仕事で頭がいっぱいになる。
んー…
「何を抱えこんどるんですと?」
ふっと重たい頭をあげると、ボクは古民家の中。
銀河食堂あらわれた。
「さ、林檎たっぷりのスイートポテトですたい。食べてみなっせ」
いただきます。ボクは静かに一礼し、一口。
「林檎が甘酸っぱくて溶けそうっ」
うんうん、と静かに老女の店主が微笑む。
「雪柳が満開ですなぁ」
食べながら、ボクは、そうなんだぁ、と考える。
「休みくらい、のんびりしてくなっせ。気まぐれ屋から、笑われますばい」
「え?」
ちょうど食べ終わった、ボクのスイートポテトのお皿をスッとひき
「さ、行ってくなっせ。たまには気まぐれな日を送りなっせ」
老女の店主が、徐に、髪に覆う白い三角巾をぬぐいとり、ボクの目の前に放った。
「ここは何処だろう…」
霧雨は無く、綺麗な青空がひろがっている。
ボクの横で雪柳が風に揺れる。
そっか、ボクは理解した。雪柳の花言葉は「気まぐれ屋」。
雪柳の香りを嗅ごうとすると、風に揺れ、ペチペチボクの顔を叩く。
嫌がられている気がしないでもない 苦笑。
あーぁ、ボクは雪柳のある芝生へ寝ころんだ。
※ 昨日の残りの蒸し芋に、林檎2個と黒豆でスイートポテト。