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明日を最後に関西発の九州ブルトレが姿を消すことになりました。寝台特急「なは」は、沖縄の復帰を願って名づけられた愛称でしたが、九州新幹線開業後は運転区間も熊本までに短縮され、その名称の意義も薄れていただけに、いい潮時なのかもしれません・・・・
◆僧侶に公然と暴力 緊迫するチベット(産経)
◆超豪華列車、9月に発車 北京-チベット・ラサ間で(共同)
一方、北京-ラサ間にはオリエント急行ばりの豪華寝台列車が登場するようですが、果たして予定通り「出発進行」出来るのやら。北京五輪も挟んで、それどころではないようなきな臭さが漂っていますね・・・・
このところ、ウイグルやチベットでの分離独立運動絡みの報道が目立ちます(そもそも、ナニナニ自治区というネーミングからして胡散臭い訳ですが)、「観光都市ラサ市中心での衆人環視の中、神聖なる僧侶へ公然と暴力が振るわれ、地元では強い緊張が走っている」『ラサ在住チベット族が産経新聞に対して送ろうとしたメールはすべて届いておらず、携帯電話ショートメッセージなどで「事情はよくない」「妨害されている」などと検閲をさけるための短いローマ字文面などで緊迫した状況を訴えている』といった件は何とも生生しく、寒心に耐えません。
全世界の衆目を集める北京五輪は、チベットやウイグルの活動家らにとっても絶好の舞台であり、開催国の(中共のメンツをかけた)警戒態勢はアテネ以上のものとなるでしょうね。72年のミュンヘン大会では、選手村がテロに見舞われたのだそうですが、北京大会に参加する選手は、過酷な競技環境に加え、こうしたリスクもしょいこむことになります。(アフリカのマラソンランナーの「勇気ある撤退」は見事な決断で、拍手を贈りたいですね!)
ちなみに、「北京五輪というタイミングでの台湾独立宣言」といった類の言辞は、以前も記したことながら、(総統選の結果如何に関わらず)何の根拠も可能性もない話に過ぎません。北京からの脅威に晒されているという点において、チベットやウイグルと比較されることの多い台湾ですが、両者の現況やその背景を考えると、大きく異なる点も見えてきます。
1949年という時代と、中国と陸続きだった点がチベットの悲劇を生んだ背景でしょう。衛星を通じて現地の状況が全世界に伝わる時代でもなければ、容易に侵略され得る地勢であった。失礼ながら、当時のチベットと今日の台湾とでは、国力というか国としての〝付加価値〟も比較になりません。全世界、そして中国大陸に関与している通商国家としてのプレゼンスが、台湾の安全保障に寄与している面も大きいということなのでしょうね。
閑話休題、チベットやウイグルの活動家らのターゲットは、参加する選手や一般市民・観衆ではなく、あくまでも中共の支配体制です。無差別テロ等といった手段に訴えるのは、逆に弾圧の口実を与えることになりますし、厳に謹むべきでしょう。北京(中国)に入る外国のメディアにその窮状を訴え、報道する側も北京五輪の裏側をあますことなく発信すべきです。このタイミングで全世界に向けた問題提起がなされなければ、まさに「神も仏もない」という悲劇であり、まさにジャーナリズムの真価が問われる場面だと思います。
中国はジャーナリストにとって世界最大の監獄 国境なき記者団