私の「認識台湾」

個人的な旅行(写真)の記録を主眼としつつも、実態は単なる「電子落書き帳」・・・・

中国復帰でカジノは活況:マカオ

2008年05月04日 | 極東情勢(日本とその周辺)
長野、ソウルで猛威を振るった<業火リレー>から一週間が経ちましたが、香港、マカオ以降は海南島から中国本土に入るようですね。欧州発時点から眺めているともういい加減辟易してきた(そういう人多いでしょう)のが正直なところで、手前の領分なら、あとはもう好き勝手やってくれという感じです。報道側もチベットやウイグルも含めた中国の人権動向に注視して欲しいですね。

◆Olympic torch passes through Chinese city Macau(AP)

<Before Macau returned to Chinese rule in 1999, the territory was a darker, more dangerous place where criminal gangs, or triads, waged turf wars with drive-by shootings, kidnappings and car bombs that scared away tourists. But under Chinese rule, the violent crime rate has dropped and tourists have been flooding into the city, less than one-sixth the size of Washington, D.C. Macau is made of a peninsula on China's mainland and two islands: Coloane and Taipa.>
(マカオが中国に復帰した1999年前の(リレーが通過した)あたりは薄暗いどころか、ギャングや(清代の)三合会らが銃撃戦や誘拐、自動車爆弾等の犯罪行為で縄張り抗争を繰り広げ、観光客が寄り付かない危険な一画であった。しかしながら、復帰後のマカオの凶悪犯は減少し、ワシントンD.C.の面積の6分の1以下の同市に観光客が押し寄せた。マカオは中国大陸に連なる半島と、コロアン・タイパ両島から成る)

「一国二制度」による特別行政区の片割れがここマカオですが、香港に比べると何だか(少なくとも政治的には)影が薄い感が。マカオといえば「東洋のラスベガス」と称されるカジノ位しか思い浮かびませんが、北朝鮮の銀行口座凍結問題が世間を賑わせたように、マネーロンダリング等も多いのでしょう。リレー報道で〝認識マカオ〟といった塩梅ですが、復帰前より現在の方がむしろ宜しいといった内容が記されています。ポルトガル時代末期がだらしなく、警官も舐められていたのかどうかは判然としませんが、抑え付ける能力は中国の面目躍如たるところでしょうか。

<The torch parade here often seemed to be more about Chinese pride than the Olympics. One group of students from mainland China wore white T-shirts that said, "I love China." Others posed with the Chinese flag in front of colonial-style buildings. Another group held a banner that said, "Love the Chinese race. Build up our country's reputation." Some spectators said they were outraged by the protests in other cities and came out Saturday to show their love for China. "Macau people feel proud. The Chinese have fulfilled a dream," said Ip Chi-keong, 46, a civil servant. "It's right to show concern for human rights problems, but I question their tactics," he said.>
(今回の聖火リレーは、五輪(の関連行事)というより中国の自負心を鼓舞する機会のようだという見方が多い。中国本土から駆けつけた学生の一行は「祖国中国を愛します」と記されたTシャツをまとい、ポルトガル様式の建物の前で中国国旗と共にポーズを取る一行の姿も見られた。(リレーが通過した)諸地域で繰り広げられた抗議活動は憤懣やるかたないと述べ、中国に対する愛国心を示すべく今日(土曜日)沿道に出たと述べる観衆もあった。「マカオの住民は誇りを感じています。中国人は夢を成し遂げたのです」と特別行政区官吏のIp Chi-keong氏(46)は言う。「人権問題に懸念を示すのは正しいことでしょうが、そのやり方はどうかと思うのですよ」)


報道写真等を眺めておりますと、街はエキゾチックないい感じに見えますね。(スペイン、ポルトガル、オランダって没落した旧宗主国御三家といった印象がありますが、返還前はどんな感じだったのやら)こちらでは目に見えた混乱はなかったようですが、APの報道で紹介されている公務員の談話が興味深い。<中華右翼>とまでいかない比較的リベラルな考えの持ち主でも、「中国は目の敵にされている」という被害者意識と反感が強く、それが祖国擁護=愛国心と繋がる向きもあるということなのでしょう。

<After returning to Chinese rule, the city broke up a monopoly on the gambling business. Casino tycoons from Las Vegas and other places were allowed into the market, creating a big gaming boom.Last year, Macau's casinos raked in more than $10.3 billion in gaming revenue, an increase of 46 percent over the previous year, the government said.>
(中国復帰後に、マカオでは従前の賭博利権が解体された。ラスべガスその他カジノ王の参入で賭場は活況を呈するに至る。昨年度マカオのカジノは103億ドル以上もの収益を上げ、前年比46%増であったというのは政府関係者の弁である)


ということは、この連休中にマカオの鉄火場に赴いている日本人観光客も結構いるのかもしれませんが、こんな調子なら「一国二制度」を恒久的に維持する方がオイシイかもしれませんね。(台湾でもカジノ構想があるようですが、マカオ便も就航しているしチト厳しそうな・・・・)香港とは対照的な特別行政区の一面が垣間見え、興味深いところです。


中国はジャーナリストにとって世界最大の監獄 国境なき記者団


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