これはだめだ!

自信喪失、無気力な日本に”喝!”、反日、侮日に反撃、一矢を報いる。

拉致被害者救出を焦れば北の思う壺、金正恩は病気か暗殺の危機か?周辺は権力闘争の渦中、“回答できず”

2014-10-05 | 朝鮮半島

一日も早い拉致解決を 横田さん夫妻招き市民のつどい 
      東京新聞 TOKYO WEB 2014年10月5日 

 北朝鮮拉致被害者の横田めぐみさん=失踪当時(13)=が5日に50歳の誕生日を迎えるのに合わせ、川崎市は4日、市内で暮らす両親の横田滋さん(81)、早紀江さん(78)夫妻を招いて「拉致被害者家族を支援するかわさき市民のつどい」を中原区の市平和館で開いた。市民ら約250人が参加し、37年続く悲痛に心を重ね合わせた。 

 横田夫妻は、めぐみさんの拉致を最初に報じた元朝日放送のジャーナリスト石高健次さんの司会で、支援団体「あさがおの会」田島忠代表、福田紀彦市長と舞台に並んだ。

 今年三月にモンゴルで、めぐみさんの娘のキム・ウンギョンさん夫妻と、ひ孫に当たる女児に会ったことを、早紀江さんは「平和で楽しい時間が持てるのに、なぜここにめぐみちゃんがいないんだろう、と思った」と振り返った。「『今日で命がないかもしれない』と言っている(めぐみさんの)声が聞こえる。必ず助けてあげる」と語り、「政府は、すべての人命が確実に担保されてはじめて北朝鮮への人道支援が可能になるということを、絶対に曲げないで」と訴えた。

 北朝鮮による被害者らの再調査の報告が先延ばしされたことに、滋さんは「拉致被害者は犯罪の被害者。でたらめだが『八人死亡』と前回に出したのだから、資料が何もないのではないと思う。できるだけ早く、よく調べて、解決してほしい」と、一日も早くめぐみさんと日本で暮らせることを願った。

 山谷えり子・拉致問題担当相も出席し「ご家族の悲痛を思うと一刻の猶予もない。拉致問題を最重要課題として、再調査の結果をすみやかに報告するよう北朝鮮に求める」と述べた。

 石高さんは「この国では世間の関心が薄れると政治家はしっかりやらない」と述べ、福田市長も「北朝鮮の不誠実な対応に広く市民で一緒に怒ろう。政府を動かそう」と応じた。

 めぐみさんの同級生のバイオリニスト吉田直矢さんらのミニコンサートもあり、自由の願いを込めて「リベルタンゴ」などを演奏した。 
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拉致被害者の救出は急務であるが 急いては事をし損じる 
 北朝鮮による被害者らの再調査の報告が先延ばしされた。ご家族の悲痛を思うと一刻の猶予もない。拉致問題を最重要課題として、再調査の結果をすみやかに報告するよう北朝鮮に求めねばならない。日本人としれ当然の考えであるが、焦ってはことをシ損じる。相手は“極道者”で日本側の甘えは通用しない。何しろ叔父を殺害して恥じない金正恩がトップを務める“ならず者一家・極道者”を相手にする交渉である。まともにできると考えること自体が甘い。“極道者”にとられた“人質”(拉致被害者)を取り戻すことは、一筋縄にはゆかない。

 しかも“人質”は、拉致被害者だけではない。北朝鮮は特定失踪者、敗戦に伴う混乱で日本に帰還できなかった人や現地で死亡した人の遺骨など多数の“人質”を確保している。これらを取り戻すための交渉に日本ができることは限られている。経済制裁に外務省関係者の交渉であるが、経済制裁はその効果が限られ、外務省関係者の交渉は、“言葉”のやり取りにすぎないから北朝鮮は聞き流すだけですむ。

 北朝鮮は日本とは対極に位置する国である。軍事力が背景に持たない日本外交には限界がある。焦れば北朝鮮に身代金をふんだくられる。ここは、焦らず粘り強く対応しなければならない。 

北朝鮮が足を引きずって歩く金正恩の映像を公開したことの意図は 
   金正恩は暗殺されかかったか?  
   【映像】足を引きずって歩く金正恩氏
    http://blogos.com/article/90118/  

 7月8日、平壌で故金日成主席の死去20年に際し、「中央追慕大会」が開かれた。映像には、金正恩氏が足を引きずって歩く様子も収められている。
 独裁国家では、権力者の体調に関する話題はタブーであり、権力者の病気などマイナスイメージについて報道されることは異例である。北朝鮮要人の体調については、マスコミが報道を行うが、当たらないことが多い。 金正恩はストレスからくる暴飲暴食で肥満で病気持ちとも伝えられている。 足をひきずる金正恩を放映したということは、基本的に北朝鮮当局が問題ないと判断しているといるのだろう。

 金正日は叔父の張成沢を粛清した。2013年12月8日、北朝鮮・平壌市で行われた朝鮮労働党政治局拡大会議で、反党・反革命的な分派行為や不正・腐敗行為を理由に張成沢は労働行政部長をはじめとするすべての役職から解任された。12月12日、平壌市で特別軍事裁判が行われ、国家転覆陰謀行為などの罪状で張成沢に死刑判決が言い渡された。死刑は直ちに執行された。

 権勢を誇っていた張成沢が粛清されれば、張成沢の処刑をきっかけに大規模な粛清が進められ、金正日体制構築のため彼に連なる勢力も粛清される。当然。粛清を受ける側のなかから“反撃”するものが現われても不思議ではない。

 7月8日、平壌で故金日成主席の死去20年に際し、「中央追慕大会」が開かれ、その映像では、金正恩氏が右足を引きずって歩いている。病気による麻痺のレベルではなく、より上の危機的場面があったことを想像させる。

 張成沢に連なる勢力や中国筋による“金正恩暗殺”が画策され、危うく難を逃れ、無事健在であることをPRせざるを得ない”危機” が有った可能性も考えられる。 

北朝鮮はNo2が交代、権力争いの最中にある 
 北朝鮮の金正恩政権のナンバー2、黄炳瑞軍総政治局長ら最高幹部が10月4日午前、仁川で開かれているアジア大会の閉会式に出席するため、韓国を訪問した。北朝鮮軍を事実上統括する軍総政治局長の訪韓は初めて。黄氏らは韓国の柳吉在統一相らと会談した。北朝鮮に対して強硬姿勢を取る朴槿恵政権に軟化を促す狙いとみられる。 

 5月2日、朝鮮人民軍総政治局長のポストが、崔竜海から黄炳瑞に交代した。

 張成沢が粛清をされる直前の2013年11月、金正恩は聖地である白頭山地区三池革命戦跡地を視察し、そこで張成沢の処刑を決定したと言われている。
 この視察には次の8名が同行した。まず金元弘(国家安全保衛部長)は秘密警察「国家安全保衛部」トップで、張成沢の“処刑執行人”である。金養建(統一戦線部長)は重鎮の一人、韓光相(労働党財政経理部長)は労働党の“金庫番”である。 

 朴泰成(労働党組織指導部)、黄炳瑞(労働党組織指導部)、金炳鎬(労働党宣伝扇動部)、ホン・ヨンチル(労働党機械工業部)、 馬園春(労働党財政経理部)の5名は労働党副部長であり、実際の労働党業務を担当している。 

  この8名の中には、張成沢が処刑されて以後、一般的にナンバー2と言われていた崔竜海は含まれていなかった。彼は父親が抗日パルチザンの一人で金日成の盟友「崔賢」を父にもつ人物である。血筋はいいが軍人でないため軍部をバックボーンに持たなかったため独裁国家の実力者としては力不足である。

 崔竜海解任にともなって浮上し総政治局長となった黄炳瑞は、金正恩の新たな側近グループの一人とみられている。
 韓国紙・中央日報は8月29日、北朝鮮の金正恩第1書記の秘密資金を管理してきた朝鮮大聖銀行のユン・テヒョン首席代表が先週、ロシア・ナホトカで500万ドル(約5億1500万円)を持ったまま潜伏したと報じた。北朝鮮消息筋の話として伝えた。第三国に亡命を打診しているという。秘密資金の事情を知る幹部の脱北が事実なら、金正恩体制のほころびを示すものだ。 

 2013年12月、北朝鮮ナンバー2で秘密資金を管理していた張成沢が粛清され、張氏に連なる人物が離反している。北の対外関係で対中国外交が大きな比重を占める。 崔竜海解任で浮上した黄炳瑞を含む金正恩を支える8名の側近が、体制固めのため労働党や軍部の “中国に連なる人物の整理整頓” をしている最中にあると観察される。 

生殺与奪を握っているのは中国である、金正恩を生かすか殺すか   
 北朝鮮の金正恩は10月1日の中国の建国記念日に合わせ、習近平国家主席に祝電を送った。ここ数年必ず盛り込まれていた「朝中親善」の表現を省くなど簡素化した内容で、金正恩は、最高指導者就任後の2012、13年の国慶節に送った祝電で、いずれも「朝中親善を代を受け継いで強化し発展させていく」と記したが、今年は省いた。祝電全体の長さも、昨年や一昨年の半分以下となり、中朝関係の冷え込みを象徴する形となっている。 

 5月に北朝鮮の崔竜海総政治局長(当時、その後解任、上記)が中国を訪れたのに続いて韓国の大統領が中国を訪問した。中国は北朝鮮に対する金融制裁や朴大統領との蜜月の演出で北朝鮮との距離が開いているとの見方があるが、それほど単純な問題ではない。

 6月27日、訪中した韓国のパク・クネが会見で「両首脳はいかなる状況でも北朝鮮の核保有は容認できないということで認識を共にした」と話したが、中国側は「いかなる条件下でも核武装は容認しない」とする文言を嫌い、「朝鮮半島の非核化」という言葉への修正を求めている。共同声明では、「北朝鮮の核実験に憂慮を示し、北朝鮮の核保有を容認できない」と記された部分から「中国は」という主語を取り除き、韓国だけになっている。中国は朝鮮半島非核化に対する姿勢は堅持し、北朝鮮の核だけでなく在韓米軍の核の撤去も念頭に置いている。

 中国が北朝鮮に対する制裁を強めたといわれる。2012年8月、中国・香港の企業グループ「招商局」主導のコンソーシアム(企業連合)が、日本海に面する北朝鮮北東部の経済特区、羅先の開発に絡み、羅先にある羅津港で開発中の3埠頭を50年間租借することで北朝鮮当局と基本合意し、事実上羅先の開発を独占している。

 中国は北朝鮮北部羅先地区の港湾整備に多大の資金を投入し長期にわたる使用権を獲得し、また日本の総領事館建設とおの名目で膨大な用地取得に動いているのは、長期的な観点に立って環日本海経済圏形成を見据えたインフラ整備と観察される。

 中国は北朝鮮に対する石油の供給を一時ストップしたが、これも事前に通知を行っている。金融制裁についても、四大商業銀行が制裁したが、その影響が有ったのかなかったのか確認できていないような軽微なものである。もし中朝間の決済業務が本格的に滞るのであれば、中国からの物資の流れも自然に止まるが、支払いが止まって困るのは圧倒的に輸出超過の中国側である。

 中国は“悪ガキ”も金正恩が暴走しないよう なだめなつつ、北朝鮮が安定するまでの間、親中姿勢が顕著な韓国を経済や歴史問題をカードに抱き込み韓国を日米から切り離すため、パク・クネに寄り添っている。中韓双方の首脳が相互訪問を行い、韓国は中国の属国になりつつある。中国が韓国に与して中朝関係を決定的に断絶させる措置をとることはないと観察される。 

 北朝鮮と中国は2012年8月14日、両国の国境地帯の経済特区2ヵ所でのインフラ建設に拍車をかけ、開発を強化することに合意した。北朝鮮・労働党の張成澤行政部長(当時)と中国の陳銘商務相が共同司会で、羅先経済貿易地区と黄金坪・威化島経済地区の共同開発と共同管理に向け、中朝共同指導委員会第3回会議が開かれた。その中で、両国が2ヵ所の経済特区の開発が実質的な段階に差し掛かっているということを明らかにしていた。

 中朝貿易を概観すると北朝鮮は国土・資源の切り売りという「飢餓輸出」によって外貨を稼いでいる。北朝鮮が正当な方法で外貨を稼げるのは鉱物資源だ。北朝鮮の鉱物資源の中で,マグネサイト,重石,クロム・モリブデン,黒鉛,バライト,金,雲母,蛍石など8種類は,世界10位圏内の埋蔵量を誇る。また,鉄,銀,鉛,亜鉛,銅,ニッケル,コバルトなども世界的な規模の埋蔵量がある。その大半が中朝貿易で中国に輸出されている。咸鏡北道の茂山鉄鉱山は,可採量が数十億トンに上る大規模な優良鉱山であるが,中国国境の豆満江沿いに位置する立地のよさもあって,貴重な外貨稼ぎの拠点となっている。 

 本来ならば,自国のために鉄鉱石や無煙炭を使って鉱工業などの産業を発展させなければならないにも関わらず中国に輸出して石油を輸入し外貨を稼いでいる。中国は北朝鮮の資源などを搾り取っている。北朝鮮は貴重な地下資源を売っているにもかかわらずその収益が人民のために回っていない。「飢餓輸出」、国土荒廃して国民が飢餓に苦しむのが北朝鮮の現実である。張成沢は金正日総書記時代に北朝鮮と中国の指導部が合意した黄金坪・威化島経済特区の開発に主導的に参加してきた。

 黄金坪・威化島経済特区の開発は、中朝国境の鴨緑江河口にある中洲であり,鴨緑江の流れによって次第に中国寄りに移動していった湿地のため立地条件が悪くインフラ整備には資金と時間が相当かかる。羅先経済貿易区への企業進出に関しても、中国国有企業、大手民間企業が投資しているが、昨年11月には、中国大手国有企業が羅津、黄金坪開発区から撤退した対北朝鮮投資に失敗した例も明るみに出ている。

 中朝共同事業“失敗”の報道があった直後の12月12日、事業推進役の張成沢が処刑された。 

 中国への過度の恐れた金正恩は、中国から間合いを取るため「国の貴重な資源を安価で売る売国行為」との理由で張成沢を粛清した。このため黄金坪特区など朝中共同の特区開発事業は、推進役を失ったため、しばらくの間、失速するのは避けられない。

北朝鮮にとって中国は大きな存在であるが,逆に中国にとって北朝鮮は貿易額にしても小さい。しかし北朝鮮には核兵器というものがあり,それがいつ北京に向けて飛ばされるかも分からない。中国としてはときに北朝鮮が暴発しないようをなだめる必要もあり、お灸をすえる必要もある。 

 このようなことから中国側は、“悪ガキ”の金正恩が分別がつくまで事業を放っておくと考えたり、今は韓国が中国の属国化の目鼻がついたので、習金平は金正恩を  “処分” する機会、方策を模索しだしたことも考えられる。これに関連して、2014年04月09日付の韓国の中央日報は「北朝鮮が金正恩暗殺に備え訓練」と題する記事を流している。生殺与奪を握っているのは中国である。 

北朝鮮の日露への接近、No2の韓国訪問
 日朝間において戦時中や戦後の混乱で北朝鮮内に残った人や死没した日本人遺骨収集問題が提起され,昨年9月には代表団が訪朝した。これは北朝鮮が日朝交渉の糸口をつかみたいと考えていることの表れと見える。北朝鮮が竹島のことに言及しないのは,日本との交渉を進めたい意図があるからであろう。北朝鮮にとって日本はモノとカネのつるだ。日本人妻の拉致問題では進まないので,今度は遺骨収集を持ち出して交渉を進めようとしている。例えば,遺骨収集はタダでできない。遺骨掘り起こしのために人夫代などを請求して金儲けを企んでいる。  

 北朝鮮は最近、日本だけでなく、ロシアにも急接近し、特にエネルギー、物流分野での協力を進めている。核・ミサイル開発をめぐり北朝鮮と中国の関係が冷え込む中で、中国依存の脱却を目指す金正恩政権と、東アジアでの発言力を高めたいプーチン政権の思惑が重なり、双方が急接近している。 

 ロシア下院は4月18日、北朝鮮に対し100億ドル(約1兆200億円)の債務を免除する政府間協定を承認した。北朝鮮の対ロシア累積債務は旧ソ連から受けた借款の返済が滞ったもので110億ドルに達していたが、ロシアは北朝鮮の経済状況から返済は困難と判断し、総額の90%の帳消しに応じた。

 北朝鮮は今後、10億ドル(約1020億円)の債務が残り、20年かけて返済するが、返済分は朝鮮半島を縦断するガスパイプライン建設や鉄道事業にあてることになった。

 金正恩体制が2012年4月に発足後、北朝鮮外相の訪露は初めてである。9月30日から始まった李外相のロシア訪問は11日間という異例の長さで、トルトネフ副首相ら極東開発を担当するロシアの閣僚とも会談し、サハリン州や北朝鮮と国境を接する沿海地方などを視察するとの報道がある。  

 両国は既に貿易代金のロシア・ルーブル建て決済などでも合意。李外相の訪露ではロシアが埠頭の使用権を持ち、石炭積み出し港として稼働を始めた羅津港のある北朝鮮北東部、羅先経済特区の開発促進などが話し合われるとみられる。 

 北朝鮮は李外相の訪ロに並行して金正恩政権のナンバー2、黄炳瑞軍総政治局長ら最高幹部が10月4日午前、仁川で開かれているアジア大会の閉会式に出席するため、韓国を訪問した。
  今回の訪韓は3日午前に北朝鮮側が提案した。黄氏一行は、9月に国家体育指導委員会委員長に就任した崔竜海朝鮮労働党書記、南北関係を統括する金養建書記らも含め11人である。北朝鮮軍を事実上統括する軍総政治局長の訪韓は初めて。黄氏らは韓国の柳吉在統一相らと会談した。北朝鮮に対して強硬姿勢を取るパク・クネ政権に軟化を促す狙いとみられる。   

北朝鮮ペースの拉致問題交渉、調査の回答先延ばしをどう見るか
 日朝両政府の外務省局長級による協議に出席した北朝鮮の宋日昊・日朝交渉担当大使は10月1日、中国の瀋陽空港で記者団に対し、日本人拉致被害者らの再調査の状況を聴取するため、日本政府が訪朝団の派遣を検討していることについて、「我々はいつでも(派遣に)応じる準備ができている」と語った。

 これに関連して、岸田外相の説明によると、協議で北朝鮮の宋日昊ソンイルホ日朝交渉担当大使は、日本人拉致被害者らについて再調査するため北朝鮮が7月に設置した「特別調査委員会」について「科学的で客観的な調査に着実に取り組んでいる」と現状を説明した。

 その上で、調査の詳細については「平壌に来て、特別調査委のメンバーに直接会って話を聞いてほしい。訪朝して面談すれば、より明確にできる」と述べ、日本側代表団が北朝鮮の首都平壌を訪問するように打診してきた。外務省幹部によると、北朝鮮側は、安倍首相の訪朝ではなく外務省などの実務担当者の訪朝を求めている。
 政府筋は9月30日夜、「訪朝団を派遣するリスクはない」と述べ、派遣する方針を明らかにした。ただ、派遣の時期はまだ決まっていないという。 

 北朝鮮は独裁国家で指揮命令が徹底しやすい体制にある。監視網が張り巡らされているから国の機関がそれぞれの所掌部署が競うように行った拉致の被害者や日本とつながりのある死没者や生存者の所在の把握は比較的容易であろう。しかも小泉政権時代からの懸案事項であるから拉致被害者等日本側が帰還を求めている被害者などの調査は概ね終了しているとみられる。 

 なぜ、北朝鮮は9月中にも1回目の報告を行う予定だったものを、9月18日、「調査はまだ初期段階にあり、この段階を超えた説明は出来ない」として、報告の先送りを日本側に伝えていたのか。これには、前記「正恩を支える8名の側近が、体制固めのため労働党や軍部の“中国系人脈の整理整頓”している最中にある」ことと関係がありそうである。

 金正恩が右足を引きずって歩いている映像の公開の併せるように外相をロシアに、No2を韓国に派遣した。金正恩は粛清された張成沢やその系列の者や中国筋から“暗殺”されかかったか、いずれにしても彼の周辺は権力闘争の渦中にあり、日本に“回答できる状況にないと観察される。 

 また日本側が帰還を求めている人を日本へ帰還させた場合、北朝鮮指導部に与えるダメージの有無やその程度を一人一人精査するための時間が必要である。この“精査”は、金正恩の権力体制が盤石になるまで続くであろうし、金正恩以外の人物は日本に帰還させる旨を言及することは不可能であろう。北朝鮮が安倍首相の訪朝ではなく外務省などの実務担当者の訪朝をもとめているのは、状況をこっそり知らせ妥協点を探るためかもしれない。 

 外交交渉は軍事力を含む国家の総力を挙げて行うものであるが、日本の外交には北朝鮮とは正反対で、軍事力の裏付けがない。 拉致被害者等の家族は当然のことであるが、被害者等の一刻も早い救出を求めている。 マスコミもそれを報じる。拉致被害者の救出を最重要課題と掲げる安倍首相は、北朝鮮が拉致被害者の調査に着手した段階で制裁の一部解除を実施した。北朝鮮は日本側の動き、特に“焦り”は子細に把握できる環境にある。 

 北朝鮮は “人質” を使って日本から多額の金を引き出すために出し渋りをしている。今は返したくない・返せないので時間稼ぎをしている。日朝交渉は北朝鮮ペースで進んでいるように観察される。急いては事をし損じる。

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