Graceful Distortion

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哀しいテロリスト

2005-06-26 14:28:40 | Weblog
今回紹介する映画は「リチャード・ニクソン暗殺を企てた男」
です。長っ。

・・・物語は・・・

1973年、サム・ビックは、別居中の妻マリーと3人の子供を取り
戻すため、事務器具の販売員として再就職する。しかし、不器用な
サムは営業トークが冴えず、成績も伸びず、やがて口先だけの
営業を強いられることに不満を感じていた。ある日、裁判所から
マリーとの婚姻解消通知が届く。友達と計画したタイヤ販売の
新ビジネスのためのローンも却下され、追い詰められたサムは、
ふとウォーターゲート疑惑の報道を耳にした。サムにとって
ニクソン大統領は、正直者が成功するアメリカの夢を踏みにじった
男の象徴だった…。

・・・・まあこんな感じです。

う~ん。残念ながらこの映画はちょっと受け入れ難い作品です。

サムという男は不器用が故にとか人種や育った環境で社会的弱者
というわけではなく、ちょっと勘違いが甚だしいダメダメ君なんです。
そこがちょっと感情移入ができませんでした。観終わった後例えば
「やっぱり正直者がバカを見るんだよね~。」みたいな描き方でも
なければ、「ニクソン時代のアメリカってやっぱり腐っていたんだね」
とも思いません。要は勘違い君の妄想が故の犯行で、「どの時代にも
社会にはこれほど迷惑をかけるヤツがいるんだよね。」で終わって
しまいます。本当にこれが監督が描きたかった事なのだろうか??

このお話は1973年に実際にあった話を基に制作されています。
事件は民間航空機ををハイジャックして、ホワイトハウスに
突っ込んでニクソン暗殺を試みた男がいたようです。

主演はショーン・ペン。いい役者さんですね、今回はダメな男を
見事に演じています。共演はナオミ・ワッツ、ドン・チードルなど
一流どころ。みんないい演技をしているだけに、ちょっとかわいそうな
気がしました。