PowerGun ブログ別館

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これが本当だとしたら。

2005-07-30 21:14:37 | Weblog(日記や雑記)
 ちょっととりあえずは、元村さんのサイトの7/30の「戯言」を読んできてもらえるとありがたいのですが。

 いや、この事件に関して、ここ以上に綺麗に扱っているところを知らなかったので……(新聞や通信社は扱っていなかった)。

 とりあえず顛末や問題点については、上記に書いてあるのでここでは省きますが、これが本当だとしたら、本当に「株の原理」と「著作権」についての論争となりそうな予感がするんですが。
 まあ、エロゲーの世界ってのは、ちょっと世界観を練っているな……ってやつは大概がパクリなんで、こういった「パクリゲー」が出ることに関しては、特に言うことなど無いのですけれど(アリスソフトの「大番長」が菊地秀行氏の作品のパクリではないか、という論議が、2ちゃんねるの菊地秀行スレで話題になったこともあった)、しかし、もし噂どおり「大株主がその地位を利用して会社に黙殺させた」ということが本当なら、実際、「エレメンタルジェレイド」の作者氏は、この出版社(マックガーデン=コミックブレイド)から本気で出て行ったほうがいいと思いますね。

 しかし……
 小説家や漫画家がある出版社から、一方的に版権を引き上げるというのは、結構よくある話ではあります。たとえば平井和正氏は、いつも編集者や出版社との喧嘩しているという話です(聞いた話ですが、徳間書店と喧嘩するために、日本SF作家協会から出て行ったらしいです)し、小林よしのり氏が編集方針に反発して扶桑社の「SPA!」を出て行ったのは有名ですし、また、酒鬼薔薇事件では灰谷健次郎氏が「FOCUS」誌に反発して新潮社からすべての版権を引き上げたということもあります。
 このあたりが、「出版社と作者の間の喧嘩で、版権引き上げにまで至ったケース」では有名ですが、今回、「エレメンタルジェレイド」著者の東まゆみ氏が、出版社から版権引き上げ通告をした場合(注:この事項はすべて、「噂がすべて真実である」という前提のもとで書きます)、「上記に挙げた事件よりさらに深刻」且つ「これまでの版権関連の事件とは全く異質」な事件であるという事から、社会的影響はすさまじいものになると思います。
 マックガーデン社が潰れる事態に(株主が会社を見離すため)なることはおそらく確定事項でしょう。そして、これが引き起こす事態がさらに深刻化すると、漫画という文化自体が潰れる可能性も出てくるのです。
 つまり「小説や漫画で、自分のオリジナルを書くのは効率が悪いな。株主に守ってもらえばパクリが書けるんだから」という状況になってしまうのです。

 はっきり言ってこれは、座視できる状況ではありませんね。
 これは株主問題とか、そういう問題ではありません。漫画は既に「文化」として定着しているのですから、「文化」が「経済論理」に踏み潰されていいのか? という問題なのです。

 ―POISON / ELISAを聴きながら―
VIP MEGA EURO で聴いて、既に二回目……。