ハリソンさんはカノ紳士 ーフランス通過編 ー(後半)

今は昔の18世紀欧州が舞台の歴史大河ロマン。

25-3 もし相手が本当に貴族だったらチャレンジャーし過ぎじゃないだろうか?

2021年12月16日 | 第25話 貴族になれない私達


 マルセルの生涯の宿敵となるこの人物、
前半では第9話「なぐさめと励まし」
6ページ目に登場していました。

 憧れのパリジェンヌ、
マリアンヌ・ブルトン嬢の愛読書で、
当時のスーパーベストセラー
「ヌーヴェル・エロイーズ」を読んでおらず、
作者のジャン・ジャック・ルソーも知らなかったので、
マリアンヌや彼女のファン達からバカにされ、
除け者にされてしまったのです。

 2コマ目がその時の若者のセリフです。
この後「今は『エミール』や『社会契約論』を書いたせいで
お尋ね者になっているけどね。有名じゃないか!」
と続きます。

 それに対してマルセルは
「自分は日々働くだけで精一杯の魚屋の息子で、
大した教育も受けて来なかったので知らなかった」
と正直に自分の身分を明かすのでした。

 けれども、この事がマルセルの
終生忘れられない屈辱となり、
それはアメリカ合衆国で相当な出世を遂げた後でも、
消し去る事ができない程でした。

 何かあるごとに「これが欧州大陸だったら、
自分は叙爵されてるかもしれない」
等と
豪語するようにまで彼をさせてしまったのです。
23話の8ページ目にもある、
マーセラス・トロイラスと貴族風な英語の氏名を
名乗った
のも同じ心理からでした。

 しかし、ハリソン氏こそここへ来て、
かなり軽く扱われてんじゃないでしょうか?
主人公としては相当屈辱的でしょうがっ?!
5コマ目では遂に
センター落ちから脇役スルーで
完全たるギャラリー要員!

「バーバファミリー」みたいな
描き方されちゃってるんですから。


バーバファミリー




🍁 この続きは明日

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