ハリソンさんはカノ紳士 ーフランス通過編 ー(後半)

今は昔の18世紀欧州が舞台の歴史大河ロマン。

24-10 マダ〜ム、どこかで俺の事をステキって言ってませんでしたっけ?!

2021年10月10日 | 第24話 悲運の商人アントニオと20個の卵の物語
  


 ハリソンさん、
前編21話の8、9ページで
マルセルから、
ノアイラさんが
品が良い紳士だと
絶賛していたと聞いて
喜んでいましたが、
「何だ、亭主は
見るからに渋くて、
ステキなオジ様
じゃねぇかよ!」

…なんてなって
しまいました。

 しかも、
ノアイラさんとは
ラブラブ♡で、
そこはかとなく
知的ユーモアセンスも
ありそうで、
ハリソンさんとしては
I said “Pshaw” within me.
するしか無かった
でしょう。

 しかしこの物語、
外観と内面も合わせて
真の美男美女が
いたためしがない!

 アラベラさんは
情緒不安定だし、
ジェイン姫には
闇がありそうだし、
ウォルポール氏は
策士で意地悪だし、
ハリソンさんは
アヴァンギャルドで
気まぐれてるし。

 そんな主人の影響で
元々従順とは言えない
マルセルは、
この物語の最初の方で
何度も「ハンサム」
言われているのに、
もう全然そんな風には
見えない。

 …なのでデノワ氏も、
この後に崩れて来ない
とは言えません。


*************************************************
悲運の商人アントニオと
20個の卵の物語の続き

*************************************************





 アントニオが税関の建物の中に入って来ると、
税吏の一人が言いました。
「お荷物の確認は終わっておりますよ。」
税関長も側へ来て
「今日はこれで終いにしようとしていた所です。
あなたも上等のワインを、
ぜひ我々と一緒に飲んで行って下さい!」
と、部屋の中の方へ連れて行こうとしました。
 アントニオは入り口で検査の終わったグイードと
合流し、さっさと退散するつもりだったので、
職員達の異様な歓待ぶりに面食らってしまいました。
「いやいや、そこまでして下さらなくても…。」
「いやいや、ご遠慮なさらずに、どうぞどうぞ。」
「私どもは、あなたにどうしても飲んで頂きたいのです!」
「ええっ?!」


続きは10月13日(水)
クレールさんへの興味から朗読会は解散?!


この記事についてブログを書く
« 24-9 来たれ!! 窮地を抜け... | トップ | 24−11 貴人(あでびと)が登場... »
最新の画像もっと見る