Tosh!'s Blog

ただ生きるな善く生きよ(ソクラテス)

万葉集 巻3・401

2014-03-17 19:20:05 | 万葉集


山守の ありける知らに その山に 標結ひ立てて 結ひの恥し
大伴坂上郎女(おおとものさかのうえのいらつめ)

端的に直訳すると、所有者が居るのも知らず自分のものとは恥じゃと言っているのですな。

神社の御神木に注連縄(しめ縄)が今でも巻いてありますが、標結いとは恐らくしめ縄、或は紙垂(しで...紙で出来たギザギザの)がメインの簡素なものだったかもしれません。標(しめ)とは神の領域、或は所有物、又は結界として張られた縄の事。

前エントリの大伴宿祢駿河麻呂の歌は隠喩的表現で恋歌だと記しましたが、これを譬喩歌(ひゆか)と云い、恋愛の心情を例え話で暗喩的に詠んだ歌として万葉集の表現手法の一つなのです。「と、一首だけだとそう読めますが...」と記していましたが、いやいやそう読めないと思ったかもしれませんから補足して於きます。

既に山守が居るとも知らず...と郎女(いらつめ)が駿河麻呂に返しています。駿河麻呂と郎女は互いに相聞歌(そうもんか)で動静を通じていますから、駿河麻呂の歌は郎女宛で郎女が見初めた人かとも思えます。生没年不詳が多く、離絶・再縁・再婚等もあり複雑、歌を詠んだ時の年齢も不確かで推理するしかないのですが、郎女は2度の死別を経て、大伴宿奈麻呂(おおとものすくなまろ)と婚姻し、大伴坂上大嬢(おおとものさかのうえのおおいらつめ)と大伴坂上二嬢(おおとものさかのうえのおといらつめ)を生んでおり、一般的には駿河麻呂が見初めたのは二嬢だろうと云われています。そうですと、郎女は二嬢の母親ですからこの歌も辻褄が合わない訳ではありません。

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丸に梅鉢

私の家紋です。私の...とするのは残念乍ら跡継ぎが居ないし、弟は義父の籍に入籍していているからで、叔父の家系で継がれるので途絶える事はありません。

家紋の発祥は平安後期と云われており、その頃は公家しか使っていなかった様です。後に武家も使う様になり...とされている説、いやいや奈良時代からと云う説。私には判りませぬ。

さて、いつ頃から私の家系で使われたのか知りません。と云うのも本家筋からだいぶ離れているようで、家系図らしきものは無い様です。家紋のルーツを辿ると、菅原道真となるのですが、菅原道真が家紋として使っていたのではなく文様として使っていて、菅原道真を祀る天満宮が用いたのが梅紋。京都の北野天満宮は「梅星紋」、大阪の大阪天満宮は「加賀梅鉢紋」、東京の湯島天神は「梅鉢紋」を神紋として使っています。天満宮信仰の影響で戦国時代に梅花紋が各地に広がった様です。

姓の方でルーツを辿ると、日向の豪族は大伴氏の子孫伴氏の系譜と、磐城国の系譜とあり、磐城国の方は白河結城氏の臣下に名前がある事と代々住んでいる父の実家近くには地名にもなっている事から、私のご先祖様は後者の方でしょう。祖父だか曾祖父は東北電力の設立にも絡んでいたらしい。私の親世代は本家・分家の弁えがまだ厳しくてね、分家・分家が続くと親戚とも疎遠になって数少ない姓でも親近感が湧きませんわ。

姓で家紋を調べられるサイトもあるのですが、調べてみたら丸に梅鉢はなかったので、自分のルーツを辿るのも限界がありますな。

子供の頃、テレビで誰でも知っているアニメを見ていて、最後に流れるスタッフロールに妹と同姓同名を見つけた時にはびっくりしましたよ。

過去に紹介した万葉集も大伴氏が多いのですが、姓のルーツで大伴氏(日向ですけど...)を見つけた時には、何かご縁でもあるのかしら?、妙なシンパシーを感じるのはそう云う事かしら?などと勝手に妄想してしまうから恥ずかしい。

天照大神は日本民族の総氏神とされていますから、天皇が本家で日本人は皆分家と云う考え方もありますわな。

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今日の写真はハクモクレンですが、開花しはじめました。晴れ、風穏やかで春らしいほのかに暖かい日差しになって参りました。ですが、丹沢の山も霞んで見えず、神奈川県の大気常時監視測定結果(PM2.5)項目別日報を見ても高い数値ではないし、環境省花粉観測システムを見ても霞むほどじゃ無し、私が丹沢方面を見た時間帯は湿度40%程度、春霞とするには少し首を捻ります。tenki.jpだと花粉は「非常に多い」となっており、PM2.5も緑でクリーンとは思えない。



PM2.5



衛星画像

目視した情報を数値化した情報と照らし合わせと云う作業は結構頻繁にしていますが、官庁はどうも信用なりません。それも大きい組織ほど信用度が落ちます。と云うのが私の実感です。
因に、PM2.5で同じ緑の静岡のライブカメラ(録画)でも霞んでおりました。

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中国のスモッグの酷さは地上から撮った画像や映像で時折見ますが、上の衛星画像とは違い、光学衛星かISSからの画像だと思いますが、平地や渤海湾や沿岸まで土色に覆われていて、ネットでは「風の谷のナウシカ」になぞらえて「腐海」と揶揄されていましたが、私もそう思いましたよ。手の施しようがないと、諦めの悪い私でもどうすれば良いのか判らない絶望感を感じてしまいました。環境技術を支援するとか余計な事を猪瀬元都知事が言っていましたが、そんなレベルを遥かに越える規模ですよ。大体、工場と共に環境技術も日本は提供して来ましたが、盗んで売っぱらう国ですから、ここまで酷くなって来たのであって、共産党体制が崩れなければ手助けしても無駄です。YouTubeで見つけたので張って於きます。

「中国の大気汚染 深刻すぎて衛星写真で見ると一面灰色の世界に」




貼付けたYouTube映像を見ると北朝鮮も少し映っているのですがモロに影響受けていますね。中国の大気汚染の原因として、脱硫していない石油、暖房の石炭と聞き及んでいます。当然、化学工場もありますから、様々な化学物質も想定出来るでしょう。比較的最近出て来た話に、モンゴルで採掘している石炭にウランが含まれていて、分離精製せず暖房に使うから彼の国では「核の冬」と呼んでいるそうで。風に乗って~...書かなくても判りますよね。

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北京の市民が旅行でスイスに行った。飛行機を降りて新鮮な空気を吸った途端、頭がくらくらして倒れた。救急車で病院に運ばれ、医者が車の排気ガス入りの空気袋を処方し、それを吸ってやっと回復した。
by Chinese.